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Lecture.567-3

パートナーから離婚を切り出されたら(3)〜なぜ、離婚問題が生まれたのか?〜

講師:根本裕幸

現実を受け入れ始め、少しずつ落ち着きを取り戻した後、「なぜ?離婚問題が生まれたのか?」という原因について深く掘り下げていく時期を作ります。この問題は表面的にはどちらか一方に非があるように見える場合がありますが、心理的には50/50(フィフティ/フィフティ)で、対等なんですね。そうした上で、問題を掘り下げていくと、慢性的な心の問題(パターン)が見つかってくることが多いのです。

Keywords
離婚問題 被害者 原因究明 対等性 問題のパターン


●なぜ、離婚問題が生まれたのか?

離婚問題を扱うとき、初期の混乱状態を過ぎて、現実を受け入れていき、少しずつ落ち着いてきたときに、この「なぜ?」を考えて行きます。
混乱状態では見えなかった、自分自身のパターンや二人の恒常的な問題が見えてきたりするからです。

お互い結婚したときは、別れる予定などなかったはず。
しかし、月日が経つにつれて知らず知らずのうちに問題が積み上がり、そして、「離婚したい」と切り出されるに至りました。

さて、そもそも、「なぜ、離婚問題が生まれたのか?」なのです。

必ず、何らかの原因が双方にあると思ってください。
一方ではなく、両方に、です。
何度もこの講座の中で書いてますが、こうした問題は50/50(フィフティ/フィフティ)で、どちらかが悪いとは心理学では考えないんですね(これを“対等性”と言います)。

浮気やギャンブル、アルコール、暴力などの一見相手に非があるように見える問題だったとしても、相手だけでなく、何かしら自分にも原因があることが少なくないのです。

※被害者の位置に入ってしまうと、相手が100%悪いように見えてしまいます。そのため、カウンセリングの初期段階はこの「お互い様」の意識を受け入れていくことに時間を割くことも多いですね。
もし、相手のせいにしてしまうとすると、あなたは被害者となり、問題解決能力を失ってしまうことになるのです。ですから、社会的・倫理的に相手が悪いと思えることがあったとしても、それはそれとして横においておき、自分自身の問題を見つめる勇気がとても大切です。このことを専門的には「アカウンタビリティ(責任の概念)」と呼んでいます。

そして、この問題は、相手ではなく、ご自身がずっと抱えている問題のパターンを教えてくれることもあるのです。

たとえば、
「小さい頃から当たり前に我慢や犠牲をしてきた結果、自分の感情を表すことなく夫婦生活を続けてきて、相手に誤解を与えるに至ってしまった」
「いつも私は選ばれない立場にいる。昔の恋愛でも、他の人に取られることが多かった。結婚したらもう大丈夫と思ったのに、やはりまた別の女性が現れた。」
「気が強く、いつも自分の思い通りにならなければ納得できなかった。そうしてきっと夫のことも縛ってきたのかもしれない」
などなど。

だとすれば、今後同じ問題を繰り返さないようにするために、また、この問題を機に大きく成長するために、なぜ、この問題が起きたのかを見つめていくことが大切なのです。

知らず知らずのうちに相手の愛情にあぐらをかいてしまったのかもしれません。
相手の気持ちを考えずに、自分のことばかりになってたのかもしれません。
相手は分かってくれるからと独り相撲をとっていたのかもしれません。
良かれと思い、相手を縛って窮屈にさせてきたのかもしれません。
自分の価値観を押し付けて、相手をコントロールしてきたのかもしれません。
・・・。

ほんとこの例は尽きませんよね・・・。

しかも、それらの原因は複合的であり、かつ、長期間にわたって続きます。
すなわち、相手の愛情にあぐらをかけば、当然、相手の気持ちを考える機会も減ります。

ちょっと見方を変えてみましょう。
もし、あなたが一度や二度、あぐらをかいたくらいで誰かに嫌われることってあまりないと思いませんか?
逆に言えば、パートナーが離婚したくなるためには、何百、何千回も“頑張って”あぐらをかかなきゃいけないのかもしれません。それくらいの“努力”が必要なのです!

すなわち、こうした問題は“生活習慣病”と言ってしまっていいんです。
日々の積み重ねはほんの少しだけ。でも、それが何年と積み重なると大きな問題として表れるのです。

だから、その原因をきちんと見つめて改善していくことがとても大切なんです。
時には夫婦関係だけにとどまらず、育った家庭環境や、もともとあった価値観などが、この問題に影響を与えることも少なくないと思います。

たとえば先の例。なぜ、あぐらをかくことができたのでしょう?何百、何千回も・・・。
そこに注目してみるんですね。それにも何かしらの理由があるのです。

例えば、相手から毎日のように「好きだ、好きだ」と言われ、何でも言うことを聞いてくれ、それでつい、「この人は私じゃなきゃ駄目なんだ」と思い込んでしまったのかもしれません。
そして、その思いが驕りを生み、「自分は何しても許される」と思い、相手の気持ちをまったく考えられなくなって、自分の我ばかりを押し付けるようになったとしたら・・・。
やがて、パートナーの心変わりを招き、離婚を切り出されたのかもしれません。

でも、たとえそうであったとしても、そんな自分を責める必要はありません。

「何をしても許される」と天狗になった裏側に、実は自分では意識できない“無価値感”が隠れていることも多いのです。
自分に本当に価値があることを知っていれば、「好きだ」と言われても「ありがとう(^^)」と受け取れます。それが自然なことだし、純粋に嬉しいだけです。
しかし、無価値感があり、愛に飢えていたときに、相手の愛情に漬け込むような態度(天狗になる、あぐらをかく)を取りやすくなるのです。
飢えと乾きに苦しんでいるときに、目の前に食べ物を出されたら貪り食ってしまうのと同じ心理です。欠乏感がこの態度を作るのです。

だとすると、この原因は「隠れた無価値感」であり、それを癒すことが大きなテーマになるのです。

このレベルに至ると「もはや離婚問題は主要な問題ではなく、それを作ってきた無価値感が問題の本質」として捉えられるようになることが想像できますか?
これは他の問題にも通じることなのですが、この問題を受け入れることができると、こうした境地に至ることができるんです。(これはアカウンタビリティの法則でもあります)

もちろん、なかなかここに意識を向けるのは難しいのですが、これを受け入れられるようになると、心理的にはとても楽になります。
「そうか。相手を変えるのではなく、自分を変えればいいのか。自分を見つめればいいのか。」と思えたとき、すーっと肩の荷が下りる感覚です。

この心理になると「パートナーではなく、自分の問題に集中しよう」というコミットメントができている状態といえ、まさに『腹が括れた』状態なのです。

そうして、自分自身の問題(この例では“無価値感”)を癒していくと、パートナーシップでも大きな変化が現れてくるのです。
“自分が変われば、相手も変わる”わけで、ほんとうに不思議なこと、ミラクルとしか思えないことが起こってくるのです。

あるケースでは別居していた夫がいきなり帰ってきて、「やり直してくれ」と言って来ました。
また別のケースでは、離婚届を今日出そうと思っていた奥さんが、夫の後姿を見て「やっぱりこの人とやっていたい」と気付いてしまいました。
また、離婚裁判まで起こしながら結局、離婚にはならず「私も夫も良く分からないんです。でも、今はラブラブなんです」という結末に至りました。
それから、離婚すると人生が終わると思って抵抗していた奥さん。しょうがない、と離婚を受け入れた途端、目の前の景色に鮮やかな色が付き、幸せな気分が心に広がりました。
1ヶ月前までは絶対に離婚は嫌だと言っていた奥さんが、徐々に「離婚してもいいかも」と思い始め、気持ちが急速に変わっていき、同時に、新しく好きな人が現れました。

「なんでそうなったの?」

「うーん。それが分からないんですよ。根本さん、何でなのでしょう?」

「そうですねえ・・・。でも、いまさら解説するのって野暮じゃありません?」

説明したいのは山々ですが、でも実際その場にはなんとなく白けた空気が漂います。

外に起こっているような問題を、自分自身の問題として受け止めることができたとき、問題に対して腹が括れ、苦しさは“底”を打ち、気配は上昇を始めます。

さて、最終稿ではもう少し具体的な事例を挙げて「自分を変える」ということについて掘り下げてみたいと思います。

>>『パートナーから離婚を切り出されたら(4)〜自分を変える、というプロセス。そして選択。〜』につづく

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