押しまくる恋愛ばかりでうまくいかない 〜自分だけでなく相手の気持ちに着目しよう〜

気づかないうちに押しまくる恋愛ばかりしていた?

私なりの愛も優しさも与える気持ちもちゃんとあるのに、幸せな恋愛だけが選べない。そんな皆さんのお話を伺うと、無意識的に「押しまくる恋愛」ばかりをされている方がいます。悪意なく相手の気持ちを尊重できず、よい恋愛が得られないこともあるようです。

◯無意識的に押しまくる恋愛を続ける人たち

私なりの愛も優しさも与える気持ちもちゃんとあるのに、幸せな恋愛だけが選べない。

そんな皆さんのお話を伺うと、無意識的に「押しまくる恋愛」ばかりをされている方がいます。

例えば

  • 「もう私に全部任せといたらいいねん!」とビックハートな感じで相手を包み込んじゃう人。
  • 「君の望むものは全部与えてあげるね」と与え尽くす人。
  • 「あなた好みの彼女になるね」と自分のすべてを与えちゃえる人。
  • 「どんなにつらくても私はあなたのことが好きだから耐えられるわ」と忍耐を続ける人。

形は違えど、様々な形での押しまくる恋愛が存在するわけでも。

もちろん多くの押しまくる恋愛をする方のお気持ちは、相手のために、相手のことを思って、なのでしょうから、そういったお気持ちを批判することなんてできませんよね。

また、恋愛の相手によっては、推しまくるあなたの恋愛スタイルが合う人もいるわけですから、この恋愛スタイルがダメだと言える話でもありません。

ただ、多くの人が「大切な人とはバランスよく愛し合いたい」と思う可能性があって。

そんな気持ちを持つ人の場合、押しまくる恋愛ではうまくいかない場合があるのです。

今日はそんな押しまくる恋愛とそこに潜む心理について解説していきたいと思います。

◯押しまくる恋愛を続けてしまう心理

さて、まずは「押しまくる恋愛」を続けてしまう人の心理について触れておきます。

一つは「自分の正しさ」です。

押しまくる恋愛の特徴の一つに自分の正しさ

つまり「自分にとって善いこと、相手のためになることを推し続ける」という部分があります。

もちろん、こちらの善意を相手に与えることが悪いわけじゃありません。

ただ、恋愛や夫婦関係とは関わり合いなので、相手との同意・合意というものもとても重要な要素なんです。

だから、自分の正しさを全面に押し出すことが、ときに悪意なく相手の気持ちを尊重できず、よい恋愛が得られないこともある、ということですね。

もう一つが「無力感」です。

実は、押しまくる恋愛をする人の中には

「相手のために与え尽くせる自分でないと価値がない」

といった観念や、相手に与えられない自分になることへの怖れを強く抱いている人がいます。

これは第1回目の記事にあります

「基本的自尊感情<社会的自尊感情」

となっている場合によく見られることなんです。

要は、自分自身の社会的な価値、意味、ステータス、能力によって自分を支えている部分が大きい、という感じです。

だから、恋愛をするにも「押しまくらないと不安」なのです。

ここには「無力感」が隠れていて

与えられるものが何もない無力な自分を受け入れたくない

という気持ちが隠れていることも少なくないのですね。

◯押しまくる恋愛は正しさと無力感の押し付け合いにもなり得る

また、押しまくる恋愛には一定のリスクが存在します。

それが「競争状態になりやすい」という部分です。

ここでの競争とは

「悪意はないにせよ、どちらかの愛や正しさが勝ち、どちらかのそれが負けるという心理的な構図ができる」

という意味です。

つまり、押しまくる恋愛は「正しさと無力感の押し付け合いにもなり得る」のです。

それが自分自身の愛情や相手への思いであっても、自分でも気づかけない無力感への抵抗であったとしても、

自分の愛を押しまくると、相手の愛は凹んだり、引っ込むことになってしまうんですね。

だから、相手にとってあなたは「いつも私を負かす人」になってしまう。

それがあなたなりの好意なり、こちらに与えたいことだと理解していても、どんどん喜べなくなってしまうんです。

その結果、相手があなたとの別れを考えたり、そばにいても辛い、喜べないと感じる要因になるケースは、実際にとてもお多いと僕は考えています。

◯押しまくるより愛し合うと選択できるようになるといいですね

そもそも、自分の与えることの価値を素直に実感できている人はとても幸せだと思います。

だからこそ、自分の気持ちを強く前面に押し出す恋愛をされる方もいると思います。

ただ、第3回目の記事で書いたように

僕たちはどこかで「人にいい影響を与えているか分からない感覚を持っている」なんてことが少なくないです。

だからこそ、人と関わるときに、こちらから与えることもいいことですが

「相手の気持ちのあり方に興味を持って反応してあげること」が

相手と良好な関係を気づく秘訣になることが多いんですね。

また、僕たちは完璧じゃないから、与える自信を失ったり、自分の無力さを感じることだってあると思うんです。

それを徹底的に嫌うよりは、「そういった気持ちを感じることもありえる」と受け入れられる方が、自分にとって楽なスタンスですし、だからこそパートナーと支え会えるようになる、ともいえるんです。

「私の弱さは相手の強さ。相手の弱さは私の強さ。」

多くの方が「好きな人には自分の気持ちを知っておいてもらいたい」と思うものではないでしょうか?

それは自分だけでなく相手だって同じ。

他でもないあなたに共感してもらいたいと思う人だっているはずなんです。

それぐらいあなたはパートナーにとって重要な他者であること、受け取っているでしょうか?

そして、そのような分かり合う経験・関わりこそが、そこはかとない「愛し合う喜び」を感じさせてくれるもの、とも言えるでしょう。

(完)

 

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 本当に好きな人だからこそ近づけない心理 〜自尊感情を高める視点から〜
  2. 両親より好きになれる人を作らないという心理 〜オトナになることで幸せが選べる〜
  3. 自分が与えることの価値が信じられない 〜心の交流が価値を感じるきっかけとなる〜
  4. 押しまくる恋愛ばかりでうまくいかない ~自分だけでなく相手の気持ちに着目しよう~
この記事を書いたカウンセラー

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年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。