夫への「あきらめ」の理由が一人でがんばりすぎたからだとしたら ~あなたの愛情深さに気づき「頼りにする」生き方へ~

我慢して弱音を吐かず一人でがんばって燃え尽きたのは「愛情深いから」だとしたら

夫の無関心な態度が続くと期待もやめて「あきらめ」の境地に至りますが、そんな時あなたはデッドゾーンにいるのかもしれません。ここを抜ける方法は、原因が夫ではなく、あなたが我慢し弱音を吐かず一人がんばって燃え尽きたことと、その理由があなたの「愛情深さ」であることに気づき、夫を頼りにすることなのです。

夫婦問題のご相談を伺っている時に出てくる重要なテーマのひとつは「あきらめ」です。

例えば、こんなご相談。
「結婚して10年、妻として母として仕事をしながら家事・子育てをがんばってきた。
夫は仕事が忙しく、たまに話す機会があっても夫は関心がないのか、私の話を親身になって聞いてくれない。
いつもこんな調子なので、段々腹も立たなくなり、夫のことはどうでもよくなってきた。
このまま一緒にいる意味があるのだろうか。」

夫がこんな態度では段々と期待することもなくなり「あきらめ」てしまうのも無理もありません。

「あきらめ」の境地の時、あなたはデッドゾーンに入っているのかもしれません。
デッドゾーンとは燃え尽きて何も感じられなくなっている状態を指します。
それまであった「怒り」も「あきらめ」に変わり、「もうどうでもいい」とか「何とも思わない」状態に至ります。気力も湧かないので、何もする気が起こりません。

◇「あきらめ」の正体があなたの自立のしすぎだとしたら?

デッドゾーンに至るには必ず理由があります。
その理由のひとつは「自立しすぎていた」こと。

自立しすぎの例として、私は「我慢強い、弱音を吐けない、一人でやってしまう」という自立3点セットをやり続けていることをお伝えしています。

今回のご相談のように「仕事をしながら家事・子育てをがんばってきた」女性は、本当に大変です。
子どもを出産して育てるということだけを取り上げても大変なのに、そこに仕事も家事も、となってきたら、全く余裕はありません。
そうなると、夫のことをかまっていられなくなってしまいます。
それで夫が拗ねる、怒る、なんてことがあると、妻だってやってられませんよね。
「この時のことが原因で無関心になった」と今になって夫がキレて怒りながら言い出すこともあるのですが、だったらあの時どうして助けてくれなかったのよ!と自分の怒りが爆発してしまう話もよく聞きます。

しかし、ポイントは夫の悪い態度ではなく全く別の視点を持つことなのです。
それが「もしあの頃の私が我慢して弱音を吐かずに一人でやっていたとしたら?」という視点。
夫ではなく、あなたが自立してがんばりすぎたから燃え尽きたのでは?と思えると抜け道が見えてきます。

この視点を持つと、少なくとも夫だけが悪い、から、お互いに悪いところがあったのかな?というところに気持ちを持っていくことができます。

自立しすぎがあきらめの境地の理由だとしたら、まず最初にやらなければいけないのは、当時のあなたがベストを尽くしてやっていたこと認めてあげることです。
そうしないと今までのがんばりを否定することになり、それでは本当の理由に辿り着けません。

次に、なぜそんなにも自立しすぎていたいたかの理由を考えていきます。
それは「あなたがものすごく愛情深いから」。

愛情が深い人ほど妻として母としてしっかりしなければならないと自分を追い込みますので、そんな人ほど自立しすぎは大きくなります。

ところが、当時、夫を放ったらかしにしたこと、今、夫が無関心なことについて、あなたは「私がひどいことをしたから当然の報いを受けている。だって私はそんな冷たい人間だから」と誤解しています。
実際は逆なんですね。

この誤解を解かないと、苦しみの元になっている「あきらめ」を解放してあげることはできません。

ですから、カウンセリングの中では、まずは余裕がなくなっていた当時の自分を「やむ得なかった」と認めてあげること、そして、それが愛情深さが故に、きちんとやらなければならないと思って自分を追い込んでしまっていたこと、だから燃え尽きたことに気づいていけるように一緒にお話を進めていきます。

つまり「私は冷たい人間なんだという誤解を解いて、愛情深い自分に出会う」ことが解決方法なんですね。

◇デッドゾーンを抜けるためには絶対やりたくないことをする

このことを踏まえながら、具体的に取り組んでいきます。
すごく簡単に言ってしまうと自立をやめたら抜けられるということになるので、我慢しない、弱音を吐く、一人でやらない、を実践していくことになります。

少しずつ日常のやりやすい人、例えばお友達とか職場の同僚とかに対して、小さな弱音を言う、手伝ってもらう、頼りにする、ということを練習していきましょう。

そして段々と絶対にやりたくないことにチャレンジする準備をしていきます。
ご相談のようなケースで絶対にやりたくないことは、夫を頼りにする、です。

まずは小さなところから、です。
切れた電球を替えてもらうとか、帰宅途中にコンビニで牛乳を買ってきてもらうとか、できるだけハードルを下げて、手伝ってもらう、頼む。

そして、やってもらったことに対して、必ず「ありがとう、助かったわ」と夫に伝える。
直接言えないならメールでもいいのです。

これを段々やっていくと、夫の態度が少しずつ変化していきます。
時には急に怒り出すタイプの夫もいますが「反応している」という見方をしたら、無関心とは変化があることになります。

何より、あなた自信が自分の気持ちに気づけます。
それは「ありがとうと言えて嬉しい」ということ。
この自分の小さな喜びに気づけると、夫婦の絆を開く扉の入り口に立ったことになります。

だってあなたは愛情深い人なのですから、愛情を使えなくなることが最大の苦しみ。
そこに気づけると、自分の愛の大きさに気づけ、夫とのコミュニケーションを取る意欲を生む力になります。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。