失恋で抱えた気持ちは放っておかない・我慢しない

失恋で抱えた気持ちは抱え込んで放っておかない

僕たちは体が痛い時にその痛みを我慢するように、心が痛いときも我慢するものです。できるだけつらい気持ちを感じないように、自分の感情を抑圧して感じないようにすることが多いのです。その結果、痛いのに泣けない、辛い時に辛いと言えず、どこか不安や苦しさを抱えながら次の恋愛と向き合うことにもなるのです。

○辛い時に辛さを感じている自分を嫌う私達

僕たちは体が痛い時にその痛みを我慢するように、心が痛いときも我慢するものです。

できるだけつらい気持ちを感じないように、自分の感情を抑圧して感じないようにすることが多いのです。

いわば、感情を強い力で押さえつけて、感じたくない感情を感じないようにするというわけですね。

言い換えるならば、辛い時に辛さを感じている自分を嫌う自分というものも存在するのです。

そもそも大切な人と別れることになるだけで辛いものですよね。

更にそこで「どうしてこんなことになったの?」「どうして別れなきゃいけなくなったの?」「何が間違っていたの?」と思えば思うほどつらい気持ち、苦しい気持ちが吹き出してくるものなんです。

このとき、この辛さや苦しさをちゃんと受け止めて、感情表現できるならば、比較的まだ次に進みやすいとも言えるんですね。

ただ、そこで感じる苦しさや辛さが、自分のキャパシティを超えるようなもの、受け入れることが難しいものであればあるほど、その感情を扱いきれず押さえつけるしかない場合もあるのです。

例えば

Aさんは大好きな彼と別れてものすごく傷ついたとき、つらい気持ちを我慢せず、隠さずに親友や家族、ときにはカウンセラーに話したり、自分の中でも受け止め続けていた。今はとてもつらいと感じている自分を否定せず、辛いと感じている自分の心の声を聞いて、仕事などでも無理をすることなく、今できることだけを意識して過ごしていました。

Bさんは大好きな彼と別れてものすごく傷ついたとき、つらい気持ちを一人で感じることがつらすぎて、我慢しようとしました。それでも溢れてくるつらい気持ちがあったからこそ、毎日必死になって仕事に打ち込むようになりました。仕事に夢中になっているときはつらい気持ちも忘れられる。だから失恋したあとのBさんは今まで以上にオフィスに残り、一人で仕事をするようになったのです。

この2つのケース、どちらが正解でどちらが間違っているという視点で見る必要はないと僕は思います。

特に失恋後、何かに夢中になることで辛さを忘れられる場合もあるでしょうし、それを否定的に見る必要もないのでしょう。

ただ、この2つのケースを「感情の癒やし」という視点で見るならば、Aさんのほうが感情を消化し、また前向きな気持ちで恋愛と向き合いやすくなると、言えるのです。

辛い時に泣けない。

辛い時に辛いと言えない。

それをただただ我慢するしかない。

そう思うことが悪いわけではありませんが、辛さや苦しさをきちんと消化して整理したわけではない分だけ、未来の恋愛で「また同じ辛さや苦しみがやってくるのではないか」といった不安や怖れを感じやすくなるのです。

その結果、「なかなか次に好きになる人ができない(作ろうとしない)」といった状態になることも有り得ることなのです。

苦しさを抱えながら次の恋愛と向き合うって、やはり怖いし辛いですものね。

○失恋で抱えた気持ちは放っておかない・我慢しない

だから、できる限り「失恋で抱えた気持ちは放っておかない・我慢しない」ほうがいいと言えます。

言い換えるなら、ちゃんと悲しむ、ちゃんと辛いと感じることも自分自身が幸せに向かうために重要なことなのです。

考えても見てください。

本当に大好きで大切な人との関係が終わって、平気でいられる人がどれぐらいいるのでしょう?

心からそばにいたい、愛してあげたいと思う人と、自ら望んで別れたいと思う人がどれぐらいいるのでしょう?

多くの人が別れたくない、いや、これからも一緒にいたいし、愛し合いたいと思うものでしょう。

だからこそ、失恋のダメージは大きく、まるで心が折れるような、胸が張り裂けそうなるような、ときには世界が終わったような感覚を感じることも少なくないのです。

そんなときほど、無理は厳禁なのです。

「今、感じられる分だけ」でいいので、今の気持ちを放っておかず、我慢せず、丁寧に解放していくこと。

なかなか辛さや苦しさの渦中にいるときは、そう思えないこともあると思いますが、焦らず丁寧に自分の気持ちを扱っていくといいんです。

これはとても辛いと感じることかもしれません。実際、失恋から立ち直るプロセスでここが最も大変な部分と言えるかもしれません。

しかし「ちゃんと悲しむ」「ちゃんと辛いと感じる」ことで、心の癒やしのプロセスは進んでいくのです。(無理やり悲しみや辛さを感じることではありません。)

そしてできるならば、一人で感じるのではなく、信頼できる人、特に話を聞いてくれる人と一緒に感じるようにすると、自分一人で感情を感じきるより、比較的楽に、かつ安全にそのプロセスを進めることができるでしょう。

つまり、失恋で傷ついたことは何ら恥ずかしいことではないし、隠すべきことでもないのです。

とはいえ、痛いものは痛いし、辛いものは辛い。

そう感じてもいいのです。

むしろ、その辛さは自分が本当に相手を大切に思っていた証として、丁寧に扱うべきことではないでしょうか。

(続)

 

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 失恋を乗り越える 〜失恋を乗り越えた私とは〜
  2. 失恋で抱えた気持ちは放っておかない・我慢しない
  3. 失恋後、「一人反省会」を続けてしまう理由(わけ)
  4. もう一度、臆さず愛する私を取り戻す方法
この記事を書いたカウンセラー

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年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。