意地悪の裏にある心理を覗いてみよう~隠れた痛み~

今回は皆さんからリクエスト頂いたテーマを扱ってみました。意地悪をしてしまう心のメカニズムを覗いてみませんか?

今回はの心理学講座は、皆様からのリクエストをいただいたお題をテーマに進めさせていただきます。

高橋様(女性)から「意地悪する人の心理というのを教えてください」というリクエストを頂いていますので、今日のテーマは『意地悪』にさせていただきます。

意地悪する時って人それぞれ理由があったり、心理状態も本当にそれぞれで一般論ではなく、その人、その人の意地悪してしまう心理がそれぞれ違っていて特定論になることのほうが多いと思ますが、今回は意地悪の裏にかくれている心理をいくつかを紹介したいと思います。

「うわ~、今日も気分がいいな、毎日いいことづくめだし、奥さんも僕にやさしくしてくれるし、仕事も順調、宝くじで1億円もあったたし、 もう最高だな、気分がいいから誰かに意地悪してやろう。」という人はいるでしょうか?何もかも順調で、毎日最高な気分、こんな人は意地悪するでしょうか?たぶんしないと思います。

気分が最悪の時、ボロボロの時、いっぱい、いっぱいの時意地悪をしてしまうんではないでしょうか?このことからみると意地悪する心理の裏には”痛み”が隠されています。

“痛み”が隠れているときは、一般的に「もう傷つきたくない」と思っているのか、「痛みをわかってほしい」と思っているのかに大きく分かれます。

「もう傷つきたくない」と心理をもったほうは、自立して強く生きようとします。いじめっ子なんかはこの心理をもつ代表選手です。

例えば、いじめっこジャイアン君(仮名)が、昔誰かにいじめられていた過去をもっていたとします。するとこのいじめられていた過去をきらうジャイアン君は、自分の弱さを嫌って強く生きようと決心します。

心理的に自分の弱い部分、甘えた部分を徹底的に蹴飛ばして、押し殺して、弱さを許さないことでジャイアン君は強くなっていったわけです。
ところがジャイアン君の知り合いにどうしてもいじめたくなるような人、意地悪したくなる人がいます。その子の名前をノビ君(仮名)といいます。

ノビ君はどちらかというと、のんびりやで甘えん坊、ちょっと嫌なことがあると友達の○○ちゃんに泣きつきます。決まり台詞は、「○○~助けて~」です。ジャイアン君とはまるっきり正反対のタイプの子です。このノビ君を見るとジャイアン君は腹がたってきます。「ノビのくせに生意気な~」という感じです。

これはなにが心理的におこっているかというと、ジャイアン君がノビ君をいじめたり、意地悪したくなる心理は、ジャイアン君は心の中で自分の弱い部分、甘えたい部分を徹底的に蹴飛ばして、攻撃して遠ざけて許していない分だけ、心の外の世界でその弱さや甘えを感じさせる要因もっているノビ君が近づいてきたとき、この弱さが許せなくなります。

心の中と同じように弱さや甘えを攻撃したい、遠ざけたい、弱さをゆるさないという気持ちがノビ君に向けらるているのです。
つまり傷ついて自分の弱さを否定してきた分だけ、その弱さをどうどうと持っている人をみると”弱さ”=”その人”ごと否定をしているわけです。

皆さんも自分が否定しているものや、行動を、他人がどうどうと持っていたり、行っていたりして腹がたった経験はありませんか?今日から禁煙と思っていたら隣で友達がプカプカ、煙草を吸っていたり、今日からダイエットと思って大好きなケーキを我慢していると時に、パートナーがおいしそうに遠慮なしにケーキを食べていたらどうでしょうか?殺してやろうかと思いますね。それと同じと考えていただければ結構と思います。

会社などでもバリバリのビジネスマンやキャリアウーマンなどが新入社員をめちゃくちゃしごいたり、怒り飛ばしたりするシーンがあると思います。このしごきを意地悪と取るか、自分を見こんでくれて鍛えてくれていると取るかは、その新人さんの取り方しだいですが、先輩ジビネスマンのほうは、仕事に甘えを許さずがんばってきた分だけ、新入社員に甘えている面をみつけると、厳しくしたくなるわけです。自分に甘えを禁止してきた分だけ、相手が甘えている面をもっていると厳しくしてしまう。ジャイアン君と同じ心理ですね。

「痛みをわかってほしい」という心理から意地悪をする場合もあります。自分が嫌な思いをしたり、傷ついたことを誰か他の相手にすることで、自分と同じ気持ちになってもらおうという心理です。

彼に意地悪する女の子っていますよね。わざと冷たくしたり、無視したりそんな意地悪をする女の子です。(もちろん逆に彼女に意地悪する男の子もいます)
これも寂しい、わかってくれないなどのという痛みから意地悪してしまいます。

例えば、彼にデートの約束をキャンセルされて寂しい思いをした、髪型の変化に気づいてくれなかったなど寂しい思いをしたとします。これが痛みとなって
私の寂しさを彼に、気づいてほしい、わかってほしいという心理から彼に同じ気持ちを感じてもらうように冷たくしたり、無視するわけです。

気持ちがいっぱい、いっぱいでしんどいそんな時にこのしんどさ、つらい気持ちをわかってほしいと意地悪して相手にもつらい気持ちを感じてもらうことで自分の気持ちをわかってもらおうというやりかたなのですが、はっきりいえばこのやりかたは効率的ではありませんね。

頭ではそんなこと100も承知と誰でもわかるのですか不思議なことに私たちは、ついつい意地悪してしまうことがあります。「あっ、やっちゃた。」という感じです。

意地悪してしまう裏の痛みがあるんだとわかっていても、意地悪されると嫌ですよね、
腹もめちゃくちゃ立ちますね。
同じように自分が意地悪してしまった時って相手も嫌な気持ちになって、腹もめちゃくちゃ立っているわけです。

例えそれが、いっぱい、いっぱいで悪気は全くなくて、”痛み”が原因でやってしまったことでも相手にとっては嫌な気持ちで腹が立つことには変わりないわけです。
いくら、ついついやってしまったことでも、いっぱい、いっぱいやってしまったことでも意地悪をしてしまうことは、間違いなくあなたにとって損になります。

ついついやってしまわない為にも、自分がどんな痛みをもっているか、自分がどんな痛みを否定して生きているか整理しておくといい”ついつい”というのが少なくないと思います。「あ~私こんな時にやさしくできてないな」ということに気づけるわけです。

もちろんこの痛みを受け入れて、癒していくことで、いっぱい、いっぱいになることもなく寛容でやさしい自分になれれば言うことはなしで良いと思います。
そんな人になれれば人から見ても魅力的だし、自分も誇らしいですね。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。