大好きな人に悪態をついてしまう心理 〜「素直になれない」を卒業したい〜

「素直になれない」を卒業したい

大好きな人に素直になれずに悪態をついてしまうことがあります。これは、「恥ずかしさ」に圧倒されるからですが、素直になれないことで、欲しい絆や幸せを手にできないとしたら残念です。心の奥で起きていることを知り、「恥ずかしさ」を乗り越えて「素直になれない」を卒業しましょう。

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大好きな彼にからかわれたのが嬉しかったのに、つい「なんてことを言うの!」と真剣に怒鳴ってしまい、場を白けさせちゃった。

課長のことが好きで、課長から仕事をもらえるのが嬉しいくせに、「なぜいつも私ばっかりなんですかー?」と不機嫌な態度をとってしまう。

せっかく夫が喧嘩の仲直りにと花を買って帰ってきてくれたのに、「作り置きのブーケは見切り処分だから、すぐに萎れるのよね」なんてケチをつけてしまう。

そんな経験、ありませんか?

男性ならば、自分が仕事でミスをして、ムシャクシャしていたんだけれど、奥様が湯のみを片付けていないのに乗じて、

「おまえはどうしていつもだらしが無いんだ!すぐに片付けろって言っているだろう!」

と怒鳴り散らして、自分の機嫌の悪さを奥様のせいにする、とか。

嫌いな人に態度が悪いのは、わかりやすいです。距離をとりたい気持ちがあるから、つい相手に不愉快が伝わるような態度になります。

ところが、私たちは、案外、自分が大好きで、本当はもっと親密になりたい、もっと深い絆を持ちたいと思っている相手に対して、時には「嫌い」な人以上に悪い態度をとることがあります。

大概は、考えてそういう態度になるのではなくて、発作的に「出てしまった」形になるので、あとで深い自己嫌悪が襲ってきて、自分を責めても、責めても飽き足らず悶々と苦しみます。

なぜ、そんなことになるのでしょう。

今日は、そんな「大好きな人に悪態をつく」心理について解説しますので、あなたの成長、もしくは大切な人のサポートにお役立てくださいね。

 

「恥ずかしい」のは苦手

まず、このタイプの方は総じて超「恥ずかしがり屋」さんです。恥ずかしいがゆえにツッパリます。エラそうだったり、冷たそうだったりというカワイくないところを人に見せて、「嫌なやつ」、「クールなやつ」と言われるのは平気なのですが、「優しい」、「可愛い」とみられることに耐えられないほど「恥ずかしい」ので、「悪態をつく」という正反対の態度で、この「恥ずかしさ」から逃げようとします。

とはいえ、「わかって欲しい」気持ちはあって、ツッパっているけれども「嫌い」では無いことは知っていて欲しいと思っています。わかりづらい、ですよね。もちろん、これは、「察して欲しい」という「甘え」です。

心理学的に言うと、「恥ずかしい」は、自我意識が刺激された時に上がってくる感情です。特に、セクシャルエネルギーが上がってくると自我意識が強く働きます。つまり、「恥ずかしい」という感情を感じているときは、セクシャルエネルギーが醸し出されていて、実は私たちが、他人の目には、とても魅力的に見えているときなのですが、それがまた「恥ずかしがり屋」さんとしては自己嫌悪のポイントになりやすいのです。

 

自己受容ができないから誰かに受け止めて欲しい

「いい人」、「優しい人」、「可愛い人」と思われると逃げ出したくなるくらいですから、このタイプの方は、心根はものすごく純粋で、感受性が強く、情のある、気持ちの優しい人です。ハートが「貝のむき身」のように柔らかい人で、その分、傷つきやすいところもあります。

元来、すごく優しい人なだけに、自分の中にあるネガティブな感情、例えば怒りや意地の悪さ、ずるさ、恨みや悲しみを許せず、受け止められないのです。抱えているとしんどいので「困った」感情ではありますが、人間、誰の中にもある感情なのですが、受け止めきれないと他の誰かに受け止めて欲しいと思うのです。セクシャルエネルギーについても同じで、自己受容できないと、誰かにそれを受け止めてもらいたくなります。

この「誰か」は、自分にとって一番、「親密」だと感じる人や、「わかって欲しい」人ですから、結果的に、パートナー、親、子供、親しい友人になることが多いです。

 

「素直になれない」を卒業したい

「恥ずかしがり屋」さんは、ネガティブな感情ばかりでなく、自分のいいところを承認するのも苦手です。セクシャルエネルギーを肯定的に受け止めるのは難しいですが、自分の「魅力」についても受け入れられない方は多いです。

下手をすると、自分を認めてくれて、自分を好きになってくれる人のことも、「私のことを好きだなんて、あなたはどこかおかしいのではない?」と疑いたくなります。すると、気づかないうちに、自分を愛そうとする人の気持ちをスルーしたり、大したものではないと過小評価してしまうのです。

本当は、感受性の豊かさを、愛し、愛されることに使いたいのですが、傷つくことを恐がって人を遠ざけてしまうと、ますます自己承認しづらくなります。

感受性の豊かさは才能ですから、このタイプの方は、実は愛情豊かであるだけではなくて、実務的にも活躍できる場は多いはずです。それが、自己受容ができないばかりに、自分を応援してくれる人を粗末に扱い、なかなか運を味方につけられないとしたら、とても残念なことです。

こうしてみてみると、「恥ずかしがり屋」さんの「素直になれない」は、ご自分の素敵な魅力と喧嘩をしているようなもので、私たちは、これを「権威との葛藤」と呼んだりします。魅力は、人を惹きつけて仲良くなるためのものなので、「親密感への恐れがあるね」なんて言うカウンセラーもいるでしょう。

「素直になれない」は、依存心です。人生を、次のステージに進めるためにも、卒業したいですね。

 

応援を受け取るためにできること

もし、「素直になれない」を卒業しようと思えたら、あなたの人生を振り返ってみてください。

愛されたいように愛されなかった悲しみがあるかもしれません。思い通りにならない悔しさがいっぱいあったかもしれません。「恥ずかしがり屋」さんの中には、子供時代に依存心を満たせずに、急いで大人になろうと頑張ったか人も少なくなさそうです。

「素直になれないんだよねー」と、苦笑いしながら、あなたの悪態を受け止めて、許してくれている人は誰でしょうか。それでも、あなたを応援してくれている人は誰でしょうか。

依存心を卒業するためには、「ふるまい」を正すことが大事です。

すぐには素直になれないかもしれません。でも、「素直になれない」ことを認めて、まずは、心から謝りましょうか。応援してもらえていることに感謝しましょうか。

「素直になれない」こと、「恥ずかしい」こと、そしてそのことを「ごめんなさい」と思っていることを受け入れて認めることができると、一番欲しかった人との「つながり」のある人生への扉が開きます。

(完)

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

みずがき ひろみ

感情や感覚といった女性性をフルに使い、心のブロックを外すカウンセリングが得意。「目からウロコが何枚も落ちる」と見方が変わることに定評がある。 深層心理に眠る「願い」を掘り起こす「癒し」を通して、人生の豊かさを受け取りたい人の、恋愛、ビジネスでの自己実現をパワフルにサポートしている。