「誰かのせいにしない」視点がパートナーシップの幸せを呼び込む(2) ~本当は自分が悪いと責めているとしたら~

パートナーが明らかに悪い時でも、あなたの心に自分を責めている気持ちが隠れているとしたら

あなたが彼にひどい振られ方をして失恋したことを親友に話したら、自分のことのように激怒してくれた時。嬉しい反面、どこか気持ちがすっきりしないとしたら「自分のせいでこうなったのではないか」と責める気持ちが隠れています。お互いに理由があったという視点が、誰も悪くないという新しい道を開きます。

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前回は、被害者、加害者というところから別のステージに進んでいかないと、心は苦しいままだし、幸せを感じられない。

その抜け道は「心の世界では被害者も加害者も同じかもしれない」、そして、「誰も悪くない」つまり、無害者であることを目指すことが、幸せへの道につながる。

こんなお話をしていきました。

今回は、さらにこの話を進めていきたいと思います。

前回の失恋のケースの続きで考えてみましょう。

カウンセリングで失恋のご相談してくださった方には、まずは自分のケアをするために休むこと、頼ることをおすすめしています。

そうすると、実際に友達に話を聞いてもらう行動に移してくれる方もいるのですが、このことが、気づきを大きくするきっかけを作ってくれることが多くあります。

 

<前回の失恋の事例の続き>

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その後、親友に相談したら「私が一発ぶっとばしてくる!」と言い出して、私が止めに入るほど怒ってくれた。

すごく嬉しかった。

でも、嬉しかった反面、友達が怒ってくれればくれるほど、気持ちがもやもやしてくる。

どうしてなんだろう?

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今回の失恋の事例のように、ひどい振られ方をされたら、誰だって彼のことを悪く思うし恨むし許せない!と思うのは当然のことです。

本当にショックだし、悲しいし、腹が立ちます。

これは、あなたの幸せを願っている友達にとっても同じこと。

このケースのように、時には自分以上に悲しんで怒ってくれることも少なくありません。

しかし、親友が一緒に怒って泣いてくれるのはとても嬉しいのだけど、それだけだと苦しみがなかなか減っていかないんですね。

実際のカウンセリングでも、周りの人はみんな私の味方で、全部彼が悪いから、あんなやつのことなんか忘れて、もっといい人を探そう!と言われるんですけど・・・

という話をよく聞きます。

周りの人の思いをありがたいと思いながらも何か納得できなくて、苦しくて、怒りも続いているし、許せない自分も嫌だし・・・

とカウンセリングを使ってくれたりします。

ここでのポイントは、友人が激怒してくれるのをみて、一緒に二人で彼をしばきに行く!のではなく、むしろ止めようとしていること、です。

友人は、あなたのことを被害者だと思いますし、彼のことを加害者だと感じています。

それが嬉しい反面、もやもやするのはなぜなのでしょう。

彼の態度が100%悪いと友達も自分も思っているのに、どこかで彼にも何か理由があるかもしれない、そして、自分が悪かったところもあるかもしれない、と心の中で感じているからなのです。

友達が怒れば怒るほど「そこまで怒らなくてもいいのでは」という気持ちがでてくることって多いのです。

これって「彼だけが本当に悪いのかな」という気持ちがある証拠なんですね。

このように、友人が代わりに怒ってくれたこと、そして「誰も悪くないかもしれない」という視点を持っていると、自分の中に気づきの芽が出てきます。

ここを抜け出していくためには、明らかに相手が悪くても、実は自分が悪いと思って自分を責めてしまっていることに気づく必要があります。

ひどいことをしたのは相手が悪いけど、そんなことをさせたのは自分に原因があるのではないか。

被害者だと感じている時、実は、それは自分を責めている時であり、そのことを感じたくないから相手のせいにしているという心理も隠れているのです。

誰かのせいにした瞬間に「被害者」になり、相手は「加害者」になるわけですが、この時相手だけじゃなくて自分を責めていて、そんな原因を作った自分に対して怒っているのです。

だから、友達が激怒してくれ、一緒になって怒っていても、心のもやもやは消えないのですね。

こうやって考えることができると「実は許せないのは彼ではなくて、自分自身のことかもしれない」という気づきに進むことができます。

ひどいことをされて悲しんでいる被害者であると同時に、自分に対して「あんたが悪いんじゃないの?」と責めているというのは、自分が被害者であり加害者でもある状態なんですね。

しかし、あなたが被害者と感じ、加害者と感じているのには、きちんとした理由があります。

だとしたら、彼にも何か理由があると考えることはできないでしょうか。

お互いの理由があってこの出来事が起こったのかもしれない、と感じてみてください。

この視点を持つと「どちらも悪くないってことなのかな?」と感じられるようになっていきます。

これが誰も悪くない、無害者への道、なんですね。

例え相手の態度が悪くても、その誰かのせいにしないで、この視点で整理し直してみましょう。

この視点がパートナーシップの幸せを呼び込む大きな力になります。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 昌紀

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。