最大の理解者だった元彼を手放すために大切なこと ~周りの理解者に気づくチャンスという視点~

最大の理解者である元彼が教えてくれた他の理解者の存在

最大の理解者だった元彼への思いが消えないことが、今の恋愛が続かない理由だったとしたら、この思いを手放して新しい恋愛に進んでいくために「この別れがどんな意味を持っているか」という視点を持ってみましょう。そのことが元彼以外にも理解者・応援者がいることに気づくチャンスにもなり得るのです。

過去の恋愛を引きずっていることが次の恋をするのにブレーキになっている場合があります。

今回の記事では、今の恋愛を止めているブレーキが、最大の理解者だった元彼への思いだったというケースを取り上げながら、この別れがどんな意味を持っているかという視点を持つことで、実は元彼以外にも理解者応援者がいることに気づくチャンスになるという話をお届けします。

例えば、こんなケース。

「その彼と付き合うまでは、私のことを理解してくれる人は誰もいなかった。

彼は何を話しても受け止めてくれた。

そんな人、一生いないと思っていたのに、ここにいてくれた喜び。

そんな人がいると、こんなにも楽で安心できるなんて知らなかった。

けれど、私があまりに彼を頼りすぎて、それが彼には重くなってしまい、結局別れることになってしまった。

それからは、付き合う人には重くなりすぎないように気をつけるようになった。

あの彼の後もお付き合いをした人は何人かいて、どの人も優しい人だったけれど長続きしない」

自分の気持ちを素直に伝えられる理解者。

それはとても大きな出会いです。

今までわかってもらえないと苦しんで我慢した分だけ、この出会いはとても大きいものになります。

こうした人との別れはとても辛いものになるのは想像に難くないところです。

それだけでも次の恋愛に進んでいくのは難しいところなのですが、「これ以上自分をわかってくれる人には出会えないのではないか」という思いを強く持ってしまう場合があります。

すると、次にいい出会いがあったとしても「あの人のようにわかってもらえないはず」という思いが心のフィルターのようになってしまい、目の前にいる人に心が開けず、相手が自分のことを理解しようとしてくれていることに気づけない、ということも起こり得ます。

「あの人だったら私をもっと理解して受け止めてくれる」

という思いが強いと、別の人のいいところや同じように理解しようとしてくれていることが目に入らなくなってしまい、

最初に理解してくれた彼以外には、自分の気持ちを理解して受け止めてくれた人はいないことになってしまい、このことが恋愛のブレーキになってしまうこともあるのです。

実際には別れた彼だって悪いところも欠点もあったはずなのですが、彼のいいところだけが記憶に残り、時には時には神格化されていく場合もあります。

あの別れに意味があったとしたらという視点を持ってみる

こうしたブレーキを外していくためにはどうしていったらいいのでしょう。

そのためには

「あの別れに意味があったとしたら?」

という視点を持ってみることを私はお伝えしています。

別れが辛い時は、なかなかこんな風には思えないものですが、あえて「もし」「仮に」という言葉をつけて、「もし意味があるとしたら」と考えてみます。

今回のケースにこの視点を使ってみると、例えばこんなことが考えられます。

「自分を理解してくれる存在に出会えたのに別れることになってしまった」

「もう彼以外に自分を理解してくれる人はいない」

この思いを「もしこのことに何か意味があるとしたら?」という視点を使うと

「本当に理解者はいないのだろうか」

「もし、理解者だったり応援者だったりがいたとしたら?」

「そのことに自分が気がついていないとしたら?」

こんな発想ができたりします。

「理解者はいない」→「実はいたとしたら?」みたいに、あえて逆を考えてみる、というやり方を使うと見えてくることもあるんですね。

問題って渦中にいるとなかなか思えないものですが、このことが起こらなかったら気づけなかった何かを教えてくれるチャンスになっていることが多いのです。

もしこの考え方が当てはまるのだとしたら、今回のケースで言えば、

「いないと思っていた自分の理解者に出会えた」→「世の中には自分を理解してくれる人が一人いた」→「一人いたら他にもいる可能性がある」

さらには、

「いないと思っていた理解者は、実は、今までもいたけれど、自分が気づいていなかっただけかもしれない」

というところまで発展していくこともできます。

あなたを理解したい応援したい人は必ずいる

彼との別れに意味があるとしたら、もしかしたら「今までいないと思っていたけれど、ずっと理解し応援してくれる存在がいた」ことに気づけるチャンスなのかもしれないのです。

カウンセリングの中ではこうした話はよく出てきます。

いないと思っていた応援者は昔からいたけれど、今まで気づけなかった、という話。

自分は理解されないと思っていると、そのフィルターで周りを見てしまうので気づきにくいのですが、あなたの良さを知っているから一緒に遊びに誘ってくれる友達とか、職場で見守ってくれる先輩がいたり、不器用で無口だけど理解しようとしてくれていた両親だったり、そんな存在が必ずいます。

この別れが、そのことに気づかせてくれるチャンスだとしたら、パートナーシップだけでなく、過去や今の人間関係や、人生そのものの捉え方が変わるきっかけにもなり得ます。

理解者がいない時は、自己価値が低くなりますが、いたことに気づけば自己価値は回復します。

もともと価値があったことに気づけるからです。

問題の中に意味を見つけることはなかなか難しいことですが、こうした視点を持ちながら、周囲の人たちを見たり、話したりして練習してみてください。

このことがあなたの心を開くことになり、視野を広げることになり、誰かとのつながりの入り口になっていくこともあるのです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。