「察して欲しい」思いの奥にある愛に気づき、気持ちを上手に伝えるヒント

言わなくても察して欲しいのはなぜだろう?

言葉で気持ちを伝え合うことなくして、人といい関係性を築くのは難しいですが、察して欲しいと感じてしまう気持ち自体は悪いものではないことがほとんどです。
今日は「言わなくても察して欲しい」と思う気持ちを紐解き、あなたの気持ちを上手に伝えるコツをご紹介します。

先回りして理想のデートプランを計画してくれたり、家事を手伝って欲しいと感じた時に自分から手伝いに来てくれたり・・なにも言わなくても自分の気持ちを分かってくれる人って、理想ですよね。

何も言わないで通じ合うのは難しくても、せめて遠回しに送ったメッセージで自分の本音を見抜いて欲しい。察して欲しい。そんな期待をしてしまう女性は案外多いのではないでしょうか。

ですが、パートナーシップはひとりひとり別々の感情や考え方を持った他人同士で築いていくもの。
言葉にして気持ちを伝え合わなければ、誤解やすれ違いが起きやすくなってしまうのも事実のようです。

それは分かっていても「どうして察してくれないの!」「そのぐらいのこと考えたらわかるでしょう!」と不満を感じてしまうとしたら、あなたは「自分の望みを伝えること」がとっても苦手なのかもしれません。

◯察してもらいたいのは、望みを伝えるのが苦手だからかも

言葉にしなくても察してもらいたいと思う気持ちの裏側には「自分の望みを素直に伝えられない」という心理が隠れていることが多いです。

たとえば「自分の望みを伝えることは相手の負担になる」という思い込みが邪魔をして、パートナーに「こうして欲しい」とうまく伝えられない人がいます。

ひとつ例をあげますね。

共働きをしている奥さんが、仕事から帰ってきて急いで夕食を作っています。そんな中、旦那さんはリビングでスマホでゲームをしながら夕食が出来上がるのを待っています。

仕事で疲れてクタクタな奥さんは、旦那さんにも夕食作りを手伝ってもらいたいと思いました。
けれど「疲れている旦那さんにお願いするのは申し訳ない」とも思った奥さんは「まぁ、私が頑張ればいいか」と気持ちを切り替え、夕食の準備を進めることにしました。

最初はそれで良かったのですが、その状態が毎日毎日続くうちに、次第に腹が立ってきたのです。

「なんで私ばっかり頑張らなきゃいけないの?!普通、共働きだったら2人で家事は分担するものなんじゃないの?!」

でも・・それでもなんだか申し訳なくて「手伝って欲しい」と伝えられない奥さんは、素直に伝えられない分「ふー、今日も疲れたなぁ」と旦那さんの目の前で大きなため息をついてみたり、わざとガシャガシャ音を立てて料理をしてみたり、夕食を食べる時にぶすっと不機嫌になってみたり・・「察してアピール」をするようになってしまいました。

◯あなたの愛がすれ違わないように

相手に迷惑をかけたくない気持ちから、自分の気持ちや望みを伝えることを我慢してしまうこと自体は愛情なのだと思うのです。
そんなあなたを愛したい、支えたいと思っている人は、あなたの望みをどう感じるでしょうか。

できる限りあなたの望みを叶えてあげたいな、と思うのではないでしょうか。

もし旦那さんに望みを言葉にして伝えられたなら、家事の分担を見直したり、疲れている時には外食も選択肢に入れよう、など、負担が減るような新しいやり方を旦那さんと一緒に考えることができたかもしれません。

愛する人がイライラしている。でもその理由がわからない。
この状態は、罪悪感や無力感をたくさん感じるため辛い気持ちを感じさせてしまいます。

そういう視点から見ると「自分の望みを言葉にして相手に伝えること」は、ワガママなことではなくて「わかりやすく愛しやすい自分でいてあげる」という相手への優しさでもあると思うのです。

相手への思いやりから「察して欲しい」と感じてしまうあなたはとても優しい人です。
すこし勇気が必要ですが、あなたとあなたの大切な人のためにも、その優しさを使って、自分の気持ちや望みを素直に伝えていけるといいですね。

◯自分の望みに気づき、伝える練習をしていこう

まずは練習として「小さなお願いを言葉にして伝える」ところからスタートしてみましょう。
通常なら「ま、このぐらいはいいか。自分が我慢すれば」とのみ込んでしまうようなことを、言葉に出して相手に伝えてみてください。

「〜してもらえるとありがたいんだけれど、お願いできないかな?」

不満や怒りをぶつけるのではなく、できるだけ穏やかに、そして、より具体的にお願いを言葉にして伝えてみてくださいね。
最初はぎこちないかもしれませんが、だんだんと伝えやすくなっていくと思いますよ。

良かったらお試しくださいね。

参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係の改善、自分が本当に望んでいる人生へのシフトチェンジへのサポートを得意とする。 特に「さびしさを笑顔に変えるカウンセリング」をテーマに掲げ、30代女性の生き方、恋愛・婚活サポートを精力的に行っている。 高い共感力を活かした「共に考え、併走する」カウンセリングスタイルが好評。