人に気を使う心理(3)〜終わっていない傷ついた感情を終わらす〜

未完了の傷ついた感情を終わらせる

過去の拒絶されたような経験、嫌われたような経験が、今の人間関係で人に気を使うということの要因になっているということがあります。そのような時は過去に傷ついた感情が、まだ消化しきれておらず、終わっていない傷ついた感情として心の中に残っているのです。その感情を消化し、終わらすことで、今の人間関係で気を使うということを減していけることがあります。

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●過去の拒絶、嫌われた経験が尾を引く

人に気を使う理由は人様々なのですが、過去の拒絶されたような経験、嫌われたような経験が、今の人間関係で人に気を使うということの要因になっているということがあります。

例えば、過去のいじめという経験が、今の人間関係で人に気を使うということの要因になっているというお話をカウンセリングで聞かせていただくことがあります。
過去のいじめと言う経験も、過去の拒絶されたような経験、嫌われたような経験といえるでしょう。

小学校の時にいじめがあったとします。

休憩時間で遊び時に自分だけ仲間に入れてくれないようなことがあると拒絶感を感じるかもしれません。

体育の時に自分とペアーになってくれる人がいなかったりすると嫌われていると感じてまうということがあるかもしれません。

このような出来事があると本当に苦しいと思います。

 

●終わっていない傷ついた感情を終わらす

カウンセリングでいじめをご経験された方の口から、拒絶感、嫌われている感じ、居場所がない感じ、見捨てられる恐れ、などのようなお言葉が出てくるのですが、どの言葉一つとっても、苦しい感情ですね。

そんなご経験を得て、大人になっていくとします。

小学校の時にいじめがあったとします、中学校は学区の関係で小学校の時と同じメンバーがそのまま中学校にもいたりします。

しかし、高校生になると小、中学校の時にいた意地悪なメンバーはばらけていき、大学生、社会人になると、その時のメンバーはすっかりいなくなったりします。

例えば、先程の話に出てきていた小学校の時にいじめにあった人が社会人になったとします。

社会人になって出会った周囲の人たちは、小学校の時のような意地悪なメンバーたちかというと、そうではなく、むしろ良い人たちばかりだったとします。

「ランチに一緒に行こうよ」
「休みの日映画を一緒に見に行かない?」
のような言葉をかけてくれて、自分に積極的に関わろうとしてくれる人達だったとします。

その言動から見ると拒絶されているとか、嫌われているとという様子はなさそう。むしろ、その言動から見ると自分のことを好いてくれていると判断したほうがよさそう。

それにもかかわらず、本人的には、
「拒絶されないかなぁ?」
「嫌われていないかな?」
ということが不安になりその周囲の人たちに気をつかってしまうということがあります。

周囲の人は良い人たちで、どう考えても小学校の時のメンバーのように意地悪をする人たちじゃないと頭では理解できていても、拒絶されないように、嫌われないように気をつかってしまうのです。

このような時は、過去の拒絶されたと感じた時、嫌われたと感じた時の拒絶感、嫌われている感、悲しみ、怖さ、居場所がない感などの傷ついた感情が、心の中で消化しきれておらず、まだ終わっていないのです。

まだ傷ついた感情が終わっていないので、過去のいじめの経験を今の人間関係に投影をし、
「拒絶されないかなぁ?」
「嫌われていないかな?」
ということが不安になり、その周囲の人たちに気をつかってしまうということが起こるのです。

過去の拒絶されたような経験、嫌われたような経験というのはいじめだけでは無いのですが、このような終わっていない傷ついた感情があると、その経験を投影して気をつかってしまうということが起きることがあるのですね。

という事は・・・
逆に言うと、過去の拒絶されたと感じた時、嫌われたと感じた時の傷ついた感情を消化して、終わらしてあげることができると、これが要因での人に気を使うというのが緩まっていくと言えますよね?

そうなんです。
そうすることで緩まっていくのです。

じゃあどうやったら、消化しきれていない終わっていない感情を終わらすことができるの?

一つ方法としては、
人にその終わってない傷ついている気持ちを話して受け止めてもらうということがその感情を消化していくのに有効です。人に話をしてその感情を外に解放していくのです。

また、その感情を感じきっていくというのも有効な方法の一つです。
感情はエネルギーの一つという考え方をすることがあります。
そのエネルギーは感じきっていくことで消化していくことができます。

ちなみにですが、私のカウンセリングのクライアントさんからは、1人で痛みを感じきっていくのは大変な作業なので、人に話して受け止めてもらったほうが傷ついた感情と向かい合いやすしい、消化し終わらしていく作業としてはやりやすいというご意見をお聞きすることがあります。
確かに1人で痛みと向かい合い、感じ切ろうとする作業は大変な面があるかもしれませんね。

また、過去の拒絶されたと感じた時、嫌われたと感じた時に傷つき、そのせいで今も「拒絶されないかなぁ?」
「嫌われていないかな?」と不安になっている自分に対して安心させてあげるような言葉をかけてあげるというのも有効になることがあります。

「もう意地悪な人たちはいないから大丈夫なんだよ」
「もう全部終わったから安心していいんだよ」
などような自分を安心させてあげる言葉をかけてあげて心に残っている不安を終わらせていくのです。

過去の拒絶されたと感じた時、嫌われたと感じた時の傷ついた感情を終わらしていくことで、気を使うことが少なくなったというお話をクライアントさんからはお聞きします。

もし、あなたに過去の拒絶されたと感じた時、嫌われたと感じた時に傷ついた感情が残っていれば、人に話したり、感じきったり、ご自身に安心させるような言葉をかけていったりして傷ついた感情を終わらしていけるといいですね。

あなたが人に気をつかうシーンが少なくなれるといいですね。

>>>『人に気を使う心理(4)』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。