●カウンセラーさんにさえ気を遣ってしまいます。
〜初めてカウンセリングを使ったときの私〜

「あ。そんな感じじゃない。。。だけどそれを言ったら失礼かも。。。」
「う〜ん、ちょっと違う感じなんだけど。。。言えないし。。。」
「私が・・・って言うのを待ってるのかなあ。。。」
「・・・言ったら、このカウンセラーさんは喜ぶかもしれない。。。」
私が初めてカウンセリングを使ったときに感じたことです。
人が怖かったし、自分が言う言葉に対しての相手の反応もとても怖かったので、極端に「嫌われる恐怖」「見捨てられる恐怖」があった私は、自分の意見をきちんと言うことが出来ませんでした。
だから当時お電話したカウンセラーの方にさえ気を遣い、
「まあ、いいや。」
「そういうと喜ぶのなら、合わせておこう。」
「一生懸命なんだから、気分を悪くさせたらダメだ。」
そんなふうに感じながらカウンセリングを受けていました。
だけど、合わせるのがしんどくなって来るんですよね。
私自身、カウンセリングのたびにこんな思いを持っていたのに、それを忘れていたことを、ご相談に来てくださる方が教えてくれました。
カウンセラーを長くやっていると、つい
「それってこんな感じかなあ。。。」
と言っちゃうんですよね。
だけど例え9割の人が「そうなんです。
」と答えて下さったとしても、後の1割の方は「違うなぁ。。。」と思うかもしれません。だけどそんなとき、気を遣ってくださる方は、「・・・そうなんです。
」と答えて下さいます。
カウンセリングに来て、気を遣わせていたんだと思うと、とても反省したいところです。
人によっては、
「う〜ん、ちょっと違うなあ。・・・・かなあ?」と言って下さる方もいます。
これは本当に大変ありがたいんですよね。
とても勇気を持っておっしゃって下さった方も何人もおられました。
「実は私・・・今までカウンセラーの方にも気を遣って話してたんです。
。。今日もそうやって話していたんだと思います。

「いろんな病院やカウンセリングを回ったけど、いつもカウンセラーの方に気を遣ってしまって、先生の言うことに”そうです。
そうなんです。
”って。合わせてばかりいたから、全然すっきりしなかったんです。

カウンセラーにすら気を遣っていたとおっしゃる方が、その思いをカウンセラーである私に伝えて下さったんです。
こんなに嬉しいことはなかったですね。相当勇気のいることだったと思います。
私自身、こう思いながらも、何度もカウンセリングを遣っていました。
私の場合はこれらを伝える勇気はありませんでしたが、それでもカウンセリングを使っていく間に、人と話すことに慣れ、楽しいおしゃべりになってきて、そして自分の意見を伝えることが出来るようになったんです。
まあ・・・。自分がそうだったので、ここに書くのが少々恥ずかしくもありますが、
これだけ人に気を遣ってしまう人って
「相手の気持ちに敏感で、感情に繊細な人。」なわけだから、
「常に相手の気持ちになって考えている。」
ということですし、それだけ人の「こころ」というものを大切にしている方なのだと私は思います。
それも考えることなく、それが自然と出来る方なんですね。
それに、気を遣うこと自体は悪いことではありませんね。
ただ「しすぎる」ことに、苦痛を感じてる部分。これがしんどいだけなのだと思います。
食べると人はお腹が満たされますが、食べ「過ぎる」と苦痛になっちゃうもの。
だとしたら、その加減を学ぶと楽になります。
だけど食べ「過ぎる」にも理由があるかもしれません。
例えば
「だって残したらもったいないってずっと親に厳しく言われてたし・・・。」
「せっかく作ったのに捨てるくらいなら、我慢しても食べてしまう。」
とか。
だとしたら、気を遣いすぎてしまってしんどくなる。。。という部分があるのにも、ちゃんと理由はあると思うんです。
それを探してそこの話をいっぱいいっぱいしてみませんか?
気を遣うことは緊張感を生みます。
緊張感があると身体が硬くなってしまって、言葉が出なくなってしまうこともあります。
自分に対する相手の目や評価をいっぱい気にしてしまいます。
そうなると、自分より相手を中心に考えてしまいますから、自分のことはほったらかしになって、相手の求めると思う言葉を探すことに意識が行ってしまいます。
だけどその行動は、外から見るとやはり不自然で、
「私のことをちゃんと見てる? 私のことをちゃんと聞いてる? ちゃんと私と向き合ってくれてるの?」
という相手の評価を得てしまうので、
「彼女(彼)は、私をあまり好きではないかもしれない・・・。」
という誤解まで生んでしまいます。
逆効果ですよね。
ほとんどが誤解。
だからこそ、この誤解を生まないためにも、気を遣ってしまう気持ちを、気を遣うことなくいっぱいお話してみませんか? 
私も散々気を遣ってやってきました。
どうしてあのとき「・・・」と言わなかったんだろうと思い返すことも何度もありました。
だけど気を遣いながらでも続けると、少なくとも話すことには慣れてきます。
話すことに慣れてきたら、きっと自分の気持ちを伝えることも出来るようになると思います。
全国の「ああ、もう気を遣うことなんてしたくない!!」方、お待ちしております♪
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

アルコール依存症の父からの虐待経験、学生時代のいじめから、恋愛依存、不倫や風俗を経て、自分を抑え付けるような結婚生活後、8年で離婚。その後自分に向き合い、今は穏やかに生きる。 過去のあらゆる経験をもとにして、恋愛関係、家族関係を得意とし、お客様と共に成長するスタイルを取る。