子どもが理由で離婚を思いとどまるとき
その際の思いとどまり方として辛い思いとどまり方を選択される方がいらしゃいます。そんな方にモアベターな選択を考えてみるという提案です。
■離婚をテーマとしたカウンセリング
カウンセリングをしていると離婚をテーマとしたお話を聞かせていただくことがあります。
一口に離婚がテーマといっても、離婚をしたいと考えている立場の方、 離婚を回避したいという立場の方、離婚調停中の方、離婚後に離婚したことについて引きずっている思いを持たれている方などなど、立場としては様々なため、内容も幅広く様々です。
離婚問題に取り組んでいる方の心の整理のヒントに少しでもなれればと思いをこめて、離婚に関係する心の記事を書いていきたいと思います。
■離婚を思いとどまるわけ
離婚をしたいと考えているクライアントさんから話をいただくことがあります。
離婚をしたいと考える理由は、価値感が会わない、経済的な問題、ケンカが多い、浮気、セックスレス、など理由は人それぞれです。
そんなお話の中で、
さんざん考えたあげくこの結婚生活を続けても幸せではないと判断されたのですが、いざ離婚をしようとすると躊躇する気持ちが湧いてくるというお話を聞かせていただくことがあります。
その躊躇する理由も人様々になるのですが、1つのケースとして、子供のことを考えると離婚を思いとどまってしまうというお話を聞かせていただくことがあります。
例えば・・・
・自分は離婚したいが、子どもは父親（もしくは母親）と離れたいわけじゃない、自分の勝手な思いで子どもの幸せを奪ってしまうのではないのか？
・父親（もしくは母親）と接っしにくい環境にしてしまうのではないか？
・子どもの人生に影を落としてしまうのじゃないのか？
・離婚したいという自分の願望を叶えるようとすることで、子どもに犠牲を強いてしまうのではないのか？
・子どもに悲しい思いや、寂しい思いをさせてしまうのではないか？
・etc
このようなことを考えると離婚を思いとどまろうかと考えてしまうというようなお話です。
ご自身がこのままでは幸せではないと思われている状況にも関わらず、お子さんの為に思いとどまろうとするのは、お子さんのことを思う愛情だなぁと思います。
■思いとどまり方
その時の思いとどまり方に関してカウンセリングでクライアントさんと一緒に考えていくことがあります。
子供のことを考えて離婚を思いとどまろうとする際に、
どうにか幸せなパートナーシップを作れないかともう一度考えてみる、もう一度チャレンジをしていこうとするような思いとどまり方は良いと思うのです。
子どもの幸せを考え、そして自分も幸せになっていこうとする考え方の思いとどまり方です。
しかし、中には、
子どものことを考えて離婚を思いとどまろうとする際に、
自分の幸せはあきらめ、この環境で我慢して生きて行こう決める思いとどまり方をするお話を聞かせていただくことがあります。
子どもの為に自分が犠牲になろうという変え方です。
お子さんのことを考えて思いとどまろうとするのは、お子様への愛だと思います。
それは素晴らしいことだと思います。
しかし、その為に、ご自身の幸せはあきらめ、我慢して生きていこうという生き方をするのは、たいへん辛いのでは？と私は思うのです。
その為、私はカウンセリングの中で時折、
「あなたも幸せを求めても良いのではないですか？」
とアドバイスをさせていただくことがあります。
■モアベターな選択
カウンセリングでお子さんの立場からみた両親の離婚問題についてのお話を聞かせていただくことがあります。
「お父さんとお母さんは私が子どもの頃から今もいがみあっている。
昔、あなたがいるから離婚ができないと言われたことがある。
両親が幸せに生きれていないのは私のせいだと思うとつらい」
というようなお話を聞かせていただくことがあります。
自分のせいで両親が幸せな生き方ができていないと感じるのは辛いですね。
+++
子どもにとって、仲良く、そして幸せに生きている両親と一緒に暮らすのは良いことだと思うのです。
しかし、それをお子さんに与えることが難しいこともあると思うのです。
今のパートナーとの関係で幸せになれないかを考えて、そしてチャレンジをしてみたけれど、それは難しいという結果にいたることもあろうかと思うのです。
家族全員が何も傷つかずに、誰もつらい思いをせず、幸せになれるというベストな答えが見つからない時もあるかと思います。
そんな時はモアベターな選択があっても良いと思うのです。
例えば、
離婚するという選択をしたとします。
そうすることによってお子さんは悲しい思いをするかもしれません。
しかし、あなたがいるから離婚ができないと言われて不幸せそうな親を見るようなつらさを味わうことはさけてあげれるかもしれません。
また、離婚後幸せそうに生きる親を見せてあげられることはできるかもしれません。
そんなモアベターな選択をするのもありだと私は思います。
思いとどまって夫婦を再生させる、
離婚して新たな形の幸せを求める、
他にも選択があろうかと思います。
その選択をする際は、
あなたも幸せを求めても良いというのを取り入れて考えてみて欲しいなぁと思うのです。
頭で理屈としてはそうは分かっていても、気持ちとしては本当にそうしても良いのかな？と離婚の選択に罪悪感を感じられる方もいらっしゃいます。そして自分が幸せになることをあきらめる選択を選びそうになる・・・。
そんな時は、誰かに相談してサポートしてもらいましょう。
誰かに「あなたも幸せになってもいいと思う」そんな言葉をかけてもらうことで心の罪悪感が緩まることがありますから。
（続）
1.子どもが理由で離婚を思いとどまる時に考えてみてもらいたいこと
2.浮気から離婚問題に〜離婚の回避と夫婦再生に向けてのヒント〜
3.離婚問題で夫婦関係を修復したい〜執着を手放しつつ修復にトライする〜
4.離婚後、失敗感に囚われてしまう〜幸せに向かおうとした自分を肯定する〜
About Author
若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。
