強い女の悲劇(3)〜正しさにこだわってしまう〜

信念を持つということと、正しさにこだわるということは違います

信念を持っていると、ブレることがなく地に足がついた生き方ができるものです。
強い女性というのは、自分なりの信念を持っていることも多いものですが、行き過ぎてしまうと信念に正しさをコーティングしてしまい信念を大切にしているというよりも、正しさを主張しているだけになってしまうことも残念ながら少なくありません。

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私たちが強くあろうとするとき、自分の信念を持ち、その信念を指針に物事を判断していくことがあります。
信念を持つことによって、ブレない強さというものを持つことができますし、「これが私」という自分らしさを持つこともできます。

ただ、何事も行き過ぎてしまうと問題が出てくるものです。
信念を持つことは素晴らしいですが、行き過ぎてしまうとその信念を自分以外の人にも押し付けてしまうことがあります。
その時に私たちは、自分の信念を「正しさ」でコーティングして主張するのです。

例えば、「弱音を吐かないことは素晴らしいことだ」という信念を持っているとしましょう。
自分自身がその信念を大切に行動することで、自分らしさというものを持つことができます。
行き過ぎてしまうと、「弱音を吐かないことが正しい」となってしまい、自分の周りで弱音を吐いている人に対して「間違っている」と判断してしまうようになります。
そうすると、間違ったことをしている(と思っている)人に対して、攻撃的になったり、拒絶したりしてしまうことにもなりかねません。

信念は、その人が信じていることですから、何を信じてもかまわないのですが、全ての人にとってそれが正しいかどうかは別問題になります。
信念が人それぞれなように、正しさもまた人それぞれなのです。
ところが、信念を大切にするあまり、それが全ての人にとっての正しさなのだと思ってしまうと、自分以外の人に対して、自分の正しさを押し付けてしまうようになり、自分と違う考え方の人に対して、「間違っている」というレッテルを貼ってしまうことになってしまうのです。

信念を持ち、「これが私」という自分を持つことができている女性は強いです。
他の人に振り回されることもなく、地に足がついて生きている。
でもその信念が強くなりすぎてしまうと、周りの人に対して、正しさを主張する人になってしまいます。
主張するだけでなく、相手を「間違っている」と判断する他人にもなりかねません。

「あなたは間違っている」と言われた側は、良い気分はしませんよね?
その結果、敵が多くなってしまうなんてことも起こってしまいます。

正しさを主張し、「〇〇が正しいことよ」と判断して指導してもらいたいタイプの人には好かれる可能性があるので、恋愛において少々頼りない男性に好かれる女性というのは、もしかしたらこのようなことをやっているのかもしれません。
ただ、「僕には信念がある」と自分を持って生きている強いタイプの男性からは、あまり好かれません。
なぜなら正しさの競争になってしまうので、どちらかが正しければ、どちらかは間違っているということになってしまうからです。

強い女性の好みのタイプは、私よりも強い男性であることが多いものですが、正しさをあまり主張し過ぎてしまうと、その正しさによって男性と争ってしまうことにもなりかねません。
ですから、そうならないためには、信念は自分が信じていることなので、そのままでOKですが、その信念を自分以外の人に押し付けてしまったり、その信念が正しいことだと思わないことが重要になります。
正しさで信念をコーティングしてしまうと、自分と違う信念を持っている人を間違っている人と判断してしまいますからね。

ただ、違う信念を持っているだけであり、それは違うというだけのことで、どちらが正しいとか間違っているということではないのです。
正しさを大切にするのではなく、自分の信じていることは自分自身にだけ当てはめて考えるようにしていけるといいですね。

こういった違いを受け入れるには、「人は人、私は私」ということを勝ち負けではなく捉える成熟性必要になります。
成熟した大人は、自分と他の人の区別をつけつつも、相手の考え方ややり方を尊重する器の大きさも魅力の一つです。
正しさを主張するのではなく、自分の信念も大切にしつつ、自分以外の人の信念も受け入れ尊重できると一回りも二回りも大きな器を持った強い女性になることができます。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大門 昌代

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より2冊出版。