迷いの心理学〜あなたの心の指針を作る〜

迷いを抜け出すカギは、あなたの中の欲求を明確にすることなのです!

迷いから抜け出せないとき、目の前の選択肢から何かを選ぼうとします。しかし、迷いが続くということは、そこには答えがないというサインなのかもしれません。迷いから抜け出すためには、あなたの中にある欲求や大切にしたいものを明確にすることで迷いから抜け出すあなたの心の指針作りましょう。

私たちを悩ませる迷い…。迷いがなく、何でもサクサク決めることが出来て、スムーズに物事を進めることが出来る、そんな状況に憧れる方も少なくありませんよね。今回は、そんな迷いの心理学です。

私たちが迷っている時、何かと何かの間に揺れ動き、気持ちが定まっていません。もしかしたら、2つよりも多くの選択肢を持っていることもあるかもしれません。そして、当然かもしれませんが、心が決めることが出来ない状況なのです。

■どうしたらいいのか??

迷いを持たれている多くの方から、よく質問されることがあります。それは、「どうしたらいいんでしょうか?」というご質問です。迷っているのですから、当然と言えば当然のご質問なのですが、ここで見落としてしまいやすいことは、“どうしたらいいか?”という問いが何度も反芻されるとき、あなたがあなた自身の欲求を認識できていない状況にあるということです。あなたの欲求が認識できていない状況下での“どうしたらいい?”という質問の答えは、数ある方法論中での一つの方法であり、あなたの欲求を自他共に認識できていない状況での方法ですから、あなたの心の声に応えるものではないことであることがほとんどです。ですから、“どうしたらいいんでしょうか?”という質問に対する返答は、“あなたはどうしたいですか?”というあなたの欲求に対する質問を投げかけ、あなたの中にある隠れた欲求と対峙することから、迷いの出口を探していくのです。

■心を決めたくない理由がある。

迷いと言えば、苦しいような悩ましいような状況を想像しますが、迷っている状態が長く続くのであれば、迷うことを続けている状態ですから、迷うことにも意味や目的があると考えることが出来ます。もちろん、意識上では迷いから解放されたいと思っているのですが、潜在意識では、迷いを必要としている状態と言えます。

もし、あなたの中にある迷いを必要としているとしたら、何故でしょうか?
迷いが無くなることで、あなたに困ることがあるとしたら、どんなことでしょうか?

例えば、
行動を起こさなくてよい。
出来ない自分を感じ続けることが出来る。
自信がない自分と対峙しなくてよい。
失敗するのが怖い。
自分を幸せにしないことで誰かを責める
周りの人を置いていけない。
…など。

客観的に見るとえーっ!!そんなこと!?というような、理由が心の奥に隠れていることがあるのです。この迷いに隠れた目的に付随した感情を認識したり、ケアしたりすることで、迷いを解消することが出来ます。

■ 決められないのは、材料不足!?
迷っている時、どちらかに決めるだけの材料が足りない状況にあります。
決めるための材料が足りないということは、現状よりもより知るためには今以上に興味を持ってみること・近づくこと・知るなど選択肢に関わることで、決めるだけの材料が揃っていく場合もあります。

■選択肢を一旦横に置く

目の前の選択肢に意識がいくと、まるで目の前の迷いの対象である選択肢しか答えがないように感じてしまいますが、迷いから抜け出せないとき、目の前にある選択肢を一旦横に置くことで、選択肢以外のものという新たな選択肢の存在に気づいたり、目を向けやすくなったりします。

例えば、Y子さんはパートナー募集中で婚活をしていました。
そこで知り合った二人の男性。

仕事がバリバリ出来る男性・Aさん
料理上手な男性・Bさん

この二人が気になっていてデートを重ねていたとします。
どちらかに決めようとするけれど、どちらも素敵で決めきれないわーと思って迷っていたとします。
いくら2人のどちらかに決めようとしても、なかなか決めきれません。
あまりに決めきれないので、ひとまず、この2人から決めることを一旦保留にして日常を過ごしみると、職場で知り合った仕事の出来る料理上手なCさんと知り合う機会があり、Y子さんはCさんとおつきあいをすることとなりました。

このように決められないときは、決められない(=目の前にある選択肢に答えがない)ということが一つの答えとして見ることができます。ですから、決められないときは、目の前にある選択肢以外に目を向けることが迷い脱出のカギになることもあるのです。

■優先順位を明確にしてみよう

迷いの中にいるとき、どうしたいかを見失っている時であり、あなたはどこかであなたの欲求に対して素直になれていないときかもしれません。あなたの欲求に素直になれない理由は、家族に遠慮していたり、将来に不安を感じていたりと、理由は人それぞれいろいろとありますよね。しかし、そのままでは、迷いから抜けられずに苦しい状況が続いてしまいます。ここでも、欲求に素直になれない状況は横に置いておいて、あなたにとって何が大切なのか、何を優先していきたいのかを優先順位を明確にしてみましょう。優先順位を明確にすることで心を決める指針を作ることができます。
心の指針が出来れば、迷いから抜けやすくなることができます。

迷いというのは、あなたの中にある大切なものを選んでいく一つのプロセスです。
あなたにとって大切なものを大切にできる環境を選べますように。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

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人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。