「もう何もやりたくない!」と思うときの心理 ~「期待」と「がっかり」のスパイラルを抜ける~

あなたが「ご機嫌」でいられれば、多くの人を助けることができます。最優先課題にしましょう。

好きなことなのに、いつの間にか、やりたくなくなっているなんてことはありませんか?最初は、楽しいと思ったのに、いつからか犠牲感が出てくるのはどうしてなのでしょう?何事もやりすぎては燃え尽きてしまうクセを抜け出すためのポイントは、自分のニーズの満たし方にあります。

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好きなことなのに、いつの間にか、やりたくなくなっているなんてことはありませんか?

もともとは大好きな仕事だったのに、一生懸命にやっているうちに億劫で休みたいと思うようになっている。会いたいと思って約束したはずなのに、出かけるのが面倒になる。気になるから親切にしたら、相手からメッセージがたくさん来るようになって今度はゲンナリする。

頑張っているのにあまり報われず、逆に怒られてしまうこともある。そのうち、自分の「やりたい!」という気持ちすら信じられなくなって、しまいには「もう何もやりたくない!」と匙を投げたくなります。最初は、「楽しい(だろう)!」と思ったのに、いつからか犠牲感が出てくるのはどうしてなのでしょう?

つい何事もやりすぎては燃え尽きてしまう「やりすぎ」さんの心理は、どうなっているのでしょうか。自分の中の「やりすぎ」さんの取り扱い方を考えます。

なぜ頑張っているのに報われないし、「ワルモノ」のように怒られるのだろう?

頑張っては燃え尽きるパターンのある方は、ちゃんとやりたい完璧主義な方です。何事もちゃんとやりたいのですから、「好きなこと」ならばなおのこと、力が入ります。

これでもか、これでもかと、仕事でも、恋愛でも、友人付き合いでも、相手を喜ばせようと努力します。それこそ、相手が、「すごい!」とびっくりし、「こんなにやってもらっちゃっていいのかしら?」と戸惑うほど「やりすぎ」るのです。

例えば、700円のランチが、サービスのサラダやスープやドリンクバーもついていて、1000円払っても満足しそうな内容だと嬉しいのですが、3000円のホテルのランチビュッフェ並みに豪華だと、何か裏があって別の売り込みをされるのではないかと不安になりませんか。
食べちゃった後だと断りにくいですものね。そうでなくても、「この店、潰れないかしら?」と他人事ながら心配になります。

私たちは、期待を少し上回ってくれると嬉しいのですが、あまりに大幅に上回ると居心地が悪いと感じます。罪悪感や無価値感が刺激されるのです。「やりすぎ」さんの頑張りに対して「そこまで期待したわけじゃないんだけれど」と素直に喜べないのはそんな時でしょう。「やりすぎ」さんにしてみれば、頑張ったのに相手の反応がイマイチで、報われない気持ちになるかもしれませんね。

逆に、素直に、「頼ってもいいんだ!」と思う人は、期待を膨らませて、あれもこれもとお願いが増えます。「そこまでするつもりはなかった」と「やりすぎ」さんが思う頃には、相手の期待値が上がっていて、それに応えられないとすごくがっかりさせてしまうかもしれません。

人は、期待してがっかりすると、やってくれたことよりもやってもらえなかった痛みの方を強く感じるので文句が出ます。「やりすぎ」ることで、相手のニーズを必要以上に引っ張り出してしまうと、親切のつもりだったのにいつの間にか悪者になっていた、なんてこともありそうですね。

良かれと思って頑張ったのに相手をがっかりさせてしまい怒られることが続くと、「もう、何もやりたくない!」と思うのも無理がありません。

自分の「ご機嫌取り」こそ、最優先課題

そんな「やりすぎ」さんは、人の「期待に応えたい」人です。人の喜ぶ顔を見るのが好きな人です。なので、つい他人のニーズを察しては、先回りして拾いたくなります。何をしてあげたら喜ぶかわかるのは、自分がそうしてもらえると嬉しいからです。人の期待に応えたい人は、「察してほしい人」でもあります。

ところが、「やりすぎ」さんの期待に応えられる人はあまりいません。
自分がするほどには他の人は自分の気持ちを察してくれないというのが、「やりすぎ」さんのイライラの元になります。

困ったことに、「やりすぎ」さんは、他人の気持ちを察してニーズを拾うのは得意なのですが、自分のニーズがよくわからない、もしくは、自分のニーズをあとまわしにするクセがあるので、何をどう助けてもらえばいいのかわからないときます。

自分が自分をどう扱っているかが、世の中に向けた「私のことはこう扱ってください」という取扱説明書になるのですが、他人に頼まれたことは一生懸命にやるけれど、自分の気持ちを後回しにしていると、周りも、「やりすぎ」さんに、頼み事をたくさん持ち込みますが、「やりすぎ」さんのニーズはわかりづらいし、軽く扱います。「もう何もやりたくない!」という思いは、そんな「やりすぎ」さんの、我慢している気持ちが反乱を起こしてサボタージュに入る、という宣言なのです。

「やりすぎ」さんが、楽しく、やりたいことでパフォーマンスを上げ続け、好きな人を好きでい続け、人生を楽しみ続けるには、自分の「ご機嫌とり」の優先順位を上げることがとても大事です。そのためには、「自分のため」の時間を最初から計画に組み入れておきましょう。あなたが「ご機嫌」でいられれば、多くの人を助けることができます。最優先課題にしましょう。

自分も相手も信頼できると自由になれる

「やりすぎ」さんが、やりすぎる原因の一つに、NOを言うのが苦手なことがあります。自分がNOを言われると傷つくからなのですが、自分の機嫌を優先できるようになると、「相手も、自分のご機嫌を自分で直せるし、引き受け手は、自分以外にも大勢いるか大丈夫なのだ」と信頼できるようになります。自分も相手も、NOと断っても、関係性が壊れない。そう思えるようになると、お互いにもっと自由に生きられそうです。あなたが軽やかに生きるためにも、相手をもっと信頼してみませんか。いちいち傷つかないのが、コツみたいですよ。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

みずがき ひろみ

感情や感覚といった女性性をフルに使い、心のブロックを外すカウンセリングが得意。「目からウロコが何枚も落ちる」と見方が変わることに定評がある。 深層心理に眠る「願い」を掘り起こす「癒し」を通して、人生の豊かさを受け取りたい人の、恋愛、ビジネスでの自己実現をパワフルにサポートしている。