したいことがわからない~夢の見つけ方~

「何を目指せばいい?」感情が教えてくれる本当の望み

「何がしたいか」「何を目指せばいいのか」わからなくなっているのなら、感情に焦点をあてて、本当に自分が望んでいることを探してみましょう。夢の見つけ方は、「○○したい」から見つける方法だけではありません。「○○したくない」から探す方法や、感じたい気持ちから探す方法もあります。

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●夢の出発点

夢の出発点には二通りあります。ひとつは「○○したい」からはじまる夢、もうひとつは、「○○したくない」からはじまる夢です。夢の出発点は、私達が感じる感情にあります。

好き嫌いは、頭で考えるものではありません。したい・したくないも同じです。心で何を感じるかが、夢の出発点になります。

例えば、恋愛。「あの人を好きになろう!」と気合で恋を始める人はいないでしょう。なんとなく「あの人いいな」と思うところから恋は始まります。まず心が動いて、あとから理由がついてきます。

婚活や転職などで条件が先に提示されている場合だと、条件をチェックして選択肢をしぼってから、最終的には「いいと感じるかどうか」が決め手になるでしょう。夢を持つとき、感情が重要なのです。

●したいことが選べない

「したいことがたくさんあって選べない」場合、アプローチは2つあります。

ひとつは、どれからでもいいから「やってみる」こと。「どれにしようかな」と考えているとき、心は止まっています。「やってみよう」と行動することで心が動き出します。

「本当にやりたかったのはこれだ!」というものに出会うかもしれませんし、「なんかこれ違う!」と気がつくかもしれません。やってみて感じることで、どれかに決めていけるでしょう。

もうひとつのアプローチは、感じたい感情から探してみる方法です。

AかBかで迷っているとき、どちらも決め手に欠けています。極端な話、AもBも満足する答えではないのかもしれません。

そんな時は、選択肢はいったん保留して、「感じたい気持ちは何?」と自分に聞いてみましょう。例えば、転職なら「仕事を通して感じたいのはどんな気持ち?」とか、恋愛なら「二人の関係で大切にしたい思いは何?」とか。

例えば、仕事を通して人の役に立ちたい、人を笑顔にしたいなどの気持ちが見つかったとしたら。その気持ちをより多く感じられる方を選ぶとか、その気持ちが感じられる第三の選択肢が見つかるかもしれません。

●したいことが見つからない

一般的には、「○○したい」と思うことを実現していくのが夢と思われています。そのため、「○○したい」が見つからないことが悩みになりがちです。

心理的には、「したいことがわからない」方は、「○○したい」と思うのを禁止している、「○○したい」と望むのをあきらめているケースがあります。

かつて、「したいと思うことを否定されて望めなかった」とか、「がんばっても不可能であきらめるしかなかった」など、「○○したい」と感じることが辛い気持ちがセットになっている場合が多くあります。

「○○したい」と思ったことを否定される、「○○したい」と思ったらあきらめなければならないとしたら、それは辛いでしょう。否定やあきらめの辛さから自分の心を守るために、望むことを止めてしまったのかもしれません。

夢を持つことが辛い気持ちを感じることとセットになっているのなら、これから先はセットを解体してみようと意欲をもってみましょう。

過去はどうであったとしても、「未来は今の自分が選んでOK」と考えたら、「○○したい」と思うことに許可が出しやすくなるでしょう。

●「したくない」から夢を探す

「したいことがわからない」場合、「したくないことは何?」「感じたくない気持ちは何?」と考える方法もあります。

例えば、「期待にこたえられないのがイヤ」「競争に負けるのがイヤ」「威圧的に命令されるのがイヤ」「自分がダメと感じるのがイヤ」とか。基本的にはネガティブな感情が出てくるでしょう。

「○○しないためにやる」はオソレを動機にした行動です。イヤなことを避けるためにがんばるのは、オソレを動機にしているので瞬発力があります。しかし、持続はしません。

心から「○○したい」気持ちを探すために、感じたくない気持ちを書き出して、単純に真逆のものに書き換えてみましょう。

例:期待にこたえられないのがイヤ→期待にこたえたい
例:競争に負けるのがイヤ→競争に勝ちたい

そして、「なぜ期待にこたえたいの?」と聞いてみましょう。そこには、「人を喜ばせたい」「自分でいいと思いたい」とか、やがて「○○したい」に辿り着くでしょう。

「○○したくない」から逆に何を望んでいるのかを導き出し、なぜそう思うのかを追いかけていくと、「○○したくない」の延長線上に「○○したい」と心が望むことが見つかるでしょう。

●「ない」から「ほしい」と願う

「戦場のような家庭を経験したから、平和な家庭を作りたい」「わかってもらえなかったから、理解しあいたい」「孤独を経験したから、人とつながりたい」「絶望を味わったから、希望が持ちたい」など、「なかったからこそ、欲しいと願う」ことも強力な夢の原動力になります。

心が望むことを見つけられたら、「○○したい」が見つけやすくなるでしょう。

感情に焦点を当ててみると、夢を叶える選択肢は大きく広がります。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大塚 統子

自己嫌悪セラピスト。心理学ワークショップ講師(東京・仙台) 「自分が嫌い」「自分はダメ」「私は愛されない」などの自己否定、ネガティブな感情・思考をリニューアルし、自信や才能・希望へと変換していく職人。生きづらい人の心が楽になる気づきや癒しを提供。テレビ・Web記事の取材にも多数協力。