家族の役割の心理(4)〜家族の役割から卒業してより幸せになる〜

家族の役割から卒業してより幸せになる

家族の役割をしていたころの癖があ大人になっても残ってしまっていることがあります。そのことが大人になってから恋愛、仕事、友人関係などで問題や悩みを作ることがあります。その癖に気づくことで問題や、悩みを無くし、より幸せになれることもできるのです!

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家族の役割とは、家族に何らかの問題が起きたときに、子供は家族を助けるために何らかの役割を担うことによって家族の役に立とうとする心理です。

カウンセリングで時々あるケースを一つ紹介したいと思います。

今回は、ある問題が、実は子どもの頃に家族の役割をしてきたことに関係していたというケースを紹介したいと思います

●遠慮のしすぎが愛させない辛さを作っていた?!

Aさんは、パートナーとの関係で遠慮を良くするタイプでした。

Aさんはパートナーが仕事が忙しそうだなと察すると、
自らかパートナーに連絡をするの控えたり、
「会おうよ」ということを控えたりするような人でした。

それは、Aさんの気遣いであり、パートナーに対する思いやりでありました。
Aさんは、そんな優しい人なのです。

ある時、Aさんに悩みができました。

職場の人間関係で悩みです。
不眠気味になるほど悩んでいたのですがパートナーには悩んでいることを言わないようにしていました。

しかし、様子がおかしいと気づいたAさんのパートナーは、
「どうしたの元気がなさそうだよ?」
「いつもと様子が違うよ」
などAさんに尋ねました。

そのたびにAさんは、
「そんなことないよ」
と、にっこり笑うのですが、様子がおかしいと感づいたパートナーは何度も何度もしつこくAさんに尋ねました。

「ばれているんだなぁ・・・」
と、観念したAさんはパートナーに悩みを打ちあけました。

するとパートナーから、
「話ぐらいは聞けるから、悩んだ時は1人で抱えないで欲しい」
と伝えられ、その他にも、愛する人の力になりたいと思うことや、愛する人の力になれないのは辛いこと、等々を伝えられました。

パートナーから、その話を聞いたときにAさんは、『私は迷惑かけないようにと思いすぎて、私のことを愛させていなかったんだな。そのことでパートナーに辛い思いをさせることもあるんだな』と気づきました。

Aさんは、迷惑をかけないようにという気持ちが働きすぎてしまう事で無自覚にですが愛させるということをさせなくなっていることがあるという問題を解消したくカウンセリングに通うことにしました。

カウンセリングで気づいたことは、Aさんはパートナーとの関係だけでなく、職場の人間関係でも、友達にでも、迷惑かけないように負担をかけないようにを意識してしまいすぎることや、そのことで人の好意を受け取れていないことがある事に気づきました。

カウンセリングを深めていくと、その行為の要因は子供の頃に作ったパターンであるということがわかりました。

●家族の役割で身に付けた癖を緩めて幸せになる

幼い頃のAさんのご家族は、商売を始めたばかりでご両親とも忙しい日々を過ごしていました。

それに加え、妹さんは体が弱く入院をしており、ご両親は交代で入院をしている妹さんのところに通っていることで、より忙しくなっていました。

そんな生活だったため、ご両親は忙しく、家で過ごす時間は少なかったそうです。

子どもの頃のAさんの面倒は祖父母が見てくれることが多かったそうです。

祖父母が一緒にいてくれるとはいえ、子どもですから、お父さんやお母さんがそばにいないというのは寂しい思いがありました。

しかし、その事を子どもの頃のAさんはご両親には言いませんでした。

なぜならば、そのことを言うと、両親の負担になると思ったからです。

幼い頃のAさんは両親に負担をかけないようにすることで、家族の役に立とうとしていたのです。
家族の役割で言う、家なき子の役割をすることで、家族の役に立とうとしていたわけです。

長年、家なき子の役割をしてきたAさんは、愛する人のために、自分にエネルギーを使わせないというパターンが、心に染み付いていました。

だから、パートナーにも自分のことでエネルギーを使わせないように、悩んでいてもそれを隠していたのです。

長年かけて染み付いた心のパターンを変えていくために、Aさんはインナーチャイルドワークというのをしてきました。

イメージの中で、家族のために、寂しくてもそれを隠して頑張ってきた子どもの頃の自分に会いに行き、もうそれをしなくていいと言うことを教えていくということをしていきました。

「寂しい思いを抱えながら頑張ってきたね。もう1人で抱えなくていいよ」
などなど、子供の頃の自分に言ってあげるなどをして、もうそれをしなくていいとうことを自分の心に教えてきました。

カウンセリングでインナーチャイルドワークを何度もすることによって、Aさんのパターンは徐々に変わっていき、遠慮しすぎることで愛させないことをしてしまうことや、愛を受け取れなくなってしまう事がなくなっていきました。

そしてパートナーと関係はより良く、より幸せになっていきました。

 

●あなたの家族の役割を手放して、より幸せになる

Aさんのように、家族の役割でしてきた考え方の癖や、行動の癖が大人になっても残っており、それが大人になった現在の問題を作っているというケースがあります。

あなたにも、そんな癖が残っていませんか?

もし、そのことに気づいたなら、もうそれはしなくていいということをご自身の心に教えてあげてくださいね。

そうすることで、その考え方の癖や行動の癖は緩めていくことはできますから。

何かのヒントや、インスピレーションになれれば幸いです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。