自立のマインド研究会(2)~怒りを作る隠れた思い~

自立が作る問題の一つで他人の甘えに厳しく接してしまう、もしくは甘える姿勢に怒りを覚えるといったことがあります。

この問題をケーススタディーを使って紹介、解説を行っていきます。
パートナーの弱音を吐く姿勢を甘えと捕らえ、イライラを募らせるAさんの心に何が起こっているのかを解説していきます。

今回は、この自立が引き起こす問題をケーススタディーを使って説明していきます。問題を回避するために、また解消するために研究をしていきましょう!

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●ケーススタディーAさんの場合~パートナーの弱音にイライラする~

Aさんはパートナーに対して不満が募っていました。

Aさんのパートナーは仕事でのストレスを抱えており最近元気がありませんでした。
「わからないことが多いんだよね。誰か代わってくれないかな」「明日休みたいな・・・」などパートナーはAさんに愚痴を時々こぼします。

Aさんは、その弱音を吐く姿勢にイライラするそうです。

それでも最初はAさんも励まそうと頑張るそうです。
やさしくしてあげたいという気持ちがあるからです。
「それだけ期待されているんだよ」とか「頑張ろうよ」など励ますんですが、パートナーの弱音を吐く姿勢はかわりません。

「仕事をやめたいな・・・」と彼。

励ましモードで頑張っていたAさんなのですが、いつまでも弱音がやまないパートナーに抑えていたイライラが爆発しブチッと血管が切れるかのようにAさんの怒りモードのスイッチが入ります。

「いつまでグチグチ言っているの。そんなことばっかり言ってても解決しないじゃないの!しっかりしなさいよね」と怒ってしまいます。

パートナーの弱音をはく姿勢にだけではなく、なにかとAさんを頼りにする態度や、苦手なことはAさんにまかす態度にも不満が募るそうです。
甘えているというように見えるそうです。

不満が募るというのはAさんにとってストレスになるので解決したい問題でありました。もう一つ、やさしくしいてあげたいのにできないということに自己嫌悪をしてしまうというのもAさんが解決をしたいことでありました。

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弱音をはくパートナーにAさんは『慰めてほしいだけでしょ!』というように感じてしまうそうです。そして“甘えずに強くなりなさいよ”と感じるそうです。
愚痴以外のことに関してもAさんはパートナーに、しっかりしてほしいと思うそうです。

「なぜ、パートナーに強くなってほしいのでしょう?」
「なぜ、パートナーにしっかりしてほしいのでしょう?」
「そうならないと、どんなことが困ると思いますか?」
などなどのいろいろな質問をさせていただきました。

すると、Aさんの口から「しっかりしてもらわないと、このまま私が頼られてばかりになるのは困る」という言葉がでてきました。

「頼られてばかりだと、なんで困ると思いますか?」と聞かせていただくと「私が頼れないし、私も甘えたい・・・」ということを言ってくれました。

Aさんは、しっかりもので、頑張り屋さんでした。
自分に厳しく、嫌なことからも逃げずに立ち向かってきました。
自立的なかたでした。
そして、甘え下手な一面も持っていました。
自分よりしっかりしていない人には甘えられませんでした。

それゆえにパートナーが甘えているという不満の裏には、“『もう、あなたがしっかりしてくれないと、私が甘えられないいじゃない!』”という不満が隠れていたのです。

Aさんは自分でも気づいていなかったんですが、心の奥では私も甘えたいという思いが隠れていたのでした。
ですので『あなたがしっかりしてくれないと、私が甘えられないいじゃない!』という怒りがでてきたわけですね。

次号はAさんの心の奥のほうでなにが起きていたのかに迫ります。

>>>『自立のマインド研究会(3)~自立を作った痛み~』へ続く

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。