●ケンカに学ぶ

木村家は結婚して2年になりますが、最近夫婦として成長したな〜と思える事がありました。
先日、奥さんとケンカをしました。
お出かけ先に向かう車の中で言い争いとも言えないくらい些細なやり取りからお互いの怒りに火がついてしまい、一気に車内は険悪なムードに…
1泊2日でのお出かけだったので、「お出かけ先でこのまま2日も過ごすのか…」と想像もしたくない状況を想像していたのですが、結果的には、お出かけ先に到着するまでの30分足らずで仲直りをすることができ、車を降りてからは仲良しで楽しい2日間を過ごす事ができました。
お互いの積極的な歩み寄りがあったから、短時間で仲直りをする事が出来たんだと思います。
そのお互いの歩み寄りの姿勢と意欲と決意と表現というのが、この2年の間で夫婦で築き上げたものであり、成長の証であると感じたと同時に、奥さんと結婚して本当に良かったと強く感じました。
木村家は二人とも怒りの表現がヘタで、怒ると引きこもるタイプで、まわりを凍てつく空気にしてしまう、それはそれはタチの悪いケンカをします(笑)
付き合い始めた頃や結婚した当初は、お互いに怒る事ができなくて、不満があってもひたすら我慢という感じでした。
その我慢の限界が来た時に厳冬の季節を迎えるのですが、それでもケンカをするのが怖くて、二人だけでケンカをする事ができませんでした。
友達が遊びに来ている時や、心理学のワークショップへの参加中など、他の人がいるところでようやくケンカをすることができるという状態でした。
第三者に仲を取り持ってもらって、みんなに慰められて励まされて、本当に伝えたい事を通訳してもらって、それで何とか仲直りをすることができていました。
それにも慣れてきてようやく二人でケンカをすることができるようになったのですが、二人共引きこもってしまって、どちらかがそれに疲れ果てて限界が来て、ようやく仲直りへ向けて動き出し、相手も疲れ果てているので意地を張れなくて仲直りをせざるを得なくなって仲直りをしていました。
最近になってようやくお互いに少しずつ言いたい事を言えるようになり、何で怒っているのか?何が嫌なのか?どうして欲しかったのか?ということがケンカをしながらわかるようになりました。
それで ケンカ〜仲直り の時間はかなり短縮されたのですが、それでも仲直りの仕方が疲れ果ててウヤムヤになっていつの間にか… というのは相変わらずでした。
今回のケンカでも、二人とも怒ってブチ切れながら言いたい事を一通り言っていました。
ヒートアップして最高潮を迎えた時、奥さんがブチ切れながらこう言うんです。
「もっとよーちゃん(奥さんによーちゃんと呼ばれています)と仲良くしたいねん!」
「よーちゃんが怒ってたり元気じゃない姿なんか見たくないねん!」
「仲直りしたいけど、どうしたらいいかわからへんねんっ!!!」
僕は、もう怒れませんでした。
奥さんはめちゃくちゃ怒ってきつい口調でしたが、僕の心に届いたのは怒りではありませんでした。
僕は奥さんに愛されてるなーというのを一杯感じて、それがうれしかったんです。
そんな奥さんの想いを見ようとしないで自分の事しか見てなかった自分のことがすごく情けなかったんです。
「奥さんにはかなわないな〜」と思いました。
「この人と夫婦でほんとによかった」と心の底から思いました。
「この人とずっと一緒にいたい」と強く強く思いました。
さらに情けない事に、その時には「ごめんなさい」しか言えなくて、「うれしかった」や「ありがとう」をきちんと言う事ができませんでした。
だけど、つまらない意地を張ることなく、自分の意志でケンカを止めることができました。
こうして仲直りをする事が出来て、前よりも仲良くなることができたのでした。
今回のこの出来事で僕達夫婦の成長や絆を感じる事ができました。
他にもいろいろな気づきがありました。
最後に、その中で僕にとっての一番の気づきを紹介させていただきます。
ケンカをしないに越した事はない。
怒りを使わずに伝える事ができるに越した事はない。
だけど、ケンカをしてもいい。怒ってもいい。罵り合ってもいい。
その人への愛と、その人からの愛さえ見失わなければ。
その人を愛している自分と、自分を愛してくれる相手を信頼さえしていれば。

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