春が待ち遠しい!

3月も半ばを過ぎ、春があちこちに感じられるようになりましたね。
日も長くなり、風も北風から南風へと変わり、同じ太陽なのに肌で感じる日差しは冬のそれと違っています。
不思議と日差しも華やいでより明るく見えます。
何よりも心がワクワクして、なんだか気持ちも明るく、良いことがありそうな気分にもなってきます。
10年以上前ですが、東南アジアに数年間住んでいたことがあります。
常夏で四季がなく、なんとなく1年が過ぎていました。
もちろん、常夏でも1年の中で若干の違いはあるのですが、やっぱり四季があるって、素晴らしい!と毎年思います。
日本では春は変化の時期。草木が芽吹き、花が咲き、生命力に溢れる季節ですよね。
特に日本は年度変わりということもあり、卒業や転勤、入学や入社など節目の季節でもあります。
寂しさや不安もあるけれど、新しいスタートを迎え、やる気になったり、期待に胸弾ませることも多いと思います。
今年は私にも変化が訪れているような実感があります。
それは、先月下旬に友達に誘われて鎌倉へ行ってきた時に感じたことなんです。
その日は鎌倉大仏から始まり、いくつかのお寺など初心者おススメコース的なところをおしゃべりを楽しみながら観光してきました。
まだまだ寒い日だったのですが、どのお寺に行っても梅の木があり、きれいに花を咲かせていました。
そして、水仙や福寿草など、花の季節と比べると少ないけれども意外と色んな花が咲いていました。
草木が大切に手入れしてある様子で、とても風情があり、そこには早い春が感じられました。
この頃はまだ寒い日が続いていて、私の中には春はまだ遠く花が咲いているなんてイメージはなかっただけに、ちょっと驚きもあり新鮮な感じだったんです。
 
でも良く考えてみると、2月は梅の季節で花が咲く時期なんだ、と気づいた瞬間に心が温かく晴れやかになりました。
昨年12月に職場での異動もあり、環境に慣れることや仕事を覚えることで大変だなと思いながらも、それなりにやり過ごせているつもりでした。
が、「なんだか余裕がなかったんだなあ、私」と思い、目が覚めたような気持ちになりました。
そして、心が解放されるよう気がしたんです。
そんな思いを抱きつつ、季節を感じながら自然の美しさを堪能し、あっと言う間に1日が過ぎてしまいました。
そして帰り道。電車の中で友達と話していて改めて気づいたことがありました。
彼女とは、まだまだ私が離婚問題の渦中にいた時に心理学を学び始めて知り合い、話を聞いてもらうことがあったんですね。
いつも私を励ましてくれ、時にはハッキリと厳しいことも言ってくれたりしながら私を応援してくれました。
 もちろん、今も私が素敵なパートナーを見つけて幸せになることを誰よりも願ってくれています。
そんな未来のパートナーシップの話から、その昔、私が流産した話をしたんです。
彼女は初めて聞くとビックリしていました。
あまり誰にもこのことは話したことがなかったんですが、彼女には言ったことがあると思っていたのでこちらもビックリ。
それだけ封印してきたんだなあ、と思いました。
海外に住んでいた時に妊娠がわかったのですが、妊娠初期での流産。しかも、その時には夫は会社の慰安旅行で不在。(ローカル社員のために現地では全額会社負担で年に1回慰安旅行があります。
その時、彼は幹事役でした。

私は1人で家に残り、流産してしまいました。
その兆候は少し前からあり。流産となる可能性も高いことはわかっていたのですが、彼は出かけてしまっていて、明け方で救急車も呼べずにいました。
(呼び方もわからなかったし、日本と違ってたとえ呼べたとしても何の役にも立たないとも思っていたかな。)
悲しさや辛さは感じたはずなのですが、ほとんどそれを見せないよう、感じないように押さえ込んでしまったようです。
彼ともこの話は暗黙のうちにタブーになった感じでした。
だから、日本に戻ってきて先に本帰国していた友達にそれを話したとき、「それは辛かったね」と言われた途端、涙がこぼれてきたのを覚えています。
流産から1年たって、それは辛い出来事だったんだと感じました。
(この時はまだ心理学は学んでいなかったのですが。)
でも、その辛さを感じないようにしていたその下に、実は妊娠がわかり彼に告げた時に、手放しで喜んでくれなかったこと、
困惑した顔をされたこと、「私のことイヤなんだ」とショックを受けたこと、そんな気持ちがあるのを私は認識していました。
(実際に彼がそう思っていたのかどうかは、今となってはわからないのですが、その時の私はそう捉えてしまいました。

そして、そんな気持ちのもっと奥には、妊娠したことを心から単純に喜んであげられなかった自分を責めている自分がいることも知っていました。
もう諦めた頃の妊娠だったのに、子どもは苦手で不安もあり実際に出来た時には私自身も戸惑っていたんです。
今思うと、まさに投影ですよね。
だけど、その日はその気持ちまでも彼女に話すことができ、肩の荷が降りたような、少しホッとしたように感じました。
「どれだけ封印してきたんだろう。涙はまだ少しこみ上げてはくるけれど、こうして自分の心の奥を話せる時が来たんだ。なんか変わってきたんだなあ」と
心の底から思えました。
もちろん、今までにも傷ついた心はラクになり笑えるようになったよね、と思ってはいたんですけど、本当の雪解けが始ったような気がします。
最近、自分自身で少し何かから解放されたような、自由になれたように感じていたのですが、これからどんな変化が訪れるのか。
ちょっぴりワクワク、ドキドキ、楽しみでもあり、ホント待ち遠しい気分です。
みなさんも素敵な春を見つけてくださいね。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己否定、自己嫌悪、疎外感、自己肯定を得意とする。「その方の心に寄り添い、一番の味方でいること(安心感)」をモットーに、わかりやすい言葉で恋愛問題や対人・自己との関係を紐解き、改善・生き易さへと導いている。  東南アジア2カ国での生活経験もあり、国や文化の違いについても造詣が深い。