人間関係は代理戦争?(4)~終結と平和のために必要なこと~

代理戦争は日常的に頻繁に起こる現象で、誰もが避けて通ることはできないことでもあります。

だからこそ、まずは、そのことに気付き、そして、手放すことが大切なんですね。しかし、そうは言ってもなかなか難しいこと。だから、きちんと向き合っていくこと、自分を癒すことが肝要なのです。そのための考え方やアプローチをお話しすると同時に、パートナーシップ以外で起こる現象も少し紹介しています。

●代理戦争の終結に向けて

パートナーに昔のパートナーを見出したり、両親を投影してしまうことは、日常的にとても良くあることです。
そして、誰をもこの罠からは抜け出せないと言ってもいいんです。

そこで、何が大切なのでしょうか?
それは、まず、あなたの中でその代理戦争が起きていることに気付くこと。
そして、それを手放すこと。

つまり、パートナーをパートナーとして見つめなおそうとすることが大事なんです。
その意識を持ち続けること。
そして、自分がパートナーに投影しているものを注意深く見つめ、手放していくことなんです。

パートナーのありのままの姿を見ることは難しく感じられるかもしれません。

でも、あるとき、ただパートナーの目や表情をじっと見る時間を作ってみてください。
パートナーのものに触れる時間を作ってみてください。

その時、目の前にいるのがパートナーで、その他の誰でもない、ということを意識的に感じてみるのです。

これを繰り返していくだけでも、投影を手放すことができます。

カウンセリングやセラピーでは、その元になっている関係性(元彼とか両親とか)の問題を癒していこうとするでしょう。

例えば、A子さんの例を取れば、元彼やお母さんとの関係が楽になれば、きっと、今のパートナーにそこまで強いニーズをぶつけなくても済む様になります。

あなたの心次第で、如何様にも変えられるんです。
そして、あなたの心が変わって楽になれば、相手も代理戦争をする意味がなくなり、平和が訪れます。
パートナーシップでは、それを根気強く向き合い続けることで、望まずとも一緒にプロセスを進めることができるのです。

●私達の中の代理戦争。

私達の中にはこうした代理戦争ってたくさん起きています。

ある女性がパートナーにお父さんを映し出せば、セックスなんてできなくなってしまいます。

そして、これはパートナーシップに限らず、あらゆる問題に適用できる法則です。
例えば、こんな相談がありました。

「会社の女性上司がとても苦手なんです。いつも怒られるんじゃないかとびくびくしていて、気を使いすぎてしまうんです」

その方のお母さんとの関係を見つめなおしていきました。
やはりお母さんが感情的に振舞う人で、いつも愚痴を言ったり、あれこれと彼女を縛り付けるタイプだったからなんです。

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という図式だったようですね。
女性上司にお母さんを映し出していたわけです。

友達にも、ふと隣り合った人にも私達は少なからず過去を投影しているものです。
そして、知らず知らずのうちにお互いに代理戦争を引き起こしてしまいます。

それを手放すことができれば、より楽に、自然な、そして、ありのままの人間関係が築けるようになるのです。

(完)

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