●泥棒侵入で思う~無防備になるということ~

先日、自宅でパソコンをいじりながら、お仕事をしていたとき、何やら玄関の辺りで、かすかな物音がしました。
『はて?娘はバイト、息子もさっき出かけたはず???』
何気に、部屋を出て玄関の様子をうかがいに行きますと、誰もいねぇ
『???何の音だったんだろう???』
部屋に戻りかけたとき、玄関に見慣れぬ草履を発見!!!
発見すると同時に、恐怖に襲われました。
我が家は、大阪でもかなりの田舎に位置しておりまして、昔から鍵をかける習慣が、実はあまりないのです。
私の実家など、ほとんど無防備状態。
ですが、田舎ですので、見知らぬ人が道を歩いていると、みんなが不信に思い、警戒をするので、泥棒騒ぎがあったことがありません。
そんな田舎で育ったものですから、現在も出かけるときは、戸締りをしっかりしますが、自分が在宅しているときは、鍵をかけないことが多いのです。
玄関に置かれている見慣れぬ草履を見ながら、『へっ?!』と妙な声を一声発したものの、恐ろしさのあまり、『きっと、娘の友達が我が家に忘れ物をして、取りに来ているのだ』などと、わけのわからないストーリーを作って、自分を落ち着かせようとしておりましたが、やはり、どう考えても・・・
娘の友達と言えども、他人様の家に上がるのに、無言で入ってくるはずはない・・・
ってことは・・・やはり泥棒さん?
『誰かいるの?』と声をかけながら2階に上がろうとした瞬間、我が家の電話が鳴りました。
とりあえず電話に出てみた。
その時に私が思っていたのは・・・
『もしも、泥棒さんだったとしても、私がこうして電話しているということは、私に襲いかかっても、電話の相手が異変を感じて助けを呼んでくれるだろう』ということ。
そんなお気楽ストーリーを考えいていると・・・
ドドドドドッッッ!!!
と2階から誰かが、駆け下りてくるすごい音がして、その後バタンッ!と、玄関のドアが閉まる音がしました。
やはり、泥棒さんだったようで、誰もいないと思って侵入したら、私が居たので、慌てて逃げ出したようなのです。
しかし、謎は残ります。
泥棒さんって、玄関で草履をぬぐの?
泥棒さんって、2階に直行するの?
後で、この出来事を考えてみたのですが、私がお気楽ストーリーを考えずに、一人で何とかしなければと、電話を放置し、もしも2階に上がっていたら、泥棒さんと鉢合わせし、えらいことになっていたかも知れません。
ある意味、電話の相手に対して、ものすごい信頼を私はおいていたわけです。
『きっと助けてくれる』
信頼って大切だな~などと、これまたお気楽に考えているのですが、よく考えると、そもそも玄関の鍵をかけていないから、こんなことが起こったわけで・・・
この事件を、友達に話したところ
『あんた!もうちょっと警戒心持ちなさい!!』と、怒られてしまいました。
私達が生きていく上で、無防備になるというのは、実はとても大切で、無防備になるには人を信頼しないとできないんですね。
人を信頼していないと、本当の自分を見せたときに、傷つけられるかもしれないと思いますから、怖くて無防備にはなれません。
人を信頼して、自分が無防備になって、ありのままの自分を誰かに見せることができたときに、私達は受け入れられたと、とても安心しますし、親密感を感じることができるのです。
『無防備になって、人を信頼する』これは、とても大切ですが、だからと言って、玄関の鍵をかけないというのは、どうも違うようです。
反省・・・
もしも、人が怖くて無防備になれない、人を信頼できないという人がいたら、まずは誰か一人でいいですから、『ありのままの自分を、出してみよう!』と、チャレンジしてみてくださいね。
その最初の一人は、一番身近な人がいいですね。
家族やパートナー、お友達など、一番信頼できそうな人の前で、まず無防備になってみるというのが、おすすめです。
私のように、『我が家には、泥棒さんは入ってこない!』と信頼するのは、危険を招きますので、やめましょう。
ちなみに、泥棒さんも私の存在に、相当驚いたらしく、結局何も盗らずに出ていきましたので、我が家の被害はありませんでした。
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この記事を書いたカウンセラー

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恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。