男らしさ

今年の初め、映画「男たちの大和」が公開されていました。
私は結局見に行っていないのですが、見に行った人の話と、テレビでやっていたメイキングと、原作を見て、これは是非DVDがでたら観たいと思っていました。
さて、先日あるクライアントさんと、「男らしさ」についての話になりました。
男らしさって、なんだろうって。
皆さんの中にも、それぞれの「男らしさ」の形ってあると思うんですよ。
それが潔さであったり、義理人情であったり、犠牲の精神であったり。
男性はどんな時に「男らしさ」を感じるのか。


そして、女性はどんな時に「男らしさ」を感じるのか。
男性から見る「男らしさ」と女性から見る「男らしさ」ってもちろんですが違いますよね。
男性から見たら、それは「かっこよさ」であったり「クールさ」であったりするのかもしれませんし、女性から見たら「力強さ」であったり「頼れる」感じであったりするかもしれません。
私はクライアントさんと話をしている時、クライアントさんにこういいました。
「私の個人的な意見ですが、本当の男らしさって、「愛する人を守る」という思いが一番男らしく感じる時なんじゃないでしょうか?
たとえば、愛する人や大切な人が危険にさらされた時、男性って、なりふり構わず助けることに全力を尽くせますよね。その時の「守られている」「愛されている」という感覚が、女性にとっての「男らしさ」に感じるんじゃないでしょうか?」
そうしたら、クライアントさんは私の言葉を褒めてくださいました。
また、夢や目標に向かって、ひたすら自分を鍛練していく男性も、男らしく見えたりしますよね。
最近ではお笑い芸人が女優さんと結婚したりということがよくありますが、先日ある会話でこんなことが聞こえてきたんです。
「最近は面白い人が人気があるのよ。お笑いの人がきれいな人と結婚するじゃない。今は面白い人じゃないともてないのよ。」
確かにその通りかもしれません。
でも、必ずしもそれだけでもないような気がします。
お笑い芸人の世界って、本当に厳しいんですよね。
実力だけでは生き残れない、でも実力も無ければいけない、ものすごくハングリーな世界だと私は感じているんです。
すると、お笑い芸人さんたちが、自分の「夢」に向かっている姿って、女性たちから見れば、男らしく見えるのではないでしょうか。
何かに打ち込んで、一生懸命な姿。
これは男性女性に関わらず、心を打ちますよね。
また、別のクライアントさんとは、こんな話をしました。
「阪神大震災に遭った1年後、入院したんですよね。
その時相部屋になった人と震災の話をしたんですけど、その人がこんなことを話してくれたんですよね。「震災の時、文化住宅の2階に住んでて、1階がぺしゃんこやったんや。10人くらい助けたかなぁ。半分は死んでたけど。」
そんな話をさらっとしてくれたその人は、その時で50歳近い人だったんですけど、その時は気がつかなかったんですけど、今の自分が振り返ってみた時に、実は助けられなかったことを責めていた部分があったのかなと感じましたね。自分の弱さを受け入れるって、すごく怖いですよね。
でも、自分の弱さと向き合えて、それを受け入れることが出来たら、それは本当の強さになるし、男らしさになるんじゃないでしょうかねぇ?」
そういえば、余談ですが、震災から11年経ったんですよね。
なんかあっという間だった気もします。
もちろん、これが「男らしさ」の全てではないでしょうし、いろんな「男らしさ」があっていいと思うんですよ。
ただ、その「男らしさ」を勘違いしてとらえてしまうことが、男性にも女性にも多いのではないかと感じる時もありますけどね。
私が去年、男らしいと感じたのは、尼崎の列車事故でした。
事故現場のそばに商店街があって、私のクライアントさんがその商店街で働いていて、その人からもいろいろな話を聴くことができました。
また別のクライアントさんは自宅が事故現場のすぐ近くで、当時の様子をいろいろと教えてくれました。
あの列車事故が起きた時、誰よりも早く救助に当たった人たちのほとんどは、男性だったんですよね。
テレビに映った、頭から血を流して、Yシャツも真っ赤になって、鼻血が固まっている状態になっても、列車の中に閉じこめられている人を助けようと走り回る男性の姿や、近所の工場から駆けつけてきて、さまざまな救助活動をした社員さん達。
そして、けが人を搬送するために走り回ったトラックの運転手。
そして、警察や消防、医療関係者のかたがた。
JRの職員さんにも、頑張っている人がいました。
そんな人たちの「助けたい」という想いの一つ一つを不謹慎かもしれませんが私は男らしいと感じていました。
この間までテレビの撮影をしておりまして、「もてない男をもてさせる」というのをやっていたんですよ。
そのなかでも「男らしさ」という話って、やっぱり出てくるんですよね。
その中で、こんな話をしたんです。
男性はNo.1を求めるが、女性はOnly1を求める。
この話をしたら、ディレクターさんの一人がえらく感動してくれたんですね。
なんかテレビの収録をしている感じではなくて、みんなにカウンセリングの講座をしている気分になりますね。
カメラさんやマイクさんまで、「うんうん」とうなずきながら聴いてますからね。
なぜか私がカウンセリングの話をしだすと、みんなまじめに聴くんですよね。
皆さんにとっての男らしさ。
それはいったい、どのようなものでしょうか?
自分のためだけの独りよがりなものでしょうか?
それとも、映画「男たちの大和」の乗組員のように、愛する人を守るためのものでしょうか?
それともそれとも、事故や災害があった時の「助ける!」という想いでしょうか?
または、何かに打ち込んでいる情熱的な姿でしょうか?
男性から見る視点と、女性から見る視点は違うかもしれません。
しかし、視点が違うからこそ、お互い話し合うことで「男らしさ」の意味を知るのかもしれませんね。
よかったらパートナーと話しあってみてくださいね。
ちなみに「男たちの大和」ですが、原作には「女たちの大和」という本もあり、愛する人を、家族を、故郷を守ろうとする男たちと、愛する人をただひたすら待つ女たちの想いが、そこにはたくさん込められていました。
興味がある方は、DVD&本を楽しんでみてください。
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