男らしさを磨きたい

相談者名
笹の葉
よろしくお願いします。
私は男性ですが、どちらかというと子供の頃からカッコイイよりもカワイイと言われることが多かったです。
見た目も幼さがあるし、大人しいタイプです。
もっと男らしい部分を自然に出せるようになりたいです。(乱暴な感じや粗野な感じとは違います)

心理学を使って、仕草や口調などが自然と男っぽくなる方法はあるでしょうか。
大人の色気や男の色気みたいなものを、無理なく人に感じさせるようになりたいです。

カウンセラー
大塚亘
笹の葉さん、はじめまして。

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

心理学には、「男性性」と「女性性」という言葉があります。

「男性性」の要素としては、

実行力、決断力、理論的な思考、リーダーシップ、包容力(守るというイメージ)、頼りがいがある、責任感、忍耐強さ、与える(相手に何かをしてあげる)

などが挙げられます。このほかにも、一般的に「男らしい」といわれるものは、基本的に男性性の要素であるといえます。

一方で、「女性性」の要素としては、

柔らかさ、慈愛、優しさ、包容力(そのままを受け入れるイメージ)、感情の豊かさ、感受性の高さ、美しさ、受け取る(してくれたことを素直に受け取り感謝する)

などが挙げられるでしょう。同じく、これらの他にも、「女性らしい」といわれるものは、女性性の要素に含まれると思います。

まず押さえておいてほしいポイントは、

人間には、性別にかかわらず、「男性性」の要素も、「女性性」の要素も存在する

ということです。

例えば、実行力や決断力があり、頼りがいがある女性もいると思いますし、感受性が豊かで、相手を優しくそのまま包み込んでくれるような男性もいるわけです。

そして、結論からいいますと、

「男性性」の要素と、「女性性」の要素が、高いレベルでバランスが取れていること

が、大人としての成熟さ、大人としての色気になると、私は思っています。

分かりやすくいうと、「男性性」と「女性性」のバランスが取れていると、いわゆる「モテる」人になると、私とは思っています。

まず、極端なところから考えていきましょう。こういう人がいたと考えてみてくださいね。

それは、「男性性」も、「女性性」もとても低い人です。

「男性性」も「女性性」も低いということは、実行力や決断力がなく、責任感もなく、頼りがいがない、そして、優しくなく、表情が硬く、感情が表に出ずに分かりづらいということになります。さて、この人は魅力的でしょうか?

もちろん、魅力的ではないですよね。そうすると、男性性も、女性性も、その要素が大きいことは、少なくとも悪くはないといえると思います。

それでは、男性なら「男性性」、女性なら「女性性」が高ければいいかというと、必ずしもそうとはいえないのです。

次に、また極端な例を考えてみましょう。それは、「男性性」はとても強いが、「女性性」が極端に低いという場合です。

実行力や決断力、強力なリーダーシップがあり、まさに「俺について来い!」という感じのタイプですね。

しかし、「女性性」が極端に低いので、優しくなく、包容力がないために相手をそのまま受け入れるということがありませんから、相手の言うことは全く聞きません。

そして、感受性が低いために、相手の気持ちや感情を推し量ることができないので、悪びれることなく自分の意見を押し通し続けます。

確かに、決断力や実行力はあるといえますが、この人は魅力的でしょうか?
もちろん、魅力的ではないですよね。

笹の葉さんのご相談内容に、「乱暴な感じや粗野な感じとは違います」とありましたが、男性性が極端に高く、女性性が極端に低い人が、笹の葉さんが書いてくださった、「乱暴な感じや粗野な感じ」なのだと思います。

今度は、逆に、「男性性」が極端に低く、「女性性」が極端に高いとどうなるでしょうか。

女性性が高いので、感情豊かで、美しいということになります。しかし、男性性が極端に低いと、決断力がないので何にも決められず、責任も取らないということになってしまいます。

例えば、男性と女性がレストランに入って、お食事をすることにしたとしましょう。

この女性は、男性性が極端に低いので、自分ではメニューを決めることができません。そのため、決断力ある男性が、女性の了解のもとにメニューを決めてあげたとしましょう。

しかし、その食事は彼女の口に合いませんでした。そして、彼女はこう言いました。

「こんな食事を注文したあなたが悪い!」

さて、どうですか、この女性は魅力的でしょうか?
もちろん、魅力的ではないですよね。

メニューを決められなかったとしても、男性性の要素である「責任感」があるなら、私が決めていれば良かったかもしれない、彼に悪いことをしてしまったなと思うかもしれませんよね。

さて、このように、「男性性」と「女性性」のバランスが悪いと、あまり魅力的ではなくなってしまうわけです。

また、先ほど述べた通り、いくらバランスが取れていても、「男性性」と「女性性」いずれもが低いと、やはり魅力的には見えませんよね。

よって、「男性性」の要素と、「女性性」の要素が、高いレベルでバランスが取れていることが、大人としての成熟さであり、大人としての色気であり、モテる秘訣になるということになると思います。

さて、笹の葉さんは、ご自身のことを、「カッコイイよりもカワイイ」、「見た目が幼い」、「大人しい」と表現してくださいましたが、そもそも、それだけで「男性性」が低いとはいえないのです。

確かに、見た目が可愛いというのは、「女性性」の要素にはなるかもしれません。しかし、そもそも人間には「男性性」と「女性性」いずれもが備わっていますから、見た目が可愛いだけで、男性性が低いことになるとは限らないわけです。

ですから、もしかしたら、笹の葉さんには、既に「男性性」と「女性性」が、高いレベルでバランスよく備わっているかもしれませんよ。

よって、笹の葉さんに対してというよりは、一般的な「男性性」を磨く方法をお伝えしたいと思います。

まず、決断力や実行力、理論的な思考を伸ばすことに役立つと思うのは、

「計画を立てて実行する」

ということですね。これは、仕事でもいいし、遊びでもOKです。

例えば、仕事なら、期限を決めて具体的な目標を立てて実行していくということでもいいですし、何か資格を取得するということでもいいかもしれません。

また、遊びなら、自分が立案者となって、大人数でバーベキューに行く計画を立てて実行するとか、女性と2人で遊びに行くなら、デートの計画をじっくりと考えて実行してみるということなどになります。

あとは、「与える」ということは、男性性を伸ばすことにとても有効な方法だと思います。

たとえば、先ほどのデートの計画を立てるということも与えていることになりますが、分かりやすいのは、お食事をおごってあげるというような、経済的な負担を自ら進んで実行していくことだと思います。

仮にお金があまりなかったとしても、彼女の誕生日など特別なときは頑張る、ということでも大丈夫です。

男性性を伸ばす方法はたくさんありますが、最後にひとつお伝えしたいと思います。それは、

「あんな男性になりたいなぁ」というような、「男性性」の目標となるような人が身近にもしいたら、その人と飲みに行ったり話しをしたりして、「男性性」の雰囲気をつかむ

ということです。

例えば、目標となるような男性がいたとしたら、その人に飲み代をおごってもらったりして欲しいのです。

おごってもらうというのは「受け取る」という女性性の要素かもしれませんが、「受け取る」ことを学ぶことによって、表裏一体の「与える」という男性性も学ぶことができると思います。

もちろん、これらのことを少し行ったとしても、それだけですぐに「男性性」が伸びるわけではないと思いますが、少しずつ少しずつこれらのことを積み重ねていくと、だんだんと、笹の葉さんがおっしゃるような、自然な本物の男性性が伸びていくと思いますよ。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘

この記事を書いたカウンセラー