選択を誤る

相談者名
うめ
今回相談をさせていただきます、うめと申します。20代の男性です。

難しいタイトルになってしまい恐縮ですが、悩みは単純です。ある対象における選択を決めなければいけない場面(場合)において、間違った選択を繰り返す。これだけです。ここで言う対象とは、仕事・恋愛・人間関係などです。
そして、単純なこの悩みは大きな自信喪失と繋がっています。納得して決断した結果が継続的に悪いわけですから・・。

当然ですが、自分で決めたことに対して責任を持つのは自分で、良くも悪くもするのは、他でもなく自分の意識です。
しかし、自分で出した決断が必ずしも正しいとは限りません。最近は失敗失敗の連続で、失ったものも大きいです。もちろん失敗から学べることも多いので、それはそれで教訓になります。

しかし、誰しも失敗したくて選択をする人はいません。私もそうです。例えば、不味いと評判のレストランにわざわざ入る人はいません。みなお金を払うからには美味しいものを食べたい。料金が高くて時間のかかるルートで道は選ばない。安く早く帰りたいですよね。

今の私は悪い判断を繰り返しています。悪循環とも言えます。仕事も恋愛も選択したことが裏目に出る。良くしたいのに、結果は悪くなる。でも原因がわからない。
人にもよく相談します。客観的視点がほしいからです。でも最後決めるのは自分なんですよね。間違ってもいいから、選択や決断を確かなものにしたいです。確率を上げたいです。

人生とは選択の連続です。これからも壁や障害は待ち受けていると思います。では、どうすれば選択を合理的に精度を上げられるようにできるのでしょうか?

カウンセラー
大門昌代
うめさん、はじめまして大門と申します。よろしくお願いします。
なかなか難しい問題ですね。
選択の確立をあげたいというわけですね。
確かに、うめさんがおっしゃる通り、人生は選択の連続です。

Aという会社に就職するのか、Bという会社にするのか?
C子さんとお付き合いするのか、D子さんとお付き合いするのか?
別れるのか、やりなおすのか?

これらも、もちろん選択するのですが、もっと身近なことで言うと

朝食はパンを食べるのか、お米にするのか?
食後は、コーヒーを飲むのか、紅茶にするのか?

これも選択するということになります。
ですから、確かに人生は選択の連続なわけです。

うめさんが、おっしゃる通り、誰も失敗したくて選択をしません。
でも、不味いと評判のレストランにわざわざ行く人はいますし、高くて時間のかかるルートを選ぶ人もいるということを、知っていただきたいのです。

なぜ、わざわざ高いお金を払って、不味いと評判のレストランに行くのか?
いったいどれぐらい不味いのか、自分で確かめたいという人もいるでしょう。
その結果、期待通りに不味かったとしたら、「俺の選択は間違っていた」とは思いません。
わざわざ、料金が高くて時間のかかるルートを選択する人は、もしかしたら、彼女との旅行で、彼女と二人きりの移動の時間をたっぷり味わいたいのかもしれません。
その結果、料金も高く時間も、他のルートを選択した場合と比べて倍以上かかったとしても、期待通り彼女との時間をたっぷり楽しめたのであれば、選択を間違ったとは思いません。

つまり、選択した結果「失敗した」と思うのは、「期待通りではなかった」からだということなのです。

自分は何を求めているのか?
まずはこれを明確にしていきましょう。
求めているものによって、人の選択はそれぞれ違ってきます。
求めているものが違うと、同じものを選択した人同士でも、失敗したと感じる人と、そうでない人に別れます。
自分は何を求めているのか?を、実はあまり把握できていない人もたくさんいるのです。

それから、自分が求めているものがわかっているのだけど、いつも結果を見ると、自分が求めているものと反対のものを選択してしまっているという人もいます。
そういう人の場合、意識的にはAというものを求めているのですが、無意識や潜在意識でBを求めてしまっているということがあります。

例えば仕事で「成功したい」と思っているとしましょう。
意識では成功したいと思っているけれど、もしもこの人が、「成功したらねたまれる」という思いを無意識や潜在意識に持っていたとしたら、意識よりも無意識や潜在意識の力の方が強いですので、選択するのは「成功しない方法」を、選択してしまうことになります。
この場合、この人は「成功したらねたまれる」という思いを書き変えない限り、ねたまれるのが嫌なので、成功しないように選択をし続けてしまうことになります。

このことに気付かないと、「どうしていつも選択を間違ってしまうのだろう・・・」と悩むことになってしまいます。

うめさんの中にも、もしかしたら、意識と逆のことを求める潜在意識や無意識があるのかもしれません。
「もしも、選択を誤ることを自分が望んでいるのだとしたら、どうしてだろう?」と一度チェックしてみて下さいね。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や結婚、浮気や離婚など男女関係、対人関係やビジネス関係、家族関係や子育て、子供の反抗期、子離れ、親離れ問題など幅広いジャンルを得意とし、お客様からの支持が厚い。 女性ならではの視点と優しさ、母としての厳しさと懐の深さのあるカウンセリングが好評である。PHP研究所より3冊出版。