遠距離恋愛の彼との今後

相談者名
キリ
私は24歳の会社員で、遠距離恋愛(8年目)をしていますが彼から「結婚」の話を切り出されました。
漠然とお付き合いのゴールとしての「結婚」を思っていたのに、それに素直に応じられないのです。
自分で思いつく理由は下記の通りです。
・これまでの付き合いに対する飽きやマンネリ
・自分にとって、彼の好ましくない部分などへの不満
・ルックスに捉われやすいせいで彼が「とてもステキ!」とは思えないことがある
・たまに彼以外の人が気になったりもする
「彼がものすごく好き」と自信を持って言える状態ではなく、このままでは良くないと思っています。

彼は「すぐ結婚してほしいわけではない」と気長に返事を待っています。
結婚への不安を打ち明けると、彼もそれに向き合ってくれ、全てがすぐに解決するわけではありませんが、正直な気持ちを伝え合うことの大切さと、彼が私を大切に思ってくれているかを再認識しました。
自分も彼の思いに誠実に応えたいと思ったのです。

でもそれ以来、「”ものすごく好き”と自信が持てず、結婚も(今はまだ)できないと思っている彼と、付き合っていく」ことに申し訳なく思っています。でも8年も付き合っており精神的依存も強いこの関係を「切ってしまう」のも恐ろしく、不安でどうにかなりそうです。
これまで彼に正直に向き合ってこなかった罪悪感や彼のことを常に考えなければという強迫観念、「こんなに大切にしてくれる彼を大事にできない自分」に自己嫌悪ばかりです。逃げ出したくもなります。

両親も「そんなに心配しなくても大丈夫」と結婚を応援すると同時に、弱っている私を心配してくれています。普段彼に会えない分、私は同年代の人に比べ身近にいる家族への依存もひどいと思います。

彼も遠距離恋愛に耐えているのに、彼こそ唯一の「同志」なのに、私だけが被害者ぶっています。
前向きな考えができず毎日鬱々と苦しいです。どうしたらよいでしょうか?

カウンセラー
大谷常緑
キリさんこんにちは。
ご相談を担当させていただく大谷です。
よろしくお願いします。

さて、8年間の遠距離恋愛、その間にもお二人には様々な出来事が合ったのではないかと思います。そして彼からのプロポーズ。ゴールインを目の前にして、キリさんに様々なネガティブな感情が出てきたようですね。
キリさんがお持ちのこの感覚を結婚前に持つ方もいらっしゃいます。一般的には、「マリッジブルー」と言います。この言葉、どこかで聞いた事や目にされたことがあるのではないでしょうか?

一般的な話になりますが、人間は状況が変化することを怖がる事があります。例えば、今まで通っていた学校を変わるときや、会社を変わるとき、住んでいた町を離れてどこか見知らぬ遠い町に住むことになったときなど、新しい環境や生活に期待もありますが、いくらかは不安になりますよね。そして、それが自分の人生にとっては大きな出来事や大きな決断と感じているほど、失敗してはいけない、と期待よりも不安が大きく脹らんできます。
キリさんにとって彼との結婚は、まさにそんな感じではないでしょうか?

不安や失敗してはいけないということを強く感じると、慎重になり、色々考えてしまいます。考えることは、全てが悪いことではありません。しかし、不安に駆られてあれこれ考えた時には、実はネガティブに偏った考え方になっていて、悪いことばかりが浮かんできます。考え始めた原因が、不安からきているのですからね。

そうなると、結婚しない理由を色々探し始めます。その材料になりそうなものは、全て拾い集めます。
キリさんのご相談にあるように、“これまでの付き合いに対する飽きやマンネリ”“自分にとって、彼の好ましくない部分などへの不満”etc・・・・。
今まで、それほど大きな障害ではないと感じていたことが、とてつもなく大きなマイナスポイントに脹らんでくる感じですね。
ここで、気がついて欲しいのは、これらの彼に対する不満が大きく脹らんできたのは、キリさんが不安に駆られたからではないでしょうか?
8年間という長いおつきあいができた彼のそのような部分というのは、今まではキリさんは受け入れておられたのではないでしょうか?急に彼が、あるいは彼との関係がそう変化した訳ではないですよね。

このキリさんの不安、全てはご自分に自信がないところから出てきています。本当は、
“結婚への不安を打ち明けると、彼もそれに向き合ってくれ、全てがすぐに解決するわけではありませんが、正直な気持ちを伝え合うことの大切さと、彼が私を大切に思ってくれているかを再認識しました。自分も彼の思いに誠実に応えたいと思ったのです。”というのが、キリさんの真実の気持ちです。
先ずは、この気持ちを一番大切にしてください。ここに、着目してください。

キリさんは、凄くご自分を責めておられます。これが、キリさんの不安の核心です。
自分の出来ていない部分を見ると、周りの状況や彼を見ることができません。どんな状態も、自分の今の姿だと受け止めてください。不安に感じる自分も本当の自分です。これは、「良い、悪い」という事ではないのです。そう感じてしまうだけなのです。そして、自分を責めることを止めてみてください。
そうすると、キリさんの目に周りの状況や、彼の気持ちが見えてくると思います。
そこで、どうするか改めて考えてみられるといいかと思います。

回答が、お役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。