穏やかに話せる人になりたい

相談者名
よすか
初めまして。私は自分の、態度の悪さとか口の悪さで悩んでいます。
普通に言えばいいところを、ついキツイ口調で言ってしまったりします。

例えば、
「そうじゃなくて、こうやるんだよ」と伝える際などにも、
「そうじゃないってば」と怒ったように言いながら、奪い取ってやってしまったり。
ちょっとした瞬間に、反射的にキツイ態度を取ってしまいます。
特に夫に対して、日常的にこういう感じなのです。

もっと優しく、落ち着いてゆっくり話せる人になりたいのですが、
いつもいつも、つい酷い言い方をしてしまって後悔しています。
どうして、普通に会話が出来ないのか…。
自分がどうして腹が立っているのかもよく分かりません。
夫は優しくて穏やかで申し分のない人です。
夫が私に対して強い口調をしたことは一度もありません。
それに、ちゃんとこっちが考えを言えば、必ず受け止めてくれる人です。

きっかけは色々なのですが、相手が何かしてくれている時とか
一緒に出かけている時が多いような気がします。
自分の中で何かが気に食わないのだろうと思いますが、
そんなに怒るほどのことでも……と、後から振り返れば思うのです。
でもその瞬間は条件反射のようにカッとなって
乱暴な態度や口調を取って、夫に寂しそうな顔をさせてしまいます。

どうやったら夫に対して穏やかに話ができるかなぁと日々悩んでいます。

カウンセラー
松尾たか
よすかさん、はじめまして。 ご相談、ありがとうございます。 今回、担当させていただく松尾たかと申します。 どうぞよろしくお願いいたします。

もっと穏やかに話せる人になりたいと願うよすかさんは、本当にご主人のことが大好きで、二人で楽しく幸せな生活を送りたいと思っていらっしゃるのですね。

今、よすかさんはご主人に対してつい強い口調、キツイ態度になってしまうのが、とても嫌だと感じておられます。本当はそんな口調や態度をしたくないのにそうなってしまう。 それは苦しいですよね。自分を責めて、さらに落ち込んでしまう辛い気持ちも伝わってきます。
よすかさんがどうしてそのような態度になってしまうのか、一緒考えてみましょう。

>「そうじゃなくて、こうやるんだよ」と伝える際などにも、そうじゃないってば」と怒ったように言いながら、奪い取ってやってしまったり。
私たちは時々こんな口調や態度になってしまうことがあります。 怒りたいわけではないのに、なぜか怒ったようになってしまう。

どんな時にこんな言葉や態度になるのか、具体的な状況(事例)がわからないので、状況を想定してその根底にある思いを探ってみましょう。 (的外れな状況設定ならごめんなさいね。)

例えば、パソコンが苦手のご主人にパソコンを教えているとします。
なかなか慣れずにモタモタしているような時、見かねてつい言葉や手出しをしてしまい、結局自分でやってしまう。 あるいは、ご主人が家事を手伝うと申し出てくれた時や家事をお願いした時なども、その手際がスムーズでなければ見ていてイライラし、自分がやったほうが早いなんて思うこともありますよね。 自分が一から教えなければならないような時にも同じような気持ちになるかもしれません。
こんな時、私たちの心の奥には、「あなたは完璧なはずじゃない。これくらい出来るはずでしょ。」という思いで相手を見ていて、 そんな残念な姿は見たくないという気持ちがあるかもしれません。
でも、その気持ちのずっと奥には、「彼と比べると、私は何も出来ないダメな人。」という思いが隠れていたりするんです。
出来ない私がなぜ(出来る)あなたに教えなきゃいけないの! あなたは出来る人であって欲しいのに!って感じです。

また、自分が苦手なことをご主人が手伝ってくれる、やってくれるような場合は、自分の不出来さを責められているように感じてしまい、「ありがとう」が素直に言えず、 つい怒った口調や態度になって「自分でやるからいい」とやめさせようとしたり、「やるならこうしてよね」的なことを言ってしまったりすることもあります。

そして、こんな言い方や態度になってしまう自分をまた責めてしまう → イライラする、気分が良くない → 怒ってしまう → 自分を責める ・・・と悪循環が起きてきます。
そうすると、大好きなご主人と一緒にいても楽しい気分にはなりにくいですよね。

よすかさんにとって、何かピンと来ることはあるでしょうか。
ご主人と比べて、自分は何も出来ない人と思っていたりしませんか。
もしそんなことがあるかもと感じたとしたら、まずご自分の出来ない部分やこんな自分を認めて受け入れていくことが大切になってきます。
出来ないことがある自分やこんな自分にOKを出し、出来ない私も可愛い、出来なくても嫌われない、と思ってみてくださいね。

それから、もうひとつお伝えしたいことがあります。

>夫は優しくて穏やかで申し分のない人です。
>夫が私に対して強い口調をしたことは一度もありません。
>それに、ちゃんとこっちが考えを言えば、必ず受け止めてくれる人です。
優しくて穏やかなで受け止めてくれる余裕も包容力もあるご主人はとても素敵な方ですね。  でも、もしかするとご主人様はあまり自己主張はなさらない、本心を見せないタイプでしょうか。

よすかさんが、強い口調で言ってもケンカにもならないとしたら、よすかさんは自分を見てもらえていないように感じているのかもしれません。
よすかさんは、ご主人ともっと心から繋がりたいと感じていらっしゃるのではないかしら。
よすかさんは情熱的な女性で、ご自分の気持ちをぶつけていくタイプですから、ご主人が本音を見せないことが寂しいし、何よりご主人との距離をもっと縮めたいのだと思います。本当の姿を私に見せて欲しい、もっと心から繋がりたいという気持ちが強いのではないですか。それが出来ていないことがとても寂しかったり悲しかったりするのでしょう。 よすかさんは、彼から愛されている実感がほしくて、気持ちをぶつけてしまうのかもしれません。

私たちは自分の本当の気持ちを伝える代わりに、怒りで表現することがあります。
寂しい、もっと愛してほしい、という感情を押さえ込むのに、怒りを使ってその気持ちを封じ込め、感じないようにしてしいるとも考えられます。

自分の本当の気持ちに気づかず、違う表現(怒り)で相手に気持ちを伝えているわけですから、いつまでたっても自分の本当の気持ちは伝わらないし、わかってもらえないことになります。  相手は怒り(表面の事実・出来事)に対処してきますから、自分の気持ちはスッキリしないまま、なんだかモヤモヤした気持ちが続きますよね。
もしかすると、よすかさんはご主人に対して、優しくていい人なんだけど私のことをわかってもらえてないという感覚が残り、ついカッとなるのかもしれません。

怒りは感情のフタと言われ、私たちが怒りを持つ時には何かその下に感情が隠れていることが多いです。 よすさんの怒りの下にある気持ちに気持ちに目を向け、本当の気持ちを見つけることにチャレンジしてみてください。
そうすれば、表現の仕方が変わり、ご主人との真のコミュニケーションを築いていけると思います。

よすかさんとご主人様がよりラブラブな結婚生活を送られることを願っています。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

自己否定、自己嫌悪、疎外感、自己肯定を得意とする。「その方の心に寄り添い、一番の味方でいること(安心感)」をモットーに、わかりやすい言葉で恋愛問題や対人・自己との関係を紐解き、改善・生き易さへと導いている。  東南アジア2カ国での生活経験もあり、国や文化の違いについても造詣が深い。