別居中

相談者名
きょうこ
夫が私に気持がない、一人になりたいと言って別居生活になり3カ月です。
自宅から5分ほどの実母の家に行っています。私は小6の息子と自宅で生活しています。最初出ていく時は、今までどうり私が現金管理をして、こづかいを渡すと言う話でした。先月、夫からメールがきて自分で現金管理をする、生活費5万でやってくれと言われました。それでは、生活できない話し合いましょう。とメールで。返信なし、電話にもでません。私もフルタイム事務のパートをしてますが、手取りで12万ほど。夫を信用していたので、私名義の貯金もありません。来年は、息子が中学生もう少し生活費をもらって、私のお給料はなるべく貯金したい。夫は年収700万です。
市の福祉に相談したら、とりあえず婚姻費用分担請求調停をしたほうがと勧められました。弁護士にも相談・・とりあえず主人にもう1度増額をお願いしたが、住宅ローンの半分家賃だ払えとか、払えないなら家を出て行けとメール。しまいには、子供は諦めるから、家はくれと。今は生活費の話なのに。折り合いがつかず、調停にすると言ったら怒っちゃって。でもこの先不安だし。離婚経験者に話すと、弁護士に話したら離婚の方向に行くと言われるし。でも子供を不幸にできない。本当に夫が、人が変わってしまってわけがわかりません。調停はしないほうがいいのでしょうか?母は死別。父は生活保護。頼るところがありません。とりあえず今は、別れず帰りを待とうかと。子供が高校入学までは、ここに住みたいんですが。どうしたらいいのでしょうか?
カウンセラー
三島桃子
きょうこさん、初めまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよ
ろしくお願いいたします。

今の状況ですと、これからのことを考えるといろいろ心配ですね。今後どうするか、
ということを決めていかなければならないわけですが、そのためにはある程度これま
でのこと―ご夫婦の間に何が起こってきたのか―を整理しておくことが大切だ思いま
す。

ご主人が「人が変わってしまった」ようなご様子だとのことですが、ご主人は「君に
気持ちがない、一人になりたい」とおっしゃったんですね。なぜご主人がそういう気
持ちになったのか、ということについては何かお聞きになっていますか?ご主人はそ
の辺り聞いていもちゃんと話してくれない感じでしょうか。

ご主人が話してくれないことには正確なことはわからないのですが、こういったケー
スで考えられるのは、実はご主人が長いこと我慢をしていたかもしれない、というこ
とです。そしてそのことに、ご主人自身も、きょうこさんも気付いてはいなかったの
かもしれません。

男性と女性を比較すると、男性は女性よりも心理的に不器用なところがあり、自分の
ペースでしか生きられないところがあります。女性は自分のペースを持ちつつも、必
要に応じて周りの人のペースにも合わせながらやっていく、ということが男性よりも
上手です。

そのため、結婚当初というのは、自分のペース優先の夫に対して、奥さんの方は戸
惑ったり腹を立てたりすることが多いんですね。でも、やはり女性の方が柔軟性が高
いので、「仕方ないわね」という感じで、奥さんがご主人に合わせてあげるようにな
る、というパターンがよく見られます。

ところが、自分のペースよりも奥さんのペースを優先してくれる男性もいます。そう
いう男性は、比較的細やかなタイプの方が多いですが、やはり男性ですので、奥さん
のペースに合わせて生活することは女性が思うよりずっと負担になり、しんどい思い
を抱えています。

でも初めての結婚であれば奥さんは「これが当たり前の夫婦関係なんだろう」と思い
ます。

ところが、奥さんに合わせようとしていてもやはり女性より不器用なご主人は、奥さ
んから見ればツッコミどころはいくらでもあり、「もっとこうしてくれないと」「そ
れではダメよ」というようなことを日々言われることになります。しかも、言われた
らそうしなければ、というご主人なので、言ったことに対してけっこう一生懸命に反
応しようとしてくれるのです。つまり、がんばってくれるんですね。でもいくらがん
ばっても、男性は女性ほど細やかに気が回りませんから、やっぱり奥さんにダメ出し
されます。

それが何年も続くと、ある日「もうやっていられない!」という感覚になり、豹変し
たように「君とはもうやっていけない」といきなり離婚を切り出す、というケースは
今の若いご夫婦にけっこう多いです。女性に合わせようとする男性が若い世代ほど多
いのだと思います。

それまでが奥さんに合わせてくれる優しい夫だっただけに、奥さんとしては愕然とし
ます。何がどうなっているのかもよくわからない。夫自身も、自分の気持ちに何が起
こっているのかをよくはわかっていないので、説明もできない。ただ、「もう限界
だ」ということだけはわかっている、という状態です。

こういった男性は、成長する過程での母親との関わりに課題がある場合が多いです。
細かい事情は様々ですが、「成長過程でずっとお母さんの思いに応えようとしてき
た」「男性でありながら女性であるお母さんの価値観に合わせて生きてきた」などと
いうようなことがベースにあることがほとんどです。

ですから、「自分の一番身近な女性に合わせる」というのが生き方として刷り込まれ
ているのです。そして結婚後も無意識に奥さんに合わせようとする。お母さんの言う
ことを聞いてきたように、奥さんの言うことを聞こうとする。ところが、それを続け
ていると本能としての男性的な部分がどんどん踏みつぶされていくような感覚にな
り、やがて限界がくるのです。

きょうこさんのご主人もこういったタイプなのではないかと推測するのですが、どう
でしょうか。

もしそうであるなら、何ができるでしょうか。

修復したいと思うようでしたら、今まで当たり前だと思っていたことを変えていく必
要があるでしょう。男女平等ではあるのですが、その上で、やはり男性には男性の特
性が、女性には女性の特性があります。ご主人が自分のペースでやっていけるような
夫婦関係を作ることができれば、修復も可能だと思います。

そのためにはきょうこさんに意識改革が必要になるでしょう。ご主人にお母さんとの
親子関係での課題があるならそれを理解し、その課題ごとご主人を受け入れる、とい
う気持ちを持てるようになることも大切だと思います。

家のことや、経済的なことなど、問題は山積みだと思いますが、きょうこさんがご主
人の気持ちを理解できて、ご主人に対する見方が変わると、それは自然にご主人に伝
わると思います。

そうすると、ご主人の態度や言うことが変わってくる可能性があります。もしご主人
に変化があれば、またそこからどうするかと考えていけますよね。

それから、おそらくきょうこさんにも、育ってきた過程での課題というものがあるの
ではないかと思います。夫婦の間に深刻な問題が起きる時というのは、夫婦双方が抱
えている課題が重なっているものです。ですから、きょうこさん自身の課題というの
もご自分で理解し、対応していくことは重要なんですね。

そのあたりも視野に入れて、今後のことを考えていかれてはどうでしょうか。

いろいろと大変だと思いますが、ピンチはチャンスです。つらいかとは思いますが、
コツコツと誠実にご主人のことを理解したり、ご自分のことを理解することに気持ち
を向けることで、今は見えていないものが必ず見えてくると思います。そしてそのこ
とは、たとえ修復がかなわなくてもきょうこさんの人生をより幸せな方向に導いてく
れると思います。お子さんとの親子関係にもいい影響があると思います。

よかったら初回無料の電話カウンセリングもお気軽にご利用ください。電話ですと、
もう少し詳しいお話ができるかと思います。

ご相談をいただきありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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