グロテスクな想像

相談者名
あーちゃん
私は時々グロテスクな想像をしてしまいます。

私には小さな子供が二人います。たまにその子供達を包丁で刺した時の想像したり、ベランダから落とした時の事を想像したり、とにかくかなり具体的な(血が吹き出していたり子供の表情や泣き声など)、とてもグロテスクで自分でも怖い想像をしてしまいます。

たまにその想像から抜けれなくて子供と同じ空間にいるのが怖くなったりもします。このままこの想像の事を子供にしてしまうのではないかとか、自分が怖くなります。

これは病院に行った方が良いのでしょうか?こんな想像をもうしないくても良いような方法があればぜひ教えてください。

あと、お化けが人一倍怖くて、お化け屋敷やホラー映画などももってのほかです。一人でトイレに夜行くとお化けを想像していてもたってもいられなくなります。

これも関係ありますか?

お化けなどを怖くなくなる方法もあればぜひ教えてください。よろしくお願いします。

カウンセラー
近藤あきとし
あーちゃんさん はじめまして。
カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

なかなか相談をするにも、勇気のいるお話だったかもしれませんね。
思い切って打ち明けてくださってありがとうございます。
あーちゃんさんの気持ちが少しでも楽になれるよう回答をさせていただきますね。

まず、病気かどうかの判断についてはお医者さまがなさることですので、
あまりにも心配であれば、ひとまず病院で診断を受けてみてくださいね。

あーちゃんさんは、メールで書いてくださった想像をした時、
どんな気持ちになるのでしょうか?
「自分が怖くなる」とおっしゃっていますが、その他にこんなことを
感じたりはしていないでしょうか?
「こんなことを考えてしまう自分は、母親として失格」
「私は本当にダメな親」

他人に危害を加えてしまうのではないかという想像は、心理的には
自分自身を罰しているとも考えられます。

私たちには、自分の心の中で感じている心理状態や思考パターンを人やモノに
映し出すことを無意識的にしてしまう仕組みがあるんです。

これを「投影」と呼んでいます。

まるでテレビや映画を映すプロジェクターのように、自分のマインドを
周りの人たちや社会に当て嵌めて、自分がそう感じるのだから、きっと周りも
そう感じているに違いないと思ってしまうんですね。

だとすると、今あーちゃんさんがご相談内容に書いていただいたような想像を
してしまうというのは、それくらいあーちゃんさん自身を酷く罰したいと
感じているのではないだろうかと、私には思えたのです。

お子さんに対して想像してしまうコトを、実は心の奥では自分自身に向けようと
しているのかもしれないんですね。それくらい自分を酷い母親だと証明しようと
していたことの現れかもしれません。

もしかすると、あーちゃんさんは今(あるいはずっと前から)いっぱいいっぱいな
状態ではないですか?何もかも自分でやらないといけない、そう思い続けては
いなかったでしょうか?誰かに助けを求めることは迷惑をかけることだと思っては
いませんか?

すっかり疲れきって、目の前のことを事務的にこなすような日々が
続いてはいませんでしたか?

そうだとしたら、それはごまかしのような感覚をもたらし、心も体も疲弊させ、
ついにはボロボロになって、一歩も前に進めなくなってしまいます。
私には、あーちゃんさんの心は以前から既にSOSを発していたように感じられるのです。

罪悪感を感じていると、自分を罰することに夢中になってしまうものですが
それは次のステップに進む「恐れ」感じたくないから、そこにとどまり続けて
自分が変化をしなくても良いという、言い訳のように使ってしまうことがあります。

心の底では進みたいと思っている、次への変化・新しい人間関係が
本来のあーちゃんさんの中にあるのではないでしょうか?

罪悪感に囚われている時とは、かつてあーちゃんさんが批判した誰か、
まだ許していない誰かがいて、今でも心の中でその誰かに復讐し続けている
とも考えられます。それももしかすると、あーちゃんさんが心の中でその誰かを
許し、心の中から解放してあげられると、もっと素晴らしいあーちゃんさんに
なってしまう、という次への変化への「恐れ」でもあるかもしれません。

素晴らしい自分よりも、酷い自分を信頼してしまっているかもしれないんですね。

お化けのお話も書いて下さいましたが、これも恐れを現わしていると思われます。
恐れというのは、実はエキサイティングな感覚と紙一重の部分があるんです。
本当はあーちゃんさんは、とてもワクワクするコトに興味がたくさんある方
なのではないでしょうか?

恐れを乗り越える最も有効な方法は、恐れそのものと正面から向き合うということです。
私たちが一番怖いと感じる時は、恐れているモノに背を向けて、そこにどんな
恐ろしいモノがいるのだろうと想像している時なんですね。

だとすれば、思い切って振り返って、恐れそのものに正面から目を開けて
どんなモノを怖がっていたのかと良く見てしまうことが、恐れてしまう感覚から
逃れる最適な方法なんですね。

おそらく恐れのルーツになっているモノが、きっとあーちゃんさんの心のどこかに
あるのでしょうね。そして、その正体が何なのかを思い出すことが必要かもしれません。
いったい、それと人生のどの時期に遭遇したのかを、自分自身の人生を振り返りながら、
心を掘り下げてみると、これだ!というものに思い当たると思いますよ。

あーちゃんさんにとっての恐れのルーツが何なのか、それが見極められれば
少なくとも今の怖いという感覚に囚われることは無くなっていくと思います。

それを一人だけでやっていくのは難しいと思われますから、信頼できる誰かに
思いを打ち明けたり、私たちカウンセラーの助けを借りながら取り組んで
みて下さい。

あーちゃんさんがワクワクドキドキの中で、楽しみを生きがいに人生を送れる日が
くることを祈っています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。