目標もなく生きてきてしまいました

相談者名
りんご
私はこれまで、夢も希望も目標もなく、ただダラダラと自分も周りも大事にせずに生きてきてしまいました。
母子家庭で育ちましたが、漠然と結婚して子供を産んで孫の顔を親に見せたり、働くことで家にお金を入れて助けるくらいにしか思っていませんでした。
仕事は毎日淡々とこなすだけで、仕事上でキャリアプランを立てたり、自分がこうなっていたいとか考えずに、目の前にある仕事だけをしてきてしまいました。
そして何度か転職してしまっているため、転職活動もイマイチうまくいかずにいます。今の会社でも贅沢しなければ食べていけるくらいのお給料を頂いていますし、ストレスは大きくないこともあり、普通にしていればそれなりの年齢まで働いていけるんだと思います。
ですが、本当にこのままで良いのだろうかとも思います。
私生活は親戚の死や病気が多かったり、自分もあまり親に恵まれているわけでもなく、結局まだ結婚もできずにいます。
仕事も役職についているわけでもなく、仕事も女性としても全てが中途半端な人間としか思えません。
世間的には40歳超えて結婚できる確率は相当低いと言われていますし、実際に40歳過ぎの独身女に魅力を感じてくれる男性がそうそう居るとも思えません。

目標も持たずに自分の人生をどうしたいかとか考えずに生きてきたのが、いけないと思うのですが、だからといって今さらどうこうしたいとも思うこともなく、何のために生まれてきたのか全然分かりません

相談というかひとり言のような内容になってしまい申し訳ありません。

カウンセラー
近藤あきとし
りんごさん はじめまして。
心理カウンセラーの近藤あきとしと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

なんだか「とってもつまらないなあ」
ってりんごさんの心が言っている気がしますね。

このままで良いのかな?と思ってはいるけれど、
じゃあ何をしたら良いのか?と考えてみても分からないし、
これから目指したい夢や希望や目標がないとしたら、
今やっていることにあまり意味を感じられないかもしれませんよね。

やる気や意欲が湧いてこない時のというのは
たいてい「嫌なこと」をしている時か
「やらなければいけないこと」をしている時なんですよね。

いつも「やらなければいけないこと」をリストアップして
上から順番にこなしていっているとしたら
なんだかうんざりって感じがしちゃいますね。
こんなことをしていて何の意味があるんだろう
って思ってしまいそうです。

やらなければいけないことをしている時というのは
少なくとも周りからズレたことはしていませんから、
みんなと同じレールに乗っていられるので
あからさまに仲間はずれになったり、
自分だけ取り残されたような気持ちは感じずにすむでしょう。

でも、そうしてきたことで先が見えないことに悩んだり
これから何をしていきたいのか分からない、
あるいは今ままでの自分に対して無意味な感じがしてしまうのであれば・・・

今はりんごさんが本当に求めているものが何なのか、
少しだけ立ち止まって心の求める声を聞いてあげることが
必要なのかもしれません。

私たちは、両親や周りからの期待を感じたり
社会や世間からもたらされる価値感に触れる中で
「このようにするべき」「世間的にはこれが正しい」という
たくさんの思いこみを抱えながら成長してきます。

そして、その期待や思いこみに忠実に応えようと
外側にある基準に自分を合わせる努力をしたり
与えられた課題をクリアするために頑張ってきました。

もしかしたら、りんごさんも人一倍そんな期待や思いこみに
一生懸命、自分を合てはめようとしてこられたかたではないですか?

もしそれが、ずっと小さい頃からやってきたとしたら、
本当にやりたいことは横に置いて、誰かの望むような自分に
なろうとしてきたとしたら、とても長い間、不自由で窮屈な
ところに閉じ込められたように感じてきたかもしれませんね。

いつの間にか目の前の相手に合わせたり、
周りから求められている自分を見せようと
無理をしてきたりんごさんが存在しているような気がします。

すると無意識のうちに自分自身を抑えてしまいますから、
そのたびに不満感が心に溜まっていきます。
ちいさなイライラが感情の流れを詰まらせて、
徐々に感情を感じにくくさせてしまうんですね。

今りんごさんはどんな表情をしていますか
笑っているでしょうか?怒っているでしょうか?
それとも何も感じていない表情ですか?

イライラや不満感は怒りをともないます。
一つ一つは小さくても積み重なるととても大きな怒りに
なってしまうんですね。

怒りは他の感情を覆ってしまう性質がありますから、
楽しいも、悲しいも感じずらくなっていき、遅かれ早かれ
何も感じられない「無関心・無感動」の状態になっていきます。

心が引きこもっているようなものだと思ってみてください。
引きこもっている時は自分が想定しているモノだけを
周りに置いてしまうので、すべてが自己完結してしまいますよね。

だから、ハッとするような予想外の出来事や、
つい飛び跳ねてしまうような想像以上の喜びが
心に入ってこなくなってしまうんですね。

そうなると、色々なことを諦めてしまうんですね。

「人生なんてこんなもの」が心の中にたくさんあって、
楽しむことや、感動すること、好きな人から愛されることも
「私には手に入らない」と感じるのですが、それも嫌なので
無関心・無感動になることでシャットアウトをしているんです。

私から提案したいことは、一つだけです。
「りんごさんが自分自身を楽しませること」、これだけに一点集中してみてください。

イライラしている時って余裕がないですよね。
怒っている時って楽しめませんよね。
だから、心の余裕を作ってあげるために
楽しむことにこだわってみて欲しいんです。

好きなミュージシャンのライブツアーを追いかけて全国を縦断するもよし、
飲みつぶれてしまうまで、誰かとお酒を飲み明かすもよし、
温泉に浸かって、美味しい食事をいただいて、あとはボーっとするだけの旅行へ行くのもイイですね。

(ちゃんと有給休暇を使って時間を確保してくださいね。今年は全部消化することも目標にしましょう^^)

あくまで一例ですが、こんな風に「これだけをするっ」
という楽しみ方を見つけてみてください。
りんごさんの心が元気になってしまうような、栄養になるモノって何でしょうね?

楽しい時には、つい笑顔になってしまいます。
楽しんでいる時には、分かりやすくその人らしさが表現されています。
そして、一番魅力が溢れている時です。

すると、周りの人はどんな顔をしていると思いますか?
きっと笑顔で楽しそうにしているはずですよね。
りんごさんと一緒に楽しみたい人が向こうから寄ってきてくれます。

「わたしのやりたいことは、楽しいこと」
そう言えるくらい、未体験の喜びをギフトとして
自分に与えることにこだわってみてください。

そこから、りんごさんが今感じている価値感が変わっていくと思いますよ。

りんごさんが、たくさんの良いモノで心を満たして、
豊かさに溢れた世界を生きていくことを応援しています。

今回はご相談ありがとうございました。

近藤あきとし

この記事を書いたカウンセラー

About Author

超自立男性との恋愛・コミュニケーションに関わるお悩み・慢性的な生きづらさの解消などを得意とする。 理論的な“心理分析”と、感覚を使った“心理セラピー”を活用する多面的なサポートが好評。 問題の裏に隠れた「真実の物語」を読み解き「自分の本質を生きる」ことを目指すカウンセリングを提供している。