うつ病の自覚症状がある中で就職先の決断

相談者名
マルコス
今年の春から就職活動を行なってきて、いくつかの会社から内定をもらいましたが、自分の気持ちと相談した中で、それぞれ辞退をしてきた結果、現在もまだ就職先を決めかねている状態です。現在、3社の企業から内定をいただいています。自分でも以上だと思うほど不安な気持ちが湧き上がってきて、動機がとまらなくなるときが1日に何度かあります。特に、朝起きた瞬間が最もひどく、右手右足にしびれを感じたり、寒気を感じたりすることもあります。一日中、頭が締め付けられるような感覚があり、夕方に犬の散歩をした後は少しましになります。これまでに、内定を受けた企業に対して返事をする時に、動機と発汗がありましたが、だんだんと吐き気や頭痛を伴い始め、現在うつ病ではないかと思っています。とにかく、自分が気持ちいいと思うことをしたがる傾向が強いです。あと、モノを買うときなどに迷うことが多くなりました。
うつ病の自覚がある中で、自宅を離れて就職することに大きな不安を感じています。
カウンセラー
伊藤昌代
マルコスさん、はじめまして。伊藤と申します。
ご相談くださってありがとうございます。
よろしくお願いします。

メールを拝見しました。
今、マルコスさんは

> うつ病の自覚がある中で、自宅を離れて就職することに大きな不安を感じて

いらっしゃるのですね。

> 自分でも以上だと思うほど不安な気持ちが湧き上がってきて、動機がとまらなくなるときが1日に何度かあります。特に、朝起きた瞬間が最もひどく、右手右足にしびれを感じたり、寒気を感じたりすることもあります。

一回でも大変なのに、一日に何度もというのは辛いですね。
また、しびれなどの身体反応には驚かれたことでしょうし、そんな状態が続くと、不安感も増幅されてしまいますよね。
情けない気持ちやみじめな気持ちが出てきて、自分のことが嫌になってしまうことなどもあるかもしれませんね。
右手右足にしびれがあるとのことですが、右は理性、左は感情からの反応を表していることが多いようです。マルコスさんは、朝起きた瞬間から、頭の中が忙しく色々考えていて疲れてしまっているのかもしれませんね。

> これまでに、内定を受けた企業に対して返事をする時に、動機と発汗がありましたが、だんだんと吐き気や頭痛を伴い始め、現在うつ病ではないかと思っています。

マルコスさんは、しんどい中でも、とてもしっかりと、現状に取り組まれているのだと思います。きっとこれまで、何とかしようと、とても努力されてきたのだと思います。それは、企業から内定を受けているという事実からも伺えますよね。

マルコスさんは、不安というネガティブな感情と向き合った後、どうしたらいいのかで迷っているのではないでしょうか。
‘そこにネガティブな感情がある’と遠くから眺めているような、不安感と睨み合っているようなイメージや無力感が伝わってきました。身体が「不安な気持ち」を感じているようです。
感情は、理性でわかろうとしたり、何とかコントロールしようとすると、身体へ直接反応してしまうことがよく起こります。

がっかりさせるつもりは全くありませんが、私は、今回のメールでは、マルコスさんが病気であるとは感じられませんでした。自分はうつ病であると思う方が落ち着く心境もありますが、私は、同じ状況なら誰にでも、マルコスさんと同じように不安を抱えたり、身体症状が出ることは、有り得ることだと思います。

それでは、マルコスさんの状況というのは、どういった状況なのでしょうか。
マルコスさんの不安ってどのようなものでしょうか。。。

ただ漠然とした不安なのでしょうか?
これでいいのだろうかという不安なのでしょうか?
仕事や対人関係を築いていくことへの不安なのでしょうか?

不安は、‘幸せな自分の姿’を想像できない時に感じる事が多いのですが、マルコスさんには、このままだとどうなってしまうだろうという予想はありますか?

そして、この不安感は、就職先を決断する頃から始まったものだったのでしょうか?それとも、もっと以前からだったのでしょうか?

マルコスさんが、今のしんどい状態から抜け出すためには、こういった点などから、“不安を感じている自分”と向き合って、何故、不安なのかを見つめてみる事はとても大切です。
それは、柳の木を幽霊だと思ったという話の例のとおり、避けていると不安や恐れは大きくなるからです。

マルコスさんは、ご自身の中で“不安の正体”について、答えをお持ちでしょうか。

もし、向き合われたことがないようでしたら、是非、不安について見つめる時間を取ってみてくださいね。
自分の感情をそれと感じられるようになってくると、もしかすると、傷ついたハートを抱えたマルコスさんに出会うかもしれません。昔はうまく出来なかったことやわからなかったことを責め続けているようなマインドです。傷ついた部分を癒していくことで、不安を解消していくことができますよ。

また、もし、既に答えをお持ちの場合、にも関わらず不安があり続けている下には、あきらめや絶望しているマルコスさんがいらっしゃるかもしれませんね。自分自身の中では、あきらめて望まないようにしているのだけれど、そのことが他に、例えば就職に影響を及ぼす、障害となっているのかもしれません。

> いくつかの会社から内定をもらいましたが、自分の気持ちと相談した中で、それぞれ辞退をしてきた

時に、マルコスさんは、何をどのように考えられたのでしょうか。

> 一日中、頭が締め付けられるような感覚があり、夕方に犬の散歩をした後は少しましになります。

夕方というのは、一日の、特に今なら、就職活動の終わりの時間ですね。解放感と動物とのふれ合いによって、マルコスさんを圧迫しているものが弛むのかもしれません。

何か、「就職」をとても重いものと考えているマルコスさんを感じます。
「もう、今でも大変なのにこれ以上の重圧には耐えられない」そんな感じがします。

> 自宅を離れて就職することに・・・

と書いてくださいましたが、今、内定をもらわれている会社へ就職するには家を離れる必要があるのでしょうか。

マルコスさんにとって、“就職すること”にも大きな意味があるのでしょうね。
だから、しっかり考え、悩んでいるのですよね。

先程の、不安の正体や、この、就職について、マルコスさんは、それを誰かに表現してみたことはありますか?
「自分の気持ちと相談した」とは書いてくださいましたが、相談までしなくとも、マルコスさんが安心して愚痴を言える人って、何人かいらっしゃいますか?

もし試された事がないようでしたら、是非チャレンジしてみてください。話しにくいようでしたら、初回無料を何名か使っていただくのもいいと思いますよ。
抱えているものを表現する事で、感情を解放し、不安も楽になる事はあります。

そして、話し相手がマルコスさんに何て言うかをしっかりと聞いてみることも大切です。

なぜなら、不安だけの話ではないのですが、ある問題がとても大きなものとなっている時、ご当人にとって、「問題を解決する」という一つの方向性がとても重要になることが多いのですが、本当、は問題自体に変化がなくても、幸せや愛、安らぎなどを得る事は可能なんですね。
それは例えば、自分では気づいていない、自分の価値や可能性であったり、今の問題の中にすでにある一筋の光を、認めたり受け入れたりすることなどから起こります。

当人以外の人には、それらがよく見える、ということもあるんです。
マルコスさんには、「全然わかってない」とか「ひどいなぁ」と感じるようなことかもしれませんが、これをただ聞いてみて欲しいのですね。そして、受け入れられることなら取り入れてみてくださいね。
もし、「No!」であったとしても、5分か10分、出来れば1日はただ聞き入れてみて、それから、マルコスさんがしたいことを選んでいくと、この過程がマルコスさんの自信になると思います。

> とにかく、自分が気持ちいいと思うことをしたがる傾向が強いです。あと、モノを買うときなどに迷うことが多くなりました。

自分の気持ちに正直になることは良い事ですよ。
ただ、そうすることに不安が出てくるのかな。
したい事をしている時に、何か感情が動くようなら、それも一度向き合ってみましょうね(^^)
向き合ってみて、それが刹那的な衝動であったとしても、そうしてしまうくらい追い詰められていたマルコスさんがいたのかもしれませんね。

迷うという要素には、大きく二つの面・・・一つは、「甲乙つけがたい」、もう一つは、「どちらにも興味がない」・・・がありますが、この判断の下には、色々な感情があるので、迷っている自分と向き合ってみるのもよいかもしれませんね。

大切なのは、それがマルコスさんが本当にしたいことかどうかということです。

一般的に、就職というのは、人生の大きなイベントの一つです。
初めての人も、○回目の人でも、就職を決める時には大きな緊張が出てくるものです。
特に、初めての就職の場合には、周囲の声や各種情報に振り回されることもあるかもしれませんが、今、マルコスさんが、就職活動はしているにも関わらず、内定の段階で決めかねる状況があるならば、一つ一つの会社が問題であるというよりは、就職することや自分自身について、ものの見方や、今の自分に出来ること/出来ないことを、かけられるだけの時間を使ってゆっくりと整理してみて、そして、決める時期なのではと思います。
もちろん、失敗を回復することは可能なので必要以上に恐れることはありませんが、しなくてよいことは、今の時間を使って越えていきましょう!

マルコスさんが、ピッタリの道を見つけられるのを応援していますね。

伊藤昌代

この記事を書いたカウンセラー

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