●つれづれなるままに〜秋〜

秋になりました。
季節の移ろい方が昔と違って、最近は夏と冬が長くて、春と秋が少し短い気がします。
地球温暖化の影響でしょうか?
秋と言えば、そう、僕は先ず「食欲の秋」ですね。
食べ物がとても美味しい季節です。
新米、秋刀魚、松茸、秋茄子、栗、葡萄、柿・・・枚挙にいとまがありません。
自然が育んでくれた物、人間が手間ひまかけて育ててきた物、様々な美味しさが秋にはありますね。秋は、「収穫の秋」でもあります。
この季節、美味しい食べ物を酒の肴にしてお酒を飲むと、また一入ですね。
みんなでワイワイ呑むのもよし、恋人やパートナーとしっぽり呑むのもよし、お気に入りの音楽に浸りながらゆっくりと呑むのもよし。
様々な楽しみ方が出来ますね。
ところで、僕は最近スポーツクラブに通い始めました。
正に「スポーツの秋」ですね。
スポーツクラブに通い始めた理由は色々あるのですが、一つは主治医から運動を勧められたからです。
実は、随分と前から運動することを勧められていたのですが、そして僕も運動をしたいとは思っていたのですが、結構忙しい日常生活を送っているものですから、「そんな時間なんて、とてもない」と思っていました。
人間の気持ちというのは不思議なもので、心のどこかに何らかの抵抗があり、わずかでもそちらの力が強いと、行動を起こしません。この抵抗は意識していない場合もありますね。しかし、その抵抗の強さに比べて「やりたい」と思う気持ちが少しでも強まると、人間は動き出します。
僕には、運動をする事か、スポーツクラブに通う事に、どこかで抵抗があったのでしょう。ようやく重い腰を上げました。
僕の場合、そうやって重い腰を上げた時には、3日坊主の恐怖が襲ってきます。
何かの通信教育もそうだったし、英会話もそうだったし・・・という過去が甦ってきます。
でも、運動は続けることに意味があります。
3日坊主の過去の自分の心理分析をすると・・・「ああ、あの時は、とにかくやらなければという思いが先に立っていたなぁ」とか「人に負けたくない」とか、そんな気持ちでやり始めた事が多かったような気がします。
本当に好きでやりたいことではなかった様な気がします。
だから、今回は敢えて「やらなければ」という気持ちよりも、「やりたくなったらやるだろう」と、いつか動き出す自分を信じて待つという感じで、主治医からの勧めを一旦横に置いてみたんです。
そうしたら、やっぱり運動がやりたくなるようなきっかけがあって、始めることにしたんです。
そのきっかけは、友人が、くも膜下出血で倒れた事でした。
まだ20代の、いかにも病気とは縁がなさそうな、元気な、明るい、楽しい友人でした。
その知らせを別の友人に会った時に聞いたのですが、その瞬間、僕はボロボロと泣いていました。
僕にそのことを教えてくれた友人も、一緒にボロボロと泣いていました。
そのとき、僕の心の中では、「なんで、あの友達が・・・」という思いで一杯でした。
僕は、人間の病気がこんなに人に悲しみを与えるものなのか、と改めて思いました。
そして、人が人を思う気持ちの大切さを噛みしめました。
僕は、自分の体を、自分の事をもっと、もっと大切にしたい、と思いました。
幸い、倒れた友人は順調に回復して、後遺症も残らないだろうとの知らせが届きました。
ご家族の願いが、多くの友人の願いが、僕の願いが通じたんだろうなぁ・・・と思っています。
さて、スポーツクラブでの私はというと・・・毎回ストレッチから始めるのですが、なんと体の硬いこと。自分でも驚きです。
トレーナーからしっかり見られていたようで、「体固いですね」と指摘されてしまいました。
そのお言葉に、僕は笑うしかなかったですね。
ところで、カウンセリングが、スポーツクラブのように誰でも、気軽に利用出来るようになればいいなぁと僕は思っています。
スポーツは健康的な感じがしますが、それに比べてカウンセリングは、まだまだ日本では偏見がある気がします。
僕は、スポーツが体を鍛えたり、整える方法だとすると、カウンセリングは心を整える方法ではないかと思っています。
現代社会は、多くの人がストレスや何らかの問題を抱えています。
心の汗を流してさっぱりする、カウンセリングがスポーツクラブのようにもっと身近なものになると、人間関係も円滑になって、より暮らしやすい、楽しい社会になるのではないでしょうか。
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この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。