幸せになることへの恐れ

え!?幸せになることって怖いことなの???私たちが知らず知らずのうちに感じてるそんな恐れについてのレクチャーです。

クライアント:
「私、今までとっても男運が悪く最低な恋愛をしてきたんです、でも今回知り合った人はとってもいい人で、結婚の申し込みをしてくれたんですが・・・すごく戸惑っているというか、躊躇しているというか、なんというか・・・結婚してもいいのかの気持ちの整理がつけられなくて結婚を断ろうかとも考えたり、せっかく素敵な恋愛に出会ったのに急に不安や戸惑いがでてきて戸惑っているんです。」

カウンセラー:
『恋愛まではOKだけど結婚はしたくないと思ってらっしゃるのでしょうか?』

クライアント:
「いいえ、結婚はずっと昔からの夢でした。」

カウンセラー:
『じゃあ、相手の方の性格があわないとか、相手の方に不満があるとかがあるのでしょうか?』

クライアント:
「いいえ、彼はとても人に親切で、優しくて、心の広い人ですし、今までの恋愛と違い彼は私のことをとても大切にしてくれます。私にはもったいないくらいのすてきな人です。」

カウンセラー:
『なるほど、とてもすてきな人が昔からの夢である結婚をあなたの元に持ってくれたんですね。まるで白馬にのった王子様があなたの目の前に現れたようなものですね』

クライアント:
「そうなんです、彼は私にとってまさしく夢を運んでくれた王子様なんです。」

カウンセラー:
『ということは、今は夢が手に入りそうなわけなんですね。夢が手に入る状況が近づいているが不安や戸惑いを感じているわけですね。夢が手に入ってしまうと、どういう風になってしまうと思いますか?それはどんな感じがしますか?』

クライアント:
「夢が手に入ると幸せになる感じがします・・・おかしな話ですがそれが不安なのかもしれません。」

カウンセリングの現場でよくこんな話を聞きます。
『幸せになることが怖い』これは変化への恐れなんですね。
結婚してしまうと幸せになってしまいそうな気がするということは、今までと違う状況がやってくることを意味する訳ですね。

今までと違う状況がやってくるといことは、これからどうなっていくかわからないわけです。
どうなっていくかわからない状況は自分で状況をコントロールすることもできませんし、状況の変化に振り回せれてしまうかもしれません。この状況をコントロールできなかったり、振り回されてしまうような恐れがでてくるので変化に対して恐れがでてくるんですね。

なぜ状況をコントロールできないことや、振り回されてしまうような恐れが出てくるかというと、
この根本原因は依存時代に傷ついたところに原因があります。

例えば子供の頃、依存の立場の時は『ああしたい、こうしたい』と思っていても思い道理にいかないことがたくさんあります。

お父さんにディズニーランドに連れて行って欲しいと思ってもお父さんが忙しいければディズニーランドに連れて行ってもらえませんし、ケーキや玩具が欲しいときは自分で買う経済力はありませんから、お母さんにおもちゃが欲しいとお願いして後は買ってくれるか買ってくれないかはお母さんの気持ちしだいで決まります。

依存の立場の時は自分の望みは相手の気持ちや状況しだいで決まってしまいます。
相手の気持ちや、気分、状況に自分の『ああしたい、こうしたい』という思いは思い道理に叶わず、相手の気持ちや、気分、状況に振り回されてしまうんですね。

そして自分の望みがかなえられなかった時は、当然嬉しい気持ちにはなれません、どちらかというと逆の嫌な気持ちになったり、傷ついたりしていきます。

そして私達は、嫌な気持ちになったり、傷ついたりしないようにするにはどうしたらいいかということを学んで成長していきます。

もう傷つかないようにするには、依存の立場から自立の立場になるということを学び私達は自立して行きます。

自立の立場になると『ああしたい、こうしたい』という思いは自分でなんとかできるようになります。
ディズニーランドに行きたいと思えば、お父さんにお願いしなくてもディズニーランドのチケットを自分で買って、友達に電話して一緒にいく友達を見つけたら自分で行くこともできます。

ケーキが欲しいと思えば自分でお金をかせいできてケーキを買うことができます。
つまり状況を自分でコントロールできるようになるわけですね。
自立して状況をコントロールするということは、”もう傷つかないようにする為”に覚えたことなんですね。

例えを恋愛関係に変えてみますね。
恋愛では自立側と依存側の立場ってできやすいですよね。

依存側の立場になると好きで好きでたまらなくて彼(彼女)が喜ぶと思うことをしてあげたり、電話を毎日かけたり、一生懸命がんばったりするんだけど、相手は自分が思うほど答えてくれない。

こういう時は、腹が立ったり、悲しくなったり、寂しくなったりします。
自立側に依存側が感情的に振り回されてしまいますし、傷ついちゃうことが多くなりますね。

感情的に振り回されたり、傷ついたりするとこの経験をこれから何十年も続けていきたいと思うでしょうか?
答えはNOですね。

“もう傷つきたくない”と思うわけですから傷つかないように自立側の立場になりたいと思いますし、傷つかないように状況をコントロールしたくなります。
(ここでどちらが主導権をにぎるかでケンカが起きるわけですね)

“幸せになることへの恐れ””変化への恐れは”は、今までと違う状況がやってくるとこれからどうなっていくかわからなくなりコントロールできない状況が恐いわけです。

コントロールできなくなった時に、依存時代の傷ついた状況に戻ってしまうかもしれないという恐れが心の奥底にでてくるので恐くなったり、不安感がでたり、すごく抵抗がでたりする訳です。

予測できないことが恐い

僕が昔ある心理学のゼミナールに参加した時、そのゼミナールの講師の方がこういう話をしてくれたんですね。

「人ってね、不思議なもので悪魔に取り付かれているんじゃないかと思うくらいすごく不幸で運もついてないなと思う状況の時はね、幸せになりたいと思うんだよね。

でも、いざ自分が幸せになるかもしれない神様が自分の願いを聞いてくれたかもしれないと思う状況がくると、神様が与えてくれたチャンスに飛びつくかというとそうじゃないんだよね。

どうなるかわからない見知らぬ神様がくれたチャンスよりも、近くの悪魔の手をにぎっちゃう時があるんだよね。」

と話してくれたことがあったんですね。
僕はこれを聞いた時にすごくいい例えだなと思いました。

この例えの意味は幸せになるかもしれないと思ってそのチャンスをつかもうとする時に、もし信じてこのチャンスをつかもうとして失敗しちゃったらどうしようという恐れがでてくるという意味を表しています。

例えば、すごくつらい恋愛経験をされてきた方でしたら、理想のパートナーが現れた時にこの人にのめりんで好きになってその後また失敗しちゃったらもう立ち直れないわと思ってビビッてしまう感じです。

だったらどうなるか予測がつかない幸せのチャンスに飛びつくよりも、今幸せじゃなくてもこれ以上傷つかない、これ以上不幸になることはない今の状況にしがみついておこうという人の心理を例えてたものでした。

予測が付かないものを信じて傷ついたらどうしよう?
これも人が持っているコントロールを失ってしまう恐れなんですよね。

だから今幸せじゃなくても、これ以上不幸になったり、傷つかなくても済むようにコントロールできる今の状況にしがみつこうとしてしまうんですね。

ですが、ここで気づかなくてはいけないことがあるんですね。
それは・・・・・・・・・・・
“これ以上不幸になることはないかもしれないが、今幸せじゃないということです。”

もし、皆さんの中にも現状が満足じゃないけど、「まぁいいか」と諦めている部分がもしあったら、
本当の満足感や、充実感、幸せを手にいれる為に自分のやり方や、コントロールを手放す勇気がいるのかもしれないですね

どうせなら手をつなぐなら不幸と手をつなぐよりも、幸せと手をつなぎたいと僕は思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。