考えられない性格を直したい

相談者名
くろろ
25歳女です。現在大学院生ですが、過去に気分障害で学校を半年間休学しました。
そのときの挫折感と、これから書く事が原因で、強い生きづらさを感じています。
休学していた頃は医療機関にかかっていましたが、現在は薬を飲んでいません。

私は小さい頃から、”コツ”をつかんだ人たちに負け続けてきました。例えば、鬼ごっこやゲームをしているときに、「これをこう工夫したら捕まらない」「こういうときにこうしたら勝てる」などの思考がだんだんと生まれてくると思います。
私は昔からそのコツが全くつかめず、ただただ周りに先を超されてきました。
そして、その原因が自分で考えていないせいだということに気づかず、頑張ることを諦めていじけてしまう子供でした。

今では自分が考えられない人間であることに気が付きましたが、改善はされていません。自分に自信が持てずに苦しいのも、考えることができないのも、昔から積み重ねてきたことが発端であるように思います。
何かやり始めても、とりあえず無心でがむしゃらにやって、できなければすぐやめてしまう。それが嫌で、解決策を見つけようとしてもすぐ自分の思考を放棄して他人に依存してしまいます。一人で考えなくてはいけない場では絶望的になって深く落ち込み、前向きに考える気になれません。そして自論を持つことができず、また自信を失くしていきます。
これを小さい頃から繰り返していたというのは、私自身が考えることができない、バカでダメな人間だからなのでしょうか。ネガティブ思考な人間だからでしょうか。

大学院生ということもあり、考えることが求められる場に居て時々すごく苦しくなります。
人の考えを理解する作業はすごく楽しいと思うのに、自分のことはどんな簡単な質問であっても答えられないくらい苦手です。
もっと主体性があり、意見を持った自信のある人間になるために、そして落ち込まないために、一体何ができるのでしょうか。アドバイスを下さい。

カウンセラー
嶽きよみ
くろろさん、はじめまして。
今回担当させていただきます、嶽きよみ と申します。

>私は小さい頃から、”コツ”をつかんだ人たちに負け続けてきました。

くろろさんのこの文面から、きっとこれまで 何度も何度も苦い思いをされて来られたんだろうと想像しました。
悔しかったり、情けなかったり、いろんな想いがおありだったんでしょうね。

>今では自分が考えられない人間であることに気が付きましたが、改善はされていません。

そして、今は、その原因がくろろさんが「考えられない人」であるからだと思っていらっしゃって、それでも、これからは、もっと主体性があり、ご自分の意見を持っているくろろさんへと変わろうとしていらっしゃるんですね。

>何かやり始めても、とりあえず無心でがむしゃらにやって、できなければすぐやめてしまう。それが嫌で、解決策を見つけようとしてもすぐ自分の思考を放棄して他人に依存してしまいます。一人で考えなくてはいけない場では絶望的になって深く落ち込み、前向きに考える気になれません。そして自論を持つことができず、また自信を失くしていきます。

なんだか ものすごくご自分のことを責めていらっしゃるように感じました。きっとこれまで 何度も解決策を見つけようとして、うまく行かなくて、行ったり来たりしているうちに、だんだんと 本来 あるべき自信がなくなってきたのではないでしょうか。

まずお伝えしたいのは、

もし 本当にくろろさんが 「考えることが出来ない人」なのであれば、「考えられないこと」について、こんなに悩むことはなかったのではないか、ということです。

考えられないのだから、考えないでしょうし、きっとそんなに苦しくないのではないでしょうか。

にもかかわらず、くろろさんは、とってもそのことで苦しい思いをしていらっしゃる。
それはつまり、逆説的ではありますが、ものすごく考えている・・ということなのではないでしょうか。

つまり、何が言いたいかというと、

私がくろろさんがおっしゃる、「考えることが出来ない」という言葉の根っこにあるのは、むしろ「感じることが出来ない」に近いのではないかという気がしたんですね。

***

少し話を戻しますが、「コツ」ということについて 最初に書いてくださいました。

確かに「コツ」をつかむのが上手な人はいると思います。
もちろん、それぞれに、コツをつかみやすいものとつかみにくいものがあると思うのですが、くろろさんは、「コツ」はどこからやってくると思いますか?

くろろさんが書いてくださっているように「思考」というものもそのひとつかもしれません。
色んな角度から考えて、「きっとこうにちがいない!」みたいな感じで論理的に理解することです。

でも、コツを掴むのが上手な人を指して、よく「勘がいい」という言い方もするのではないでしょうか。
それはつまり、考える力というよりはむしろ「直感」の力だったりします。

くろろさんが コツをつかむのが苦手なのだとしたら、どちらの力が足りないと思われますか?

前者の力が足りないとしたら、客観性を持って論理的に考える練習が必要かと思うのですが、人の考えを理解するのは楽しいとおっしゃるくろろさんなので、この力は充分におありなんじゃないかと思うんですね。

つまり、今 足りないものがあるとしたら、むしろ直感や感覚、感情のようなもののほうではないかと思うんです。

私たちは、自分のことは客観的に見ることができないため、自分を知ること、理解するためには、くろろさんが「何を感じるか」「どう感じるか」を知ることがとても大切です。

ですが、小さい頃から 自分の感情をおさえることが多かったり、表現するのが苦手だったとしたら、だんだんと自分の感情や感覚を感じることが出来なくなって来て、自分の好きなものや嫌いなもの、やりたいことなどがだんだんわからなくなってしまったりします。

私たちは、自分のことを理解し、受け入れることができると、自信も持てるようになってきます。
とうことで、まずは、くろろさんの感情と向き合ってみることをおすすめしたいと思います。。

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>何かやり始めても、とりあえず無心でがむしゃらにやって、できなければすぐやめてしまう。

と書いてくださいましたが、とりあえず無心でがむしゃらにやる、というのは、とても素晴らしい才能でもありますし、その素直さは何かを習得するための最善の方法でもあります。

>できなければすぐやめてしまう。

ということですが、もしかしたら、「できるようになる」というところにだけに焦点があたっていて、プロセスを楽しむことは出来ていたでしょうか?
もし 途中が楽しくないなら、くろろさんでなくても、続けることはかなりむずかしいことなのではないかと思うんですね。

もし今度何かにチャレンジする機会があるようでしたら、いかにがむしゃらにやることを楽しむか、ということに集中されてもいいのかもしれません。

それはむしろ、「近道のコツを知る」ことよりも、確実で、ハイレベルまで達する可能性を秘めていると思いますから。

>人の考えを理解する作業はすごく楽しいと思うのに、自分のことはどんな簡単な質問であっても答えられないくらい苦手です。

人の考えを理解する作業が楽しいなんて、それもまた才能のひとつですよね。

そういうくろろさんなのに、自分のことは簡単な質問でも答えられない、ということなんですね。

それはもしかしたら、くろろさんは全く意識していないところで、「例えば」なんですが

「答えたくない」何かの理由が実は無意識の中にあったり、
答えないことにメリットがあったり(答えなければ 間違うことも批判されることもない など)・・なんていうことも考えられます。

>これを小さい頃から繰り返していたというのは、私自身が考えることができない、バカでダメな人間だからなのでしょうか。ネガティブ思考な人間だからでしょうか。

いいえ、けっしてそんなことはありません。

いずれにしても、「自分で考える」「自分を表現する」ということに対して 「怖れ」のようなものを持たれている状態ではないかと思いました。

そして、「怖れ」というのは、目を背けるともっと怖さを感じて抑圧したくなります。
もし「小さい頃からくりかえしていた」という原因がそのあたりにあるのだとしたら、今がそこと向き合うのにいいタイミングなのではないかと思います。

もしよかったら、初回無料のお電話などで、もっと詳しくお聞かせいただいて、対処法などをいっしょに考えていければと思います。

勇気を出して、ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。