利己主義さんとの付き合い方

彼女の父親は、お産の手伝いに来てた妻の妹に手を出すくらい女好きですが（当時大騒ぎに）、
我が子に女はいらないって態度の人だそうです。
母親は召使のようにこき使われ続け、彼女が小さい頃になくなりました。
父親は今も健在で、誰彼なしにわめき、
宅急便などいつも素直に受け取ることがなく、苦労される方が多いようです。
だから今の彼女の性格になったと、近所の評判です。

彼女は自分の思い通りに相手がしなかったり、自分より目立たれたりすると、
すぐに顔色が変わり、陰口がえげつないです。
ご主人と夫婦喧嘩した後は、近所の奥さんのところへ長文の罵りメールが届くそうで、
携帯を持つ前はFAX数枚が流れてきてたそうです。
我が家のことも、罵詈雑言凄まじいようです。
が、利用する時は猫なで声でやってきます。
私が他の方から頼まれてやったことが、自分の手柄に変換できると判断すると、
「（私のためにやってくれて）ありがとう」と電話がかかってき、
あんたのためになんかやってない！って言っても、聞き流され続けです。
付き合いはしたくないですが、毎日のように電話や訪問があります。

彼女には4人の子供がいますが、口に含んだジュースを絨毯に吐き出す、
お菓子を粉々にして絨毯に擦りこむ、テーブルの上のものをなぎ払う、暴力三昧はあたりまえ。
ですが、彼女は実家に帰ってきたように涼しい顔で座っています。
子供を叱った私を睨みつけることもあります。
子ども会の役員会議で、自分は仕事した上でこんなに頑張ってるのに、
専業主婦のあなたたちは何をやってるんだと言ったらしく、
子供の躾ができてないと集中砲火を浴びたこともあります。

自分の慢心が強く、自分だけが利益を貪り、他人を思いやるという心がよく見えません。
そういう人間が大嫌いなうえに、私自身攻撃型の人間なので、気が休まることがないのです。
どのように付き合っていけば、心穏やかに過ごせるでしょうか？

回答を担当させていただきます、黒石久美子です。
このたびは、ご相談をお寄せいただきありがとうございます。

nekoさん、長い間、本当にご苦労様でしたね。
とっても大変でしたね。

このご近所の女性は自分のことばかりで、周りへの思いやりが感じられないのですね。
ご相談内容に書いてくださったようなことを、ずっと言われたり、されたりしてきたのですから、
nekoさんの気持ちが休まらないこと、よく、よくわかります。
それでも、なんとか接し続けてこられたnekoさん、すごいですね！！

nekoさんは、この女性と付き合う中で、接し方について様々な工夫をされたり、
よくよく吟味されたり、してこられたのだろうなあと思います。

nekoさんがしてこられた対応の中にも、すばらしい方法がたくさん含まれているのでは
ないかと思います。
お聞きしてみたいくらい興味深いのですが、ここでは私からも、考えられる対応策を３つ
お伝えしていきますね。

◇　みんながnekoさんを分かってくれている、と信頼する

女性とのお付き合いで、nekoさんが苦労していらっしゃることを、みんなが見ていると思います。
なんとか心穏やかにと願ってnekoさんが接していることも、みんなに伝わっていると思います。

決して、女性が言ったことをそのまま受け取っている人などいない、と大きく構えていることが
一番楽なのではないかなと思います。

nekoさんは、感情をぶつけたりされていないので、とても立派だと思います。

もしも反撃したり、正当化したりすると、それを見聞きした人が苦しくなってしまうかもしれず、
「何でもいいからもう止めて！」と、両者にともにマイナスイメージを感じてしまうかもしれません。

nekoさんが穏やかに対応していらっしゃる時こそ、nekoさんのご苦労や立派さが周りにも伝わり、
みんなが支えてくれるばかりではなく、みんなを安心させてあげることさえできるかもしれません。
もうnekoさんは、それをやっていらっしゃるような気がします。

◇　話は、話す人の心の有り様を表している、と考える

見えているもの、感じていること、全て個人によって違っています。
同じ星の色を見ても、人によって白と言ったり、黄と言ったり・・・表す内容が異なります。
その理由はそれぞれの人の色や星に関する経験の質や量が違っていたり、見方や考え方が
違っているからだと言われています。

つまり、○色と言っている人の内面が○色と言わせているのであって、星自体が○色であると
いうわけではないと考えられるのです。

星の色でもそうなのですから、人が人を見たとき感じることは、感じている本人の心の有り様を
よく表すというのは、自然なことではないでしょうか。
そして、言われている人が、言われている通りだとは、きっと言えませんよね。

これを投影というのですが、この女性が「○○さんは☆☆だ」とおっしゃっている時、
nekoさんにお勧めしたいのは、『この女性が☆☆なんだなあ』と思って聞いていただきたい
ということなのです。

この女性が、いつも他の人をけなすようなことを言うとしたら、自分自身をけなしていると
考えられます。
心理的には、nekoさんや、誰かをけなしている訳ではないと思っていただきたいのです。

女性の言葉を通して、nekoさんは、nekoさん自身を、決して責めたりしないでくださいね。
そして、nekoさんご自身の価値を、決して傷つけたり、なさらないでくださいね。

最初に書いていただいたように、女性は父親から否定され続けてきたのかも知れず、
自分はひどい存在なのだと、心の深いところで思い込んでいらっしゃるのかもしれません。
もしかしたら、いつも自分をひどく扱っていている方なのかもしれませんね。

でも、そのままでは生きていけなくて、自分を守るために利己主義的な言動をなさるのかも
しれませんね。

☆大人な対応をする、丁寧に接する☆

nekoさんが最後に書いてくださったように、もうお気づきだと思うのですが、
nekoさんがこの女性と同じレベルに立って接すると、子供同士のケンカと似たような状況に
なってしまうのではないでしょうか。
きっと、これまで、nekoさんは、そうならないようにすごく努力をしてこられたんだと思います。

そうです、大人になるのがよいのではないでしょうか。
少しお姉さんくらいの位置だと、まだまだ相手の言葉で、自己嫌悪を感じてしまうかも
しれませんね。
思い切って、おばあちゃんくらいの高い位置に立って、
”おばあちゃんが孫をあやす感じ”　で接してみられてはいかがでしょうか。

相手と同じ位置に引きずり込まれて、子供心でケンカをしてしまうと、相手の思う壺なのかも
しれませんね。
自分をひどく扱っている方は、無意識のうちにケンカのきっかけを作り、
人に自分を攻撃させてまで自分をひどく扱う、ということがあると言われていますから、
その手に乗らないようにしてあげるのも、親切というものかもしれません。

また、敢えて丁寧な対応をするというやり方もあるようです。

昔、アルバイトしていた旅館の女将さんから教えてもらったのですが、
お客様から、難しいご注文や、理不尽なご要望が有った時ほど、
笑顔で丁寧に接するのだそうですよ。
そうすると、お客様の強引さが消えていく、とその女将さんは話してくれました。

nekoさん、ご参考になりましたでしょうか？
フィットするものがありましたら、部分的にでも役立てていただけましたら嬉しいです。

それでは、ご相談、心よりありがとうございました。

黒石久美子