人間に興味がありません。

相談者名
ABC
私(28歳、男)は他人に興味が持てません。
他人の話に共感できません。
他人と話すのが苦痛で、すぐ一人になりたくなってしまいます。

友人ができても、興味が無いのですぐ縁が切れてしまいます。
女性を好きになったこともありません。
家族が死んでも、全く悲しくありませんでした。
周りの誰が傷ついても死んでも構わない、と思ってしまいます。
一般的に可愛いものと言われる子供も好きではありません。

会社では理性で人間関係を処理して来ました。
仕事はコンピューターが好きなのでIT業界に入りました。
でもこの年齢になったら、リーダーになって人をまとめたり
顧客と会話する能力が問われるようになりました。
今までのようにテクニックと演技で乗り切ろうとしても、
限界があるように思うのです。

また、このような自分が大嫌いで、最低の人間だと思います。
20歳位から「自分は死ぬべきだ」と思うようになりました。
このような自己嫌悪を抱えたまま日々を過ごすのが辛いです。

精神科に行ってみましたが、「このような心は治らない」と
言われました。「幼少期の過ごし方で決定される」と。
ネットで調べると、「分裂病質人格障害」に当てはまるように思います。
本当に治らないのでしょうか?何か打つ手は無いのでしょうか?

ただ、理由は分からないのですが、犬は好きです。
捨て犬の話を見聞きすると心が痛み、泣いたりします。
このあたりに何かヒントがあるような気がします・・・

何かアドバイスがありましたらよろしくお願いします。

カウンセラー
向井康浩
ABCさん、はじめまして。
向井康浩と言います。御相談ありがとうございます。

精神科のお医者様の診断やネットで調べられたことに関してはコメントできませんが、僕たちは悩み事と一緒にまつわる「感情」を抱え込んで、それがABCさんを悩ませてるとみます。

この感情面にアプローチをしながら、問題をクリアしていけば、ABCさんがラクになっていきますよ。

たくさんの人と接する機会があっても、身近な人に感情がわかない、興味が湧かない、それがお仕事と結びついて、とても切実な問題かと思います。

ABCさんは、お仕事をされる上で使命感を大切にされてきた方なのかもしれません。

目標を達成するためには、わき目も振り返らず、たえまない努力を重ねられたような感じがします。そこへ、人と人とのつながりを大切にする次のステップとしての、リーダーの才能が求められてる・・・。僕には、ABCさんにはその力があると思います。

もしかすると、超えられないカベのように感じることがあるかもしれません。でも、ご安心ください。超えられないカベは「その人に立ちはだかるように、目の前に近寄ってこない。」からです。

さて、ABCさん。感情面に関して、ちょっと簡単なレクチャーをさせていただきます。人は普段、顕在意識・潜在意識・無意識と言われる部分で感情を感じると言われます。特に、潜在意識・無意識で感じることが、顕在意識で直面する問題を左右するとされます。

例えば、異性関係・パートナーシップのテーマを例に挙げると

・顕在意識では、普段接するパートナーとの問題。

これをとおして、同時に・・・

・潜在意識では、パートナーを通して他に誰か思い起こさせるような人(異性親)との問題。
・無意識では、子供さん時代にその異性の親御さんに対して、頭が上がらなかった時の問題。

の感情を感じてるといわれます。ABCさんの場合は・・・

・顕在意識のエリアでは、ABCさんにとって直面する問題(職場での対人関係)。

これを通して同時に・・・

・潜在意識では、直面する対人関係の問題を通して、ABCさんが成人されるまでに影響をおよぼした方との問題(親子関係が多いです)。
・無意識では、影響を及ぼした人に対して子供時代に、反抗したり、抵抗したりできなかった、なすすべがなかった時の無力感の問題。

の感情を感じてるとお考え下さい。

ABCさんもすでにお気づきのとおり子供さん時代、特に幼少期が関係あるかと思います。

>ただ、理由は分からないのですが、犬は好きです。
>捨て犬の話を見聞きすると心が痛み、泣いたりします。
>このあたりに何かヒントがあるような気がします・・・

はい、ABCさんにとって捨て犬は、他人に思えない、ほおっておけない感じがしませんか?

ワンチャンは(犬同士はともかく)、人から見たら(ほえることはあっても)物言わぬ存在として見られがちです。例えば、幼い子供さんが大人のように、自己主張するようなことは・・・ありませんよね。

この幼少期に「見捨てられた」って感じたABCさんと、捨て犬がオーバーラップして、ずっと孤独感を感じ続けたABCさんにとって、シンボルのような存在になってます。

そして「見捨てられた」を生み出す感情があるとしたら、それは「罪悪感」と呼ばれるものです。しかも、幼児期に知らず知らず「そう感じてた」とは思わなかった、気付かなかった・・・。

また「そんな感情を感じる自分は大嫌い!」って、今の自己嫌悪にもつながってるんですね。「罪悪感」があったから「見捨てられた」って風に感じた、幼少期の感情がABCさんの中に残ってると思ってください。

ここまで掘り下げてアプローチできれば、かなりラクになるかと思います。

日常のお仕事面に関しては、具体的には職場内でABCさんが信頼できる方に相談しながらすすめたほうがいいでしょう。それをしながら、カウンセリングでは過去をさかのぼって、子供さん時代や幼少期を振り返りながら、ご自身にむきあうようにされてはと思います。

どうしてそんなすすめ方がいいんですか?って理由は、ここでは書きつくせないことがあるので、詳しくは電話カウンセリングの初回無料等、直接お話する機会があった時にお伝えします。

それと、これ以上自分をお嫌いにならないで下さいね。それでは失礼いたします。

この記事を書いたカウンセラー

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