母親とうまくいかない

相談者名
あや
はじめまして。私は母の事でずっと悩んでいます。小さい頃は私が話かけても、目も合わさず、「ふーん」しか言ってくれなくて、それが悲しくて何回も話しかけたら「ちゃんと聞いてるやないの!」って怒られていました。思春期の頃は本当に仲が悪く、よく衝突していました。何でも上からものを言う感じも嫌だったし、そんなに話もしないのにじろじろ様子だけは伺うような目つきが、私には耐えられませんでした。包丁突きつけられて「あんたを殺して私も死ぬ!」とまで言われたことがあります。
でも社会人になってからそれではダメだと思い、母に話を合わせたり、明るくしたりして、少しは仲良くなれたような気がしましたが、35才になった今も母と衝突してしまいます。どうして気が合わないんやろう、どうして分かってくれないんやろう、どうして否定ばっかりするんやろうと思ってしまいます。
実の親でも気が合わないんです。話ができないんです。今まで本音を母親に言えません。昔言って、すごく否定されて、本音を言うのが怖くなりました。今でも怖いです。母は昔から私の存在をよく思ってなくて、常に否定しているようにも感じてしまいます。よく、幼少期のトラウマが関係するといいますが、私も関係あるのでしょうか。何でこんなに母親とうまくいかないのかがわからなくて、今までずっと悩んでいます。
カウンセラー
吉村ひろえ
あやさん、はじめまして。
ご相談ありがとうございます。
担当させていただく、吉村ひろえと申します。
よろしくお願いします。

あやさんの文章を読ませてもらって、なんとも言えないような辛くて苦しい気持ちと寂しさが伝わってきました。
お母さまと上手くいかずに小さいころからずっと悩んでこられたのですね。
話を聞いてもらいたい、仲良くしたい、分かってほしい、認めて欲しい、とあやさんはたくさんの努力をし、こうしたら上手くいくのではないかと色んなやり方を試してこられたのですね。
今まで本当によくがんばってこられましたね。

小さな頃の私たちは、母親・父親というのはまるで神様のように感じます。
神様という言葉を知らなくても、感覚としてそのように感じるのですね。
自分よりもはるかに身体は大きいし何でも出来て力強く、自分の面倒を見てくれる存在です。
その、まるで神様のように感じていた、自分をいつでも優しく包んでくれるだろうと思っていた親に怒られたり分かってもらえなかったりすると、強烈なショックを受けます。
それが小さな子供の頃なら尚更です。
そして、その出来事は
「実の親からも常に否定され上手く関係が築けていないのだから、他人と上手くいくわけがない」
という”誤解”と”思い込み”を作ってゆきます。

あやさんは

>何でこんなに母親とうまくいかないのかがわからなくて、今までずっと悩んでいます。

と書いてくださっています。
なぜ母親とうまくいかないのか?を知るには神様のような存在のはずのお母さまをまず客観的に見て、理解するところから始めてみましょう。

・小さい娘に話し掛けられても「ふーん」しか言わない母親
・娘が何回も話しかけたら「ちゃんと聞いてるやないの!」と怒る母親
・娘に何でも上からものを言う母親
・娘とそんなに話もしないのにじろじろ様子だけは伺うような目つきをする母親
・娘に包丁を突きつけて「あんたを殺して私も死ぬ!」とまで言う母親
・娘の本音をすごく否定する母親
・昔から娘の存在をよく思ってなくて、常に否定している母親

このような母親をあやさんはどう思われますか?
なぜ、自分の産んだ娘にこんな酷い接し方をするのでしょうか?
娘にこんなにも酷い接し方をするこの母親は幸せでしょうか?
幸せで満たされている母親は我が娘にこの様な接し方はしません。

母親は子供を自分と同じように扱うことがよくあります。
娘となれば同性ですので特に、自分のように扱うことが多いのです。
もちろん無意識にですが。
そういう視点で見てみるとこのお母さんは

・自分の気持ちですら「ふーん」という程度にしか大切に出来ず
・悲しみには怒りで蓋をし
・上からものを言わなければならないほど自信が無く
・心の中は不安と疑いがいっぱいで
・娘を殺して自分も死のうと思うほど自分を追い詰め
・こうであらねばならないと自分を厳しく律し
・自分の存在をも否定している人

となります。

このような人をあやさんはどう思いますか?
なぜ、この人はこんなにも苦しそうなのでしょう?
もしかしたら自分の母親にも同じように接してこられたのかもしれないし、夫との関係が上手くいっていないのかもしれないし、長い間なにか心に苦しい思いを抱えている人のようです。

娘(子供)の立場でいると、親に色んなことを求めます。
「親なんだから愛してよ!」「親なんだからわかってよ!」「親なんだから受け入れてよ!」と。
そんな風にあやさんは小さな頃からずっとお母さまを求めて来られたのではないでしょうか?
それは当然の思いですよね。
けれど、大人になった今、ひとりの人間として親を見てみることが出来ます。
ご相談を伺って 『欲しいものは自分から与えてみよう』 とお話しさせていただくことがあります。
誰かに「分かってほしい」と思ったらその誰かに「分かってみよう」と理解を与える。
「否定せずに認めて欲しい」と思ったら、自分を否定するその人をそのまま「肯定して受け入れよう」と受容を与えよう、と思ってみて下さい。

これらにチャレンジしようとする時、怒りや悲しみが出てくるかもしれません。
うまく出来なくても大丈夫、問題はありません。
チャレンジし乗り越えようとする時、お母さまとの停滞していた関係が流れ出します。
あやさんが辛く苦しい時はいつでも私たちを頼って下さいね。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦、浮気、離婚などのパートナーシップから対人関係、子育て、また、死や自己受容のテーマなど幅広いジャンルを得意とする。 女性的で包容力があり、安心して頼れる姉貴的な存在。クライアントからは「話しをすると元気になる」「いつも安心させてくれる」などの絶大なる支持を得ている。