人といる時に感じる寂しさ何とかしたい。

相談者名
sif
こんにちは、sifといいます。
いつも心理学のコラムを読ませていただいています。
それで、早速ご相談なのですが、「自分の考えは誰にも理解されない」という思い込みをどうにかしたいのですが、どうすればいいですか?

最近、半引きこもりから、心変わりし、人と関わっていこうというチャレンジをしているのですが、「自分のことを誰にも分かってもらえなくて寂しい」気持ちをずっと感じていました。
で、自分なりに考え、出た結論が上記の思い込みなんです。
昔から、私は親に自分の考えや意見を否定されてきました。今ではちゃんとそのことに折り合いをつけているのですが、どうもそのせいか、誰かと話すとき、常に自分の意見を否定されること前提で話しているような気がするのです。
自分の言いたいことを言うのではなくて、相手の顔色を見て話す。自分の言いたいことを言ったときも、「間違ってるかも」「言わなきゃよかった」なんてよく後悔します。
本を読んで知識を手に入れて正しいことを知ったはずなのに、間違っている気がするのです。
結果、人といればいるほど、自分のこと分かってくれない寂しさを感じてしまうわけですが。。
私の意見に賛同してくれる人が欲しいなぁって、いつも思っていましたが、多分、今のままではそんな人がいてくれても、きっと受け取れないと思うのです。

もっと楽に人と接することができるようになりたいのです。
人といるほうが寂しいなんて、とても悲しいから。
どうか、よろしくお願いいたします。

カウンセラー
中原謙一
sifさん、はじめまして
私は、中原謙一と申します。
どうぞ、よろしくお願いします。

sifさんが、人と関わっていこう!とチャレンジしている姿がメールから伝わってきて、胸が熱くなってきました。

そして、「もっと楽に人と接することができるようになりたいのです。人といるほうが寂しいなんて、とても悲しいから。」
と考える事ができ、一人でチャレンジをし続けているsifさんは本当に強い心を持った人と言う印象もとても強く感じました。

それは、誰にでも出来ることではないんですよね。
本当に一人でよく頑張ってこられたと感じます。

でも、頑張りすぎではないでしょうか?

では、そんなsifさんが、もっと楽に人と関わっていけるように、お手伝いが少しでもできたらと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。

自分のことを分かってもらえてないと感じる時って、誰でも淋しさを強く感じてしまう事が多いですよね。
集団の中であれば、自分ひとりが孤立してしまったような恐怖感を強く感じてしまう事もあるかもしれません。

特に家庭という場では、小さい頃の子どもにとって親と言うのは絶対的な存在に感じられるものですから、その親から否定的な言葉を掛けられてしまうと、世界全体から否定をされているような、世界中に誰も味方がいないような孤立感や、ものすごい恐怖感を感じるかもしれません。

そして、その恐怖感と言うのは、どうしても心や頭の中に残ってしまい「二度とこんな思いはしたくない!」とストッパーを作って、壁を作って人との関係を絶ってしまったり、活き活きとした自分を抑えてしまう事が多くあります。

sifさん。よく、頑張ってこられましたね!
これまで、本当に辛かったのではないでしょうか。

このように家庭の中で感じてきた事や、自分の身を守るために学んだ事と言うのは
どうしても家庭の外(お友達との関係や集団生活での身の振り方)でも、応用されてしまう事が多いのです。

例えば、sifさんの場合でしたら
「誰かと話すとき、常に自分の意見を否定されること前提で話しているような気がするのです。
自分の言いたいことを言うのではなくて、相手の顔色を見て話す。自分の言いたいことを言ったときも、「間違ってるかも」「言わなきゃよかった」なんてよく後悔します。」とありますが、これは、sifさんの小さい頃から家庭の中で身を守るために身につけた行動や、家庭で経験してきた“感覚”をもう一度外で模倣しているのかもしれません。

何故なら、不思議なもので、人ってどんなに嫌な経験であろうと、強く感じる感情をあらゆる所でもう一度感じてみる事で、家庭(内)と外とのバランスを取ろうとしてしまうことがあるからなのです。

そのため、sifさんは人の顔色を伺ってしまったり、つい相手の顔色を察知して自分の気持ちを引っ込めてしまったり、言わないようにしてしまったり、さまざまな我慢を自分に強いてしまう事が今も続いてしまっているのかもしれませんね。

では、ここで一つ、じっくりと思い出しながら考えてみて欲しい質問があります。
例えば、自分が答えは「A」だと思っているのに、その場の雰囲気を察知して、まったく違う答えの「B」と答えたとしますよね?
その場合、周りの人が次のように反応したら、どう感じるでしょうか?

1)その通りだよ、私も同じく「B」だと思ってたよ!
2)違うよ「B」じゃないと思うよ。
3)どうして「B」だなんて思ったの?教えて?

1)は、答えに対して、肯定的な反応の例です
そして、2)は答えに対して、否定的な反応例です。
3)は、答えから更に、話が広がるような反応の例で、答えた相手にさらに意見を求めたり、相手の考えに興味や関心がある場合もあります。関係を作っていこうとする前向きな反応ともいえるかもしれませんね。

さて、いかがでしょうか?

でも、もし自分が本当に自分の気持ちを言ったのではなければ、相手がどの反応をしたとしても、決して「自分が理解された」とは感じられないのではないでしょうか?

それは、例え1)の反応をされたとしても、です。
何故なら、自分自身が本当に思っている事に対しての反応をされているわけではないからなのです。

そして、このような経験がが続けば続くほど、「結果、人といればいるほど、自分のこと分かってくれない寂しさを感じてしまうわけですが。。」と、、どんな答えやどんな話を考えて答えたとしても、それについて反応をされたのでは、いつまでも自分自身の心には響いてこないような寂しさを感じてしまうかもしれませんね。

何故なら、sifさん自身の本当の意見に反応してもらえたわけではないですものね。
それは本当のsifさんへの反応ではないのですから。

その上、否定をされ続ければ、心の中は淋しさでいっぱいになるかもしれません。
そして、連鎖的にあらゆる事に自信が持てなくなってしまう可能性もあるかもしれません。
そんな悪循環にはまってしまってはいないでしょうか?

そして、この悪循環がsifさんの抱える「思い込み」の中身を作り出している原因の1つなのかもしれませんね。

> もっと楽に人と接することができるようになりたいのです。

sifさんの心の中には、小さい頃から身についた悪循環がずっと深く根ざしてしまっているのかもしれません。
まずは、この悪循環を絶つことから始めてみませんか?

その為には何よりもsifさんが、癖のようになってしまっている、自分で自分の事を否定したり、抑え込んでしまわないようになるトレーニングをいくつか試されてみるのも良いかもしれません。

トレーニングの例としては
・寝る前に3つ、今日の自分がした事を必ず褒めてみる
・自分の正直な気持ちを日記につけてみる
・自分の好きなものや嫌いなもののリストを1週間ごとに作ってみる

この他にもいくつかあると思いますが、キーポイントは
「自分の心を自分で肯定できるようになること」と
「自分の心のなかが不安よりも楽しさでいっぱいになる事」なのです。

先ほどもお話したように、人は自分の心の中や家庭で経験した感情を、外でも同じ
ような感情を感じる事で自分の中と外のバランス取ろうとしてしまうところあるので、それなら自分の心の中を楽しさや楽な気持ちでいっぱいにして、楽しさや楽な感覚でバランスを取るように修正していく事が良いのではないかな?と思うのですよね。

もちろん、いきなり一人でトレーニングを続けるのはしんどいかもしれません。
そんな時には私たちでも構いませんから、誰かに助けを求めてみて下さいね。
きっと、sifさんを受け止めてくれる人たちが必ずいますからね。

sifさんはこれまでずっと、自分の気持ちを抑えてまでも、相手の心や気持ちを汲み取れる暖かい気持ちや、相手を傷つけないように配慮する力を持った人なのだと思います。

その暖かな気持ちや、誰かを尊重して配慮できる力を、今度は自分自身に向けてみてもらえたらな、と思います。
だって、こんな辛い中でも頑張ってきたsifさんですからね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
sifさんにとって、もっと活き活きと楽しく人生が送れるように、祈っています。
ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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