中国へ単身赴任中の浮気

読ませていただいて私が感じたことなのですが、根本的な問題はご主人の女性関係にあるのではなく、それ以前からあんこさんの心の中で溜まっていた怒りの感情にあるのではないかと感じます。

ご主人の女性問題は、あんこさんからすればかなりショックな出来事ではあったと思います。
しかし、それはきっかけに過ぎず、そもそもかなり前からご主人に対して持っていた不満が積もりに積もって、女性問題をきっかけに溜まった怒りが一気に噴出した、という感じでしょうか。

あんこさんは文章で、「そんな主人に不満を持っていましたから、自分の気持ちを主人にぶつけてきました。」と書いてありますが、おそらくあんこさんが想像している以上に、あんこさんの心の中にはあんこさんでも気がついていないくらいの不満、つまり怒りの感情が長い時間をかけて蓄積されていたのかもしれませんね。

そもそも怒りというのは、ある一定のレベルに達するまでは我慢することができます。
でも、我慢したからといって怒りの感情がなくなるわけではないんですよね。
小さな怒りを我慢して、また我慢して、少し発散して、また我慢して、我慢して、かなり溜まったところで我慢しきれなくなって、ある日どかんと爆発する。
こんな感じなのかもしれませんね。

では、ご主人は怒りの感情をどのように扱っているのでしょう。
ご主人には怒りの感情がないのでしょうか？
それとも、ご主人も今でも溜め込んでいるのでしょうか？
また、何らかの形で発散しているのでしょうか？

私は、ご主人もそれなりに怒りの感情を抱えていて、あんこさんにその怒りをぶつけないようにさまざまな工夫をしているのではないかと感じます。
ただ、そのやり方がさらにあんこさんの怒りを招くやり方だったのではないかとも思います。

つまり、ご主人もあんこさんと同じくらい怒りを抱えていて、その怒りをあんこさんに向けないために、セックスを使って発散されていたのかもしれません。
あんこさんや女性の立場からすれば、そのやり方は確かに赦されるものではないかもしれません。
あんこさんがお怒りになられるのも当然です。
でも、じゃあご主人が怒りの感情をあんこさんにぶつけていたとしたら、今頃あんこさんはどうなっていたでしょう。
もしかしたら、DVにまで発展していたかもしれませんし、ご主人自身が自傷行為に走る可能性もあったかもしれません。

しかし、あんこさんがそれでも夫婦仲良くやっていきたいというのであれば、女性関係以外でご主人に怒りを発散してもらえるように、上手に誘導してあげることが必要かもしれません。
そのためには、まずあんこさん自身が、自分の怒りの規模や扱い方に理解を示し、慣れておく必要があるでしょう。

心の中に怒りがある間は、どれだけご主人を愛していても、赦したいと思っていても、赦せない感情が出てきてしまいます。
ならば、まずご主人を赦せる状態になって、言い換えれば怒りの感情をご主人に対して向けない状態で、それでもご主人が赦せるか赦せないかを確認してみれば、もし赦せるならば赦せるでしょうし、赦せないのであればさまざまな選択肢を考慮したうえで話し合うことも必要になってくるでしょう。

ここでひとつ補足しておきますが、ご主人の怒りの原因は、あんこさんではありませんよ。
もちろんあんこさんに対しても怒りがまったくないとはいいませんが、ご主人の怒りの大半は、あんこさんとは関係のないところで生じた怒りだと感じます。
もしあんこさんとの間に生じた怒りであれば、ご主人は離婚という選択をすれば解決するわけですから、その選択がご主人にない限り、怒りの原因の大半があんこさんにはない可能性がある、ということです。

でも、ご主人にも限界があるのでしょうね。
自分がどれだけ努力しても、頑張っても、怒りをぐっとこらえても、それを理解してくれる人や発散できる場所がないと、誰だってつらいかもしれません。
あんこさんも、ご主人にすら怒りをぶつけられない状況になってしまったら、どうなってしまうでしょうね。

心理学の基本法則のひとつに、「夫婦は問題を共有する」というのがあります。
これは、あんこさんが「問題だ」と思ったことは、ご主人も同じ問題を抱えている、ということを意味します。

夫婦一緒に怒りという問題と向き合っていく覚悟が必要かもしれませんね。

そのためにも、まずはあんこさんが自分の怒りについて学ぶことが、夫婦仲良くやっていくためのステップになるかもしれません。

もともと夫婦というのは、赤の他人が一緒に暮らすわけですから、自分とはものの見方や考え方が違うことのほうがあたりまえです。
「自分と相手は違う」ことを理解し、その違いを受け入れあうことで、お互いが歩み寄っていくことが、夫婦なのではないかと私は感じています。

あんこさんには、まだまだできることがたくさんあります。
夫婦仲良くやっていきたいと願うのであれば、できることからでかまいませんので、チャレンジしてみてください。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

あんこさんの人生が楽しさで満ち溢れる人生になるための参考に、少しでも参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

中原謙一