満たされぬ思いと三角関係の恋愛に陥る心理~全てが手に入るパートナーシップに向けて~

三角関係から脱出したいと思いながら中々脱出できない。

それには訳があるよう です。三角関係の恋愛になるプロセスから中々脱出できない訳、そして解決に向 けてのプロセスをご紹介します。

●満たされぬ思いから三角関係にはまるケース●

パートナーが二人いる恋愛に陥るケースがあります。
不倫だったり、三角関係だったりです。

そんな恋愛のケースでは、こんなお話を聞かせていだだきます・・・

とてもいい彼で結婚するならこの人という人とお付き合いしているんだけど、
セクシャルな魅力を感じない。そしてもう一人の浮気相手は結婚はあまり
考えられない人だけど一緒にいるととても楽しいし、セクシャルな魅力を
感じる。

そんなお話を聞きます。

※結婚されている方は、夫と彼というシチュエーションに、 男性の方は、
彼を彼女に、夫を妻にと置き換えて、見ていただければと思います。

ご本人的にこの関係は、まずいなーと思っていても、どちらかを選ぶとい
うことが難しくなかなか辞められないとのことです。

カウンセリングをしてると、どちらかのパートナーが嫌で浮気をしているとい
うわけではないのですが、片方のパートナーからもらえないものを、
浮気相手がくれることに心惹かれているというお話をして下さいます。

そう話して下さる方は二人のパートナーがいることでバランスがとれている
感覚を持たれているようで、一人を手放すとバランスが崩れてしまう感覚から、
どちらかを選べない気持ちに陥るようです。

では、どうして二人いてバランスがとれているような状態に陥ってしまうので
しょう?

●どうして二人いるの?●

嫌いな訳ではないのですが片方のパートナーだけではもらえないものを浮気
相手からもらうことに着目してカウンセリングをしていく過程で、どんなものを
パートナーからもらえないのかを聞かせていただくと・・・

セクシャルな魅力、彼といても女であることを感じられない等のお話をして
くれるケースが多いように思います。

では、逆に彼には、どんなものを求めているのでしょうか?

彼からもらえっているものを聞かせていただくと、安心感、包容力、父性的な要素
などと、お答えいただくことが多いように思います。

色々お話を聞かせていただいていると、どうやら彼に父親(男性の方は母親)
の役割を求めていたことがわかってきます。

心の深いところで彼に父親的な役割を求めていたことで、彼のことを
知らない間に父親化していたようです。

その為、彼にセクシャルな魅力を段々と感じなくなっていき、
それを補う為に、セクシャルなエネルギーや、ロマンスのエネルギーを与え
てくれる浮気相手が必要になり三角関係が成立したようです。

彼と別れて浮気相手をパートナーとして選ぶことを選択すると、
今度は彼からもらえていた父性的な要素が欠如する気がしてしまい彼との別れを
選ぶことが難しく感じるようです。

また、逆に浮気相手と別れると今度はセクシャルエネルギーや、ロマンスの
エネルギーが欠如する気がしてしまいどちらとも選べないようになるのです。

どちらか片方を選んで欠乏感がでてくると、欠乏感を埋める為に、同じ事を繰
り返してしまうのでは?という怖れから現状に踏みとどまられる方もいます。
とても不安に感じることと思います。

心の中どこかで彼に父親的な役割を求めたことが、
彼に求めるもの(父性)と浮気相手に求めるもの(ロマンス、セクシャルエ
ネルギー)との分離状態を徐々に作りあげたようです。

この心の中で分離してしまっている状態を一つに戻すには、彼を父親化
しないことが鍵になってきます。

彼を父親化しなければ、彼との関係でロマンスも、セクシャルエネルギーも、
感じることができるので、一人のパートナーで満たされることができます。

でも、どうして彼に父親的な役割を求めることが必要だったのでしょうか?

●彼に父親の役割を求めた訳●

子供が欲しいものの全ては、父親と母親からの愛と親密感!

この愛と親密感が満たされていないと、満たされていない気持ちを埋めたくな
ります。

大人になり父親と母親レベルの愛と親密感を感じようとすれば、後はパートナー
くらいしかないのではないでしょうか?
お友達に、ヨチヨチ、バブバブして欲しい気持ちは見せづらいですよね(笑)

父親との関係に満たされない思いがあると、彼に父親からもらえなかったものを
求めたい気持ちが湧いてきます。

意識的ではなく気持ちが湧いてくるという感じです。
こうして、彼に父親の役割を知らず知らずの内に求めてしまう訳です。

例えば、父親が話しをゆっくり聞いてくれなかったら、彼に話しをゆっくり
聞いて欲しくなります。
父親が怒りっぽく暴力的であれば、彼から寛容さや優しさが欲しくなります。

彼に理想のパートナー像ではなく、理想の父親像を求めてしまう訳です。

満たされていない心の痛みから、彼に父親的な役割を求めてしまうのです。

●解決に向けて●

“満たされていない思い”という心の痛みと向かい合うことで、問題は解決
に向けていけることでしょう。

自分の心と向かい合って、満たされていない思いがあるから、彼に父親的な
役割を求めているということに気づくだけでも大きな違いが生まれてくるこ
とかと思います。

「あっ、これは彼にして欲しいことでなくて、本当はお父さんにして欲しか
ったことだな!」
そう気づくことができれば、彼に求めすぎることを辞める選択ができます。

自分の心と向かい合って、お父さんから優しくして欲しかったという寂しさ
の感情を見つけたら、その感情を大事に感じてあげて、抱きしめてあげるこ
ともできます。

感情は十分に感じてあげると昇華されて癒されていきます。

また、その感情を誰かにシェアし、受け止めてもらうことで癒していくこと
もできます。誰かに受け止めてもらうことも大切なことです。
一人で向かい合うことが難しい時は、誰かの力を借りてみて下さい。

満たされてない思いを見つけたら、その思いを癒す為に大事にその思いと向
かい合って下さい。

僕のカウンセリングででも、この満たされてない思いと向かい合って、その
思いを解放していくプロセスを大切にしています。

癒されて満たされていない思いがなくなっていけば、彼に父親的な役割を求
めるニーズが湧き出てくることをなくしていけますので、問題は解決に向か
っていくでしょう。

解決の先には、パートナーが二人いて丁度いい状態ではなく、
一人のパートナーから、全てを手にいれるパートナーシップが待っているこ
とでしょう。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。