セックスレスの心理学~セックスレスと心の痛み~

セックスレスになった時に、それを大きな問題と捉えるカップルは多いです。

セックスレスになった要因を紐解いていくと、日頃のわだかまりが、セックスレスの原因になっていることがあります。日頃のわだかまりがセックスレスを作っていく経緯と、解決へのプロセスをご紹介します。

●セックスレスに伴う心の痛み●

パートナーシップにおいて、
セックスレスというのは、大きな問題と感じられる方は多いようです。

中には、セックスが無くても、他が上手くいっているから、それはそれで幸せ
なので、セックスは無くてもいいと思われるかたもいます。

しかし、パートナーとのセックスは、大切なことだから、
セックスレスになれば解決したいと思われる方は、やはり多いです。

赤ちゃんを産みたいと考えておられる方にとっては、
母胎の安全を考慮すると、出産の年齢的なことが絡んできますので、
タイムリミットが刻々と迫りくるような焦りと、不安を抱えながら、
セックスレスの問題に向かい合われているかたもいらっしゃいます。

セックスレス意外は、上手くいっていて仲の良い関係なんだけど、
出産の年齢的なタイムリミットを考えて、「別れて、別のパートナーを見付け
た方がいいのかしら?」と考えられる方もいらっしゃいます。

そんな大きな葛藤と、焦りと、不安を抱えるのは、本当にしんどいことですね。

セックスレスの問題は、精神的な痛みが伴います。
拒まれる側も、拒む側も、心の痛みを抱えながらご相談にお越しくださいます。

拒まれると、女性(男性)としての自信が傷ついたり、
悲しみや、寂しさを抱えたり、我慢からくる苦しみ、怒りを抱えたりします。
逆に拒んだ側は、拒絶した罪悪感で苦しんでいたりします。

どちら側の心の痛みは、苦しいものです。

その為、カウンセリングでは、その痛みのケアをしていきながら、
問題の解決に向けてのサポートをさせてもらっています。

セックスレスの問題は、心の痛みを伴い苦しいことが多いので、
その痛みを一人で抱えて頑張ると、どんどん苦しくなります。

ですので、一人で頑張らず、誰かに心のサポートをしてもらいながら、
解決に向けて取り組まれることをお勧めします。

セックスという問題だけに、他人に相談しにくいこともあるかと思いますが、
誰かに助けを求める勇気を持つことも、解決の為の一歩かと思います。

●セックスレスを起こす感情的なブロック●

セックスレスの問題のご相談をいただいた時に、
「身体的な性欲の減少や、性的な魅力の減退が原因なのかなぁ?と考えました
が、そうでもない気がするんです」とお話してくださる方は少なくありません。

セックスを拒む側の方は、年齢的な衰えから性欲が無くなってきたのかなぁ?
というふうに考えられるようですし、逆に、拒まれる側の方は、自分の魅的が
無くなってきたのかな?というように考えられるようです。

セックスレスの原因に関して、ホルモンの関係など、肉体的なものが関係して
いる場合も確かにあります。
しかし、それだけでなく心理的なものが関係していることも多いようです。

例えば、感情的なものが、セックスレスという問題を作っている場合もあります。

パートナーと、セックスをする気持ちになれないというご相談を、
じっくりと聞かせていただいて、そのお話を紐解いていくと、心の奥に、
パートナーに対する、日頃の感情的な(怒りや、悲しみ等の)わだかまりが
ブロックになっていて、セックスに至るまでの気持ちの高ぶりを邪魔をしてい
たことが見えてくる場合があります。

パートナーへのわだかまりが、心にブロックを作り、
そのブロックが、セックスに至るまでの気持ちの高まりの(いわゆる、その気に
なるという状態を)妨げになっているのです。

それは、まるで道を塞ぐ大きな岩のようなもので、
その大きな岩がある為に、“セクシャルな気持ち”という通行人が、通れなく
なるわけです。

それは、普段の、小さなわだかまりが積み重なってブロックを作っているケース
から、何年か前の出来事が、時を刻み心の中で熟成されて、今となって出てきて
いるケースだったりとさまざまです。

わだかまりが作る、感情的なブロックを癒していった時に、
道を塞いでいた岩が無くなり、“セクシャルな気持ち”という通行人が通れる
ようになります。

なので、心のわだかまりがセックレスという問題を作っているのかな?
と思う時は、自分の気持ちと向かい合ってみることをなさってください。
または、パートナーの気持ちに目を向けてみましょう。

自分の気持ちと向かい合ってみると、
じんわりと痛みが出てきたり、もしかすると、とても大きな悲しみや、寂しさ
などの痛みが出てくるかもしれません。ここは勇気が要りますが、その感情か
ら目を背けず、その感情に向かい合ってみましょう。

その痛みを優しく抱いてあげるつもりで、じっくりと感じてみてください。
そうしていくと、その感情は、だんだん和らいでいきます。

そして、抱えている気持ちを、抱えたままにせず、パートナーとコミュニケー
ションしていこうとする姿勢も大切です。
そして相手側にも、その気持ちを理解しようとする姿勢が大切になります。

また、パートナーの気持ちに目を向けてみると、
パートナーが抱えている痛みが見えてくるかもしれません。その気持ちを優し
く受け止めるつもりで理解しようとしてみましょう。そうすると、その理解
しようとする姿勢がパートナーの心の扉を開くきっかけになるかもしれません。

●セックスを拒否したい気持ちになる時●

パートナーとのセックスが嫌で、セックスを拒んでいる立場の方から、
ご相談を聞かせていただいていると、拒否しているということに関して、罪悪感を
抱えられている方も少なくありません。

罪悪感は嫌な感情ですから、
その感情を持っているとパートナーとの関係は、ますますしんどいものとなります。

パートナーとのセックスが嫌で、その嫌な気持ちになる原因が、
先ほど説明させていただいた、感情的なブロックからくる時は、
“感情的なブロックができるほどの”心の痛みがある時です。

セックスレスを解消していこうと取り組まれる時は、
そんな心の痛みを抱えている自分を罪悪感で責めないことが大切です!

まずは、その心の痛みを癒すプロセスから入っていきましょう。

自分の心と向かい合って、心の痛みの声を聞いてあげてください。
そして感情をじっくり感じていくと、その感情は徐々に解放に向かっていきます。

その心の痛みを癒すには、もしかしたら少し時間が必要になるかもしれません。

人によったら、1年、2年と必要になる場合もあるでしょう。
それは、それだけ心の痛みが大きいということです。
痛みを癒したら、次はセックスを受け入れるプロセスに入っていきます。

こうやって、順を追って解決していくつもりでいると気持ちに余裕が持ちやす
くなるので、焦りすぎずじっくりと行く心構えで取り組まれることをお勧めし
ます。

カウンセリングででも、焦らず、じっくりと行くことをお勧めさせてもらっ
ています。こちらの心構えの方が心の余裕が生まれる分、上手くいくことが
多いからです。

●セックスを拒否される時

拒否されるというのは、とっても痛いことです。
心が傷つきます。

女性(男性)としての自信が傷ついて、
「私って、いったいなんなんだろう・・・」そう思われる方もいます。
傷ついてボロボロになってられる方も少なくありません。

ですので、こちらの場合も、まずはその傷ついた痛みを癒すプロセスから
入っていきます。

心が傷ついたままだと、余裕が持てないからです。

パートナーが(怒りや、悲しみなどの)感情的なブロックを持っていて、
それがセックスレスの原因になっている時は、そのブロックを取り除いていく
為に、相手のブロックになっている(怒りや、悲しみなどの)感情を理解する
ことや、受け入れることが求められます。

しかし、心の余裕が無い時は、相手のことを理解することや、受け入れること
が難しくなります。

ですから、心の余裕を作る為に、自分を癒すことからスタートします。

そして、心の余裕ができたら、相手の気持ちを理解して、受け入れるプロセス
に入っていきます。パートナーの心の痛みを癒す為のプロセスです。

相手の気持ちを理解して、受け入れていくと、「わかってくれた」という感
覚が相手の気持ちを和らげます。

そうして、相手の気持ちが和らいで落ち着いてきた後に、
ロマンスや、セクシャルな雰囲気を作っていくプロセスに入っていきます。

こちらも、自分の心の痛みを癒すプロセスから、段階を踏んで、
ステップアップしていくイメージで、焦らず取り組まれるといいと思います。

焦ってしまい、不安が徐々に増してきて、自爆行動を取ってしまったという
お話を時々聞かせていただくこともあります。焦りは不安を増します。
ですから、焦らず取り組もうと思ってみる方が上手くいくことが多いのです。

また、自分を癒しておかないと、セックスを拒否するパートナーに、恨み辛み
が出てきて、攻撃的な態度を取りがちになります。

「もう、いつまでも、そんなこと言ってないで、ちゃんと向かい合ってよ!」
「あなたのせいで、どれだけつらい思いをしてると思ってるの!」
という感じて攻撃します。

そうすると、ますます相手は、その気にはなれませんよね。
ますます、感情的なブロックが強化されていきますから。

そうならない為にも、自分を癒して、心に余裕がある状態を作ることが大切に
なります。

●最後に●

セックスレスの問題を抱えると、セックスを拒否する立場、拒否される立場、
お互いに、しんどいです。

被害者の立場や、加害者の立場に、はいりすぎず、
『お互いに、しんどいのかも?』と思ってみることが、相手を理解する第一歩に
なるのではないでしょうか?

そして、どちらの立場も、しんどい思いを抱えた状態ですから、
一人で頑張りすぎず、誰かにサポートを求めてください。

自分のケアをしつつ、パートナーと向かい合われていくと、
少し余裕を持ってパートナーを見ることができます。

そうした余裕が、解決の扉を開いていくカギになると思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

原 裕輝

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪・福岡の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。