パートナーシップのセカンドチャンスを手に入れる~執着を手放す~

別れた相手とやり直したい、そんな気持ちになるのは当然です。

でも執着しすぎると時には上手くいかないこともあります。そんな時、別れた相手を手放すことで成功するチャンスを作る方法をご紹介します。

● 振られたら、すんなり受け入れないといけないの? ●

つがい という言葉があります。

つがいという言葉が表すように、パートナーシップは二人が一組になる、
“くっつく”という要素があります。

“くっつく”という要素もあれば、“離れる”という要素も可能性としてあり
ます。

なるべくなら、“離れる”(お別れ)が無ければ一番いいことだと思います。
しかし、時には、そういう場合もありますね。

今回は、相手にお別れを言われた場合のお話です。

「別れよう」自分からではなく、相手からそう告げられる時があります。

告げられたほうが、別れに同意できる場合もあれば、同意できない場合もある
と思います。

まだ相手が好きな場合、あまりに突然だった場合、理由が納得いかない場合等、
理由は色々あると思いますが、心の準備ができてないと、同意がしにくい場合
があります。

また、付き合っていなくても、相手から振られるという場合もあります。
片思いだった人に、振られる場合は、そうですね。

別れを告げられた時、「分かった」と、すんなり受け入れる人もいるでしょうし、
やり直そうと相手に言う人もいると思います。

好きな人に告白して振られた時、「分かった」と、
すんなり受け入れる人もいるでしょうし、
「やっぱり好きだから」と、もう一回チャレンジする人もいると思います。

振られたらすんなり受け入れないとダメじゃないの?
そうじゃないと執着になってしまうんじゃないの?
そんな質問をいただくことがあります。
答えは、すんなり受け入れないと、ダメなことはないと思います。
そうだとしたら、別れ話がでる度にカップルは別れてしまいますから。

やり直そうと頑張るから修復できる関係、もう1回チャレンジしてみて成功す
る関係というものがあると思いますから、頑張ってチャレンジすることは、
すばらしいことだと思います。

やり直せるように、恋が成就するように、僕もカウンセリングという形で応援
させていただいてます。
ですから、すんなり受け入れなければならないことはありません。
それは頑張っていただきたいと思います。

ただし、それも程度の問題というものは、あるのかもしれません。

「やり直そう」、「やっぱり好きだから一緒にいてほしい」、「どうしても付
き合って欲しい」、とチャレンジすることを、相手がとても嫌がっていたり、
嫌悪していたり、チャレンジしたことに何回も「NO」と拒否されるようなら、
お別れを受け入れることは、大切になってくると思います。

この場合の、お別れを受け入れられないことは、
相手の拒否権を認めない、執着になってしまうでしょうから。

● 執着しすぎると・・・ ●

ここからの話は、相手が、どうしても別れたい、もしくは、付き合えない、と
言っていることを、受け入れられず、執着しすぎてしまう場合のお話です。

やり直す為にチャレンジすること、もしくは恋の成就の為にチャレンジするこ
と、とっても良いことだと思います。僕も応援したいと思います。

しかし、これが相手の拒否権を認めない執着になってしまうと、良い方向にこ
とは動かず、逆効果になっていきます。

恋愛感情が持てない、もう一緒にいられないと思っているなど、相手は離れて
いこうとしてるのを、(片思いの人が告白した場合は、相手がお断りしようと
しているのを)引きとめようと執着しすぎると、相手の感情としては、執着し
ている人を重く感じだしていきます。

「こんなに執着するということは、私のことを、こんなにも好きなんだなぁ
(ハートマーク)」とは思いません。

相手の離れていこうとしている思いが、(もしくは、お断りの思い)軽度の時
は、そう思うかもしれませんが、離れていこうとしている思いが大きくなって
いる時は、そう感じないんですね。
相手の執着ばかり感じてしまいます。

執着を感じて、執着する人を重く感じだすと、執着する人に関連する様々なこ
とに嫌な感情を覚えてしまいます。

例えば、携帯電話に、電話がかかってくると着信の履歴に、名前が表示されま
すよね。携帯を見ると、着信履歴に名前が載ってるのを見て、重い気分を感じ
られたりします。まだ電話で話してわけではないのにです。
関連する様々なことに嫌な感情を覚えだすんですね。

● セカンドチャンスを手に入れる ●

頑張れば、頑張ればるほど、嫌なふうにばかり思われていくとしたら、とても
悲しいことです。
この場合は、今のやり方で、頑張ると、相手からの評価が落ち続けることに
気づくことが大切なんですね。

そのことを受け入れることは、とても勇気がいることだと思います。
愛する人が、これ以上離れていかないようにする為に、その勇気を持つことを
大切にしてもらいたいなぁと思うんですね。

今のやり方(執着するというやり方)が、愛する人が離れていくやり方だと
すれば、これ以上、愛する人が離れていかないようにする為に、執着を手放す
ことが大切になります。
ここで、執着を手放せば、今の時点以上に、相手からの評価を落とさないこと
が、まずはじめにできます。

執着を手放すことで、相手にとって、重い存在でなくなることができます。
そうすると、避けられるということが無くなっていき、友達として普通に話せ
たり、接したりできる関係が作れるようになれます。

執着を相手に重く感じられている時は、良いところをはあまり見てもらえず、
嫌な風に捕らえられがちですが、普通に接する機会が多くなれば、良いところ
を見てもらうチャンス、魅力的なところを見てもらうチャンスも増えてきます。

この普通に接することのできる関係を作ることが、大切なんですね。

例えば、執着を手放して、楽な関係になれば、メールでつながりを持てたり、
たまに食事に行って笑い話をする関係を作れる可能性がでてきます。
そこで、自分の良いところをアピールできます。

「ああ、この人、変わったな」
「この人、こんないいところ、あったんだなぁ」
相手に、そう思ってもらうことができれば、恋のセカンドチャンスが生まれて
きます。

セカンドチャンスを生み出す為に、執着を手放すんです。

100パーセント、セカンドチャンスが生まれるか?と聞かれると
100パーセントととは、言えません。

むしろ、セカンドチャンスが無いまま、そのまま離れてしまう確立のほうが高
いと思います。
しかし、今のやり方(執着するというやり方)を続けるより、はるかに高い確
率でセカンドチャンスを作れます。

事実、セカンドチャンスが芽生えるケースはあります。

執着を手放すことは、好きな人を手放して、自分の為に、
次の幸せを目指そうとすることになってくると思います。

そう決めて、前に進んだ結果、その相手が、たまたま今好きな人とやり直す
結果になるかもしれないし、全く別の人と幸せになるのかもしれません。

結果は、どうなるかは分かりませんが、執着を手放すことで、前に一歩前進で
きます。そうすることで、執着から解放されて、自分が楽にもなれます。

執着を手放すことは、好きな人を手放すことですから、悲しみがつきまといま
す。カウンセリングでも、執着を手放す時に、その悲しみをケアさせていた
だくことが、少なくありません。

悲しみを受け止めることがいりますし、悲しみを乗り越える勇気がいります。

その悲しみを感じることは、私達、人間は、嫌なことだと思います。
ですから、その悲しみと向かい合う、執着を手放そうとする時に、モチベーシ
ョンが必要になると思います。

モチベーションを作るのに、執着を手放す時、執着を手放す意味を持つことが
重要になります。

“相手とのセカンドチャンスを生み出す為に、執着を手放す”それは、矛盾し
ていることかもしれませんが、悲しみと向かい合い、執着を手放す勇気を持つ
為に、セカンドチャンスの可能性を持てることを、執着を手放す一つの意味に
して見てはいかがでしょうか?

執着を手放すには、勇気がいることと思います。僕も経験があります。
ですので、その勇気を持つことを、応援させてもらいたいと思います。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。