離婚の危機を乗り越えて(2)~元鞘は“ゴール”ではなく“折り返し地点”~

元鞘に戻ったというものの、実際は、そこはまだまだ道半ば。むしろ、折り返し地点と言っていいのです。

そもそも離婚の危機というのは、ポジティブな意味ではお互いの関係を一旦崩し、改めてより良いものに再構築するための“リフォーム”的なものと言えます。
そのため、この問題が起きた意味や目的などをきちんと考え、理解することがとても大切ですし、幸せなパートナーシップを新たに築くためにも受容なものなのです。

●元鞘は“ゴール”ではなく“折り返し地点”

ご主人が戻ってきたとはいえ、それで万々歳ではありません。
むしろ、そこからが新たなスタートになると思ったほうがいいかもしれません。
なんせ、形だけは元通りでも、心理的には・・・ね?なかなかそうは行かないでしょう?
その“修復”にかけるエネルギーは自分で思うよりも案外大きいものかもしれません。というのも、私たちの“感情”は、理性的・論理的には出来ていませんから、「分かってはいるけれど・・・」という場面がたくさん出てくるからです。

実際に「あのまま離婚してた方が良かったかな、なんて思ってしまうんです」とお話される方もいらっしゃいました。

とかく離婚問題のような“人生最大の危機”に直面すると、その危機が去った時点で、問題がすべて解決するように期待します。(特に解決以前の場合は)
それは、今が辛くて、不安で怖くて、何とか抜け出したいと思うから、その先の先なんて見えないんです。これは誰でも同じことですよね。

でも、現実的には、離婚問題が去った後は、お互いの関係を改めて見つめなおし、絆を再構築する時期、プロセスです。

そもそも、離婚問題というのはポジティブな意味では、お互いの関係を一旦崩し、改めてより良いものに再構築するもの、いわば、“リフォーム”的な意味合いがあります。
いわば、夫婦関係の“死と再生”のプロセスなんです。

だから、本来は“よりを戻す”とか“元鞘に戻る”のではなく、“新たに始める”ということなのです。

つまり、『お互いに、もう一度お互いを選択する』ということが大切で、もっと言えば、『もう一度、恋に落ちる』ことが目標なんです!

さて、ご主人が奥さんの元に戻る理由、様々なものもあります。
「やはり妻が一番」というケースも少なくありませんが、「経済的・金銭的事情」「子どもを手放せない」「倫理的に考えた結果」「周りの人の意見」という、あまり積極的とは言えない理由も多く、また、「(浮気相手の)彼女に振られたから」という場合には一層“仕方なく”という状況になってしまいます。

つまり、それが本人の意志でない分だけ、彼のコミットメントは低いと言わざるを得ませんし、奥さんの立場だって、全然幸せではないでしょう。

「確かに離婚は回避できましたが、それで幸せかと言われたら疑問なんです」

そういう声も実は多いのです。

私たちカウンセラーは“幸せ”を目標とします。
だから、多くのケースにおいて、ご主人が戻ってきた時点では“道半ば”と感じるのです。

夫婦がお互いを選んでいて、愛し合っている状態。
それが幸せだとすれば、ご主人が戻ってこられた時点では「まさにこれから」なんですよね。

ところが、「戻ってきた」という安心感は前回紹介したように、それまで封じていた感情を溢れさせるのですが、それだけではありません。
「もう一度気を引き締めなければ・・・思うんですが、でも、なんだか気持ちが入らなくて」という心理状態にさせてしまうんです。

つまり、どこかで気が緩んでしまうわけです。
そうすると、また再び同じ問題が出てくることは容易に想像できると思います。

“折り返し地点である”ということを、改めて意識したいですね。

その上で、考えていきたいテーマがあります。
離婚問題の最中にもあれこれと模索したものではありますが、改めて、見つめなおしていきましょう。

1.そもそも、なぜ、この問題が起きたのだろう?
(なぜ、この問題が起きる必要があったのだろう?)

2.どのようなパートナーシップを目指して行きたいか?
(これからどんな関係を再構築していきたいだろう?)

3.どんな自分になれば、それを実現できるだろう?
(より魅力的になるために、自分をどう成長させようか?)

これは、新たなプロセスに際しての目標設定でもあり、また、二人の関係性を見つめなおす、重要な道しるべとなるでしょう。

>>>『離婚の危機を乗り越えて(3)~受容と解放と見えない罪悪感~』へ続く

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