別れたパートナーともう一度~過去の痛みが作る罠から、抜けだそう~

執着を手放した後に、偶然訪れた元彼女(元彼)との再会した経験はありませんか?

何かしらのご縁を感じながらも、彼女(元彼)は、真実のパートナーとして戻ってきたのか、否か、答えを知りたくなります。しかし、再会しただけでは、答えは得られにくいもの。その答えを知るためには、元パートナーとの関わりをもう一度もつことが求められています。しかし、関わり持とうとすればするほど、一度は別れた事実を目の前にして、心の痛みがうずき始めます。

私たちが答えを求めたり、答えを分からずに前に進めない状況に身を置いたりすることにも、心理的な背景と無意識的な目的と罠が隠れています。痛みを越えて元彼女(元彼)パートナーともう一度向き合ってみるには、私たちが持っている選択の力を使うことやコミットすることが一役かってくれます。私たちの意志に基づいた行動の先に答えが待っているのです。

◎リクエストを頂きました◎
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私は以前不倫をしていました。私は既婚でありながら、心底愛していました。しかし、いつか誰かに奪われるんじゃないかという不安から、彼女を酷く傷つけ、別れを告げられました。
離婚をして、彼女を引き留めようとしましたが、結局別れる事となり、一人になってしまいました。
その後、別の女性と付き合う事となりました。彼女は心に傷を負っており、子供のような彼女に対して、次第に愛情が薄れていきました。そんな中で、以前の彼女を忘れる事が出来ませんでした。

私は、今の彼女と同情からつき合っていたことに気づき、別れました。
それから数日後、本当に偶然に以前の彼女と再会したのです。
相手を手放す事で、もしかすると戻ってくる事もあるという記事を読みました。
これはそういう事なんでしょうか?それとも、まだまだ身勝手な私に対するワナなのでしょうか?
正直に言って、もう失敗したくないという気持ちが強く、自分で選択する事が凄く怖いのです。
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リクエストありがとうございます。
今回は、リクエストを基に、一度別れたパートナーと向き合うためのヒントをお届けします。

■手放すと、手放した相手が戻ってくる!?

皆さんは、心という器に、別れたパートナーへの執着が入っているとしたら、一体どのくらい入っているでしょうか?
心の器にも限度がありますから、この割合が多ければ多いほど、どれだけのチャンスやいいものがあったとしても、器に空きがなければ、新たなものは入りづらくなります。
そこで、私たちカウンセラーは、よりよいものが入りやすくなるように『手放しましょう』ということを提案させていただくことがあります。そして、手放して余裕が出来た度合いだけ、何が入ってくるのかは分からないけれど、新たなものが入ってくる容量が増えます。
それは、元のパートナーかもしれないし、新たなパートナーかもしれない、もっと別のものかもしれません。結果的に、別れたパートナーが戻ってくることもあります。
しかし、実際に相手が真実のパートナーとして戻ってきたかどうかというのは、再会した段階では判断がつきにくいものです。

■隠れた罠

1)答えが知りたくなる
以前、おつき合いしていたパートナーと再会すると、何かしらの縁を感じます。
そのときにお互いがフリーな状態であれば、なおのこと、もしかしたら、自分のパートナーとして戻ってくるのか、そうではないのかという答えが知りたくなります。
アクションを起こす前に、先に答えを求めたくなるのは、元パートナーと再び向き合うことに対する怖れや傷つきたくないという思いがあるからなんですね。
この場合、過去に一度、おつき合いして別れたという事実がある訳ですから、その傾向は顕著に現れるでしょう。

2)答えが出ないことにも目的がある
この相手が自分のパートナーとして戻ってくるのか、そうではないのかということを思案して答えが出ないとき、私たちはあることをしなくていい状況に身を置くことができます。
それは、「相手と向き合うこと」。
「相手と向き合うこと」をしなくていいことにより、傷つかない安全な位置にいることが出来ます。
再び傷つきたくないという思いが、向き合うことへの怖れを感じて、そういった状況を無意識的に作るのです。

ここでは、相手がパートナーとして戻ってくるかどうかの答えが分からないということが問題ではなく、過去の痛み(傷つきたくない・失敗したくないなど)という思いから、アクションを起こす前に答え(保証や安全性)を求めたり、思案したりすることが、私たちを足止めする隠れたワナになるのです。

■罠から抜け出す選択の力

私たちを足止めする罠から抜け出すには、意志の力で選択することが有効です。
罠を抜け出すことは、過去の痛みが作った安全な場所を抜け出すことですから、傷つかない保証はありません。ですから、とてもリスキーに感じます。
しかし、過去の痛みが作った安全な場所には、私たちの本当に欲しいものはありません。
再び、目の前に現れた元パートナーとの関係をどうしていきたいのかということに目を向けること、そして、過去の痛みから来る安全性よりもあなたが欲しいものを選ぶということが大切です。

■コミットメントの先にあるもの

コミットメントとは、自分がどうするかを決めることをいいます。
内容は人それぞれですが、分かりやすく言えば、「幸せになる」とか「この人を愛する」、ということを決意することです。ここでいうコミットメントは、欲しい関係性に対して、ベストを尽くす意思決定ともいえます。
お互いのコミットメントがあって、真実のパートナーシップが築くことができます。
告白をしたときに、相手の気持ちを聞くことができるように、欲しい関係性にコミットメントしたときに、元パートナーが真実のパートナーとして戻ってきたかどうかという答えが結果として現れるのです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。