高校時代の想いが忘れられない

相談者名
ナナ
はじめまして。私は23歳(女)です。
高校を卒業してもう5年になりますが、高校時代の想いが忘れられないのです。
小学校から吹奏楽を続けていて、全国大会に出場している高校へ進みました。
その3年間は部活に燃えました。150名にもなる部員をまとめるリーダーでもありました。高校卒業後は夢もなく、勉強したくなかったので就職しました。
高校時代は楽器も上手いほうで、リーダーでもありそれなりに皆から認められていたと思います。
しかし、いざ就職してみて半年くらいたったころ、仕事もなれ、皆と同じように仕事を
していたつもりが、地声が低いせいか電話の対応についてお客様から苦情があったのです。どのような苦情だったのかはっきり教えてもらえぬまま電話に出るな。接客するな。
しまいに作業服を着る仕事へ異動になってしまいました。
ふだん先輩から注意されていた訳でもないのに・・・。
いままで自分はそれなりに皆から頼られる存在で3年間きつい部活で頑張れたのだから何の仕事でもこなせると思っていたのです。
はじめて挫折したというか自分の存在がいらない気がして不安でした。
今は彼ができて少しは不安が少なくなりましたが、あの輝いていた、夢中に駆け抜けてきたころがどうしても忘れられないのです。
過去の栄光にいつまでもしがみついていてはダメだと思うのですが、今でも高校時代の
夢をよく見たりそのころの光景が昨日のように思い出されます。
どうしたら過去から抜け出せるでしょうか?
カウンセラー
中原謙一
ナナさん、初めまして。
相談ありがとうございます。
私は中原 謙一といいます。吹奏楽ですか。私も小学校から13年間してました。
しかも全国大会ですか。すごいですね。
本当に頑張っていたんだなと思います。

> しかし、いざ就職してみて半年くらいたったころ、仕事もなれ、皆と同じように仕事を
> していたつもりが、地声が低いせいか電話の対応についてお客様から苦情があったのです。どのような苦情だったのかはっきり教えてもらえぬまま電話に出るな。接客するな。
> しまいに作業服を着る仕事へ異動になってしまいました。
> ふだん先輩から注意されていた訳でもないのに・・・。

そうですね。特に苦情というのは、こちらの対応が悪いわけでもないのに、お客さんはただ感情をぶつけられたりしますからね。

でも、ここでちょっと考えてみてください。
例えば、お客さんは会社に苦情を言うわけですよね。
だとすると、ナナさんは会社の代表で電話を取るわけです。
すると、たとえナナさんに落ち度がなかったとしても、苦情があったからには会社としては対応をとらざるをえません。
ナナさんに、そこまでの責任感と自覚はなかったのではないでしょうか?

でも、私には疑問があります。

>高校卒業後は夢もなく、勉強したくなかったので就職しました。

この文章から、本当に望んでこの会社を選んだとは感じにくいんです。
だとすると、この会社が好きで、この仕事が好きで仕事をしているのではなく、勉強したくない、働かなければいけないという考え方から仕事をしていたのではないでしょうか?

今ナナさんが本当に求めているものは、恐らく、高校時代吹奏楽に打ち込んだ「情熱」だと思います。
何か好きなことに打ち込んでいるとき、どんなことでも「耐える」耐えることができます。
「好き」だから、できるんですよね。

吹奏楽の練習って、本当に厳しいですよね。
よく私たちも「文化部の運動部」と呼ばれていました。
でも、全国大会に出る、本当にいい演奏する、などの目標があるときは、辛いと感じないんですよね。

でも、これが「好き」でなければ、何処かで「我慢」しているのだとすればどうでしょう。
上手に演奏しなければいけない。練習しなければいけない。と考えると、しんどいと思いませんか?

今のナナさんには、この「好き」が欠けているんだと思います。
彼ができて不安が少なくなったのは、この「好き」があるからだと感じられます。

私は、「耐える」と「我慢する」は意味が違うと感じています。
今のナナさんは明らかに「我慢」しているのであって「耐えて」いるわけではありませんよね。

このことから、ナナさんは「過去にしがみついている」のではなく、「過去の情熱を取り戻したい」と感じているのだと思います。

ここで、私からの提案です。

情熱を注ぎ込める「好き」を、もう一度見つけてみませんか?
そして、過去に感じていた「情熱」を、今の自分に取り戻してみませんか?

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
ナナさんがもう一度情熱を取り戻す何かのきっかけに少しでも役に立てれば幸いです。

ありがとうございました。

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