●そばにいるよ

リンリンリン・・・・
朝7時ごろ目覚ましが鳴ったので起きようとしたのですが、
何故か体が動かない、頑張って起きあがってみたのですが、
熱があるのかまっすぐ立とうとしても足元がふらつきます。
側にいた彼女が僕の額に手をそっと手を伸ばしてきて
手を僕の額にあてがって熱を測ってくれました。
まっすぐ立てなかったので『仕事ができるかな?』と思っていたのですが
「少し熱いかも」と言う彼女の言葉を聞いて、
『熱があるんだったら身体を休めたほうがいいかも』と思いました。
体は上手く動かないし、頭も上手く回らない、
今日は仕事にならないと思ったので、その日予定していた
カウンセリング待機を全てキャンセルすることにしました。
運良くその日の予約がまだ入っておらず休むことができそうでした。
事務所に体調不良の為お休みさせてくださいという旨を伝え終えたので
僕はお家でゆっくりするつもりで、
コーヒでも飲みながらメールチェックをすることにしました。
椅子に腰掛けてコーヒーを片手にメールチェックをしている僕に彼女が
「ゆっくり寝て休んだら」と声をかけてくれました。
その時僕は体調不良で仕事を休んだはずなのに、
全然休めていないということに気づきました。
メールチェック=仕事をしていたのです。
休日の日や、体調が悪くて休みをとっている時は、
心も体も休ませなければと思っているのですが、
ついつい働いてしまっていたり、ゆっくりできてなかったりと
休めてないことが多いのです。
僕の悪い癖です。
今回は彼女が熱を測ろうと手を額にあてがってくれたことや、
「ゆっくり寝て休んだら」と声をかけてくれたことなどの、
彼女の心遣いのおかげで体が悲鳴をあげているから休んだほうがいいんだな
ということに気づくことができました。
また、悪い癖がでて体を休ませていなかったということにも気づくことが
できました。
彼女の心遣いは、僕にとってとても嬉しく
彼女の言葉一つ一つに心が癒されていくようでした。
彼女の言葉のおかげで体よりも心が一番休めたのかもしれません。
病気で弱っている時は、心もどこか不安になっているのか、
彼女が側にいてくれることは、とてもありがたいことでした。
側にいてくれるだけで、ほっとした気持ちになれます。
思い返してみると、僕が疲れている時、悩んでいる時、苦しい時には
誰かが側にいてくれたように思います。
それは、恋人だったり、友人だったり、仕事仲間だったり、親だったり・・・
励ましてくれたり、話を聞いてくれたり、見守ってくれたり、
ただ隣に座って一緒にいてくれたり、形はいろいろですが
誰かが側にいてくれたように思います。
田舎に住む母親は住んでいる場所の距離は離れていても
僕のことを応援してくれています、心配してくれています、愛してくれています。
住んでいる場所の距離は離れていても
心はいつも側にいてくれているように思えます。
疲れている時、悩んでいる時、苦しい時は、
自分の心の苦しさに意識が集中してしまい側にいてくれたことに
気づかなかった時もいっぱいあったと思いますが、
そんな時にもたぶん誰かが側にいてくれたんだと思います。
それはとても嬉しいことですし、ありがたいことだと思います。
誰かが側にいてくれたことで、僕は今迄ずいぶん救われたと思います。
僕は大切な人が悩んでいる姿や、苦しんでいる姿をみていると、
つらい気持ちになる時があります。
なにか力になってあげたい、助けてあげたいと思います。
でも、力になれない時もあります。
ただ見守るしか無い時もあります。
そんな時は無力感を感じ、いたらない自分を責めてしまうこともあります。
僕が悩んでいる時、苦しんでいる時、
もしかしたら僕の側にいてくれた人も、僕と同じような気持ちを感じたことが
あるのかもしれません。
そんな気持ちを抱えながら側にいてくれたのかもしれないと思うと
胸が熱くなります。
本当にありがたいことだなと思います。
誰かが側にいてくれたこと、それは僕にとってとても嬉しいことでした。
だから、僕も大切の人の側にいてあげることができる人になりたいと思います。
原 裕輝

この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。