浮気の心理

パートナーにロマンスを求めながら、パートナーに不満を持ってしまう

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

みなさんから、浮気に関するご相談や浮気の力学を知りたいといったご依頼が多かったので、今回はそのお話をさせていただきます。

パートナーがいるにもかかわらず、ほかの人に魅力を感じてしまうということはあると思いますが、それが友情や親しみを感じている分には問題ありません。

しかし、そこにセクシャルな魅力も感じてしまい、それが強化されてしまうとき、浮気という問題が起こってきます。

私たちは、パートナー以外の人にそうしたエネルギーを感じるとその人を避けてしまうか、またはその欲望の中に飛び込んでしまうかのどちらかになることが多いようです。

では、なぜパートナー以外にそういう欲求を持ってしまうのでしょう?

2人の関係がロマンスにあるときは、異性に感じる魅力のすべてをパートナーからもらおうとしますし、パートナー以外の人にその欲求を持つ人はあまりいません。

しかしながら、お付き合いが長くなって関係が深まると、パートナーへの隠れた不満が他の人に魅力を感じるという形で出てくることがあります。

私たちは、「パートナーからもらえないもの」を持っている人を見たときに魅力を感じてしまうのですが、その「パートナーからもらえないと思っているもの」については、パートナーに求めたことがないにもかかわらず、「パートナーはそれをくれない」と思い込んでいるようなのです。

私たちは、子供時代、欲しいものをがまんすることで両親に愛してもらおうと考えます。

ですから、パートナーにも同じパターンを使って愛されようとするのです。

もし、パートナーに対して欲しいものを求めてしまったら、パートナーから嫌われてしまうのではないかと怖れているのです。

また、人によっては、自分が欲しくてしょうがないものを一番大好きなパートナーに求めて拒絶されてしまったら自分が壊れてしまう、と感じるために、どんなに欲しくてもパートナーに言い出せないタイプの人も日本人にはとても多いようです。

私たちは、パートナーから欲しいものがあり、相手からそれをもらえなかったり、欲しいと伝えることができないときに、いとも簡単にそのエネルギーを振りまいて生きている人を見つけると、すごく魅力的に感じてしまうのです。

しかしながら、多くの離婚や浮気に関するカウンセリングをしているとひとつの深層心理が見えてきます。

実は、もしあなたがその「誘惑」につかまらず、パートナーとの間にあるこの大事な問題に取り組むことができれば、ほかの人に感じていた魅力をあなたのパートナーが持つことになるのです。

信じてくれますか?

仮に、あなたが昔のパートナーとラブラブだったころの夢を見たと思ってください。

朝、目が覚めると、あなたは昔のパートナーは今ごろどうしているのかなぁと感じ、魅力を感じはじめます。

久しぶりに、連絡をとってみようかなぁと思う人もいるかもしれません。

夢分析的にみると、あなたが昔のパートナーに会いたくて、こういう夢を見たわけではありません。

あなたの心は、今のパートナーとの間にもっとロマンスが必要だと感じていて、今のパートナーに魅力を感じ始めているのです。

しかしながら、その一方で、あなたは今の2人の関係にロマンスが不足しているという不満も持っているようです。

今のパートナーとラブラブな夢をみることができれば何の問題もないのですが、あなたの思考はどこかで今のパートナーをロマンスの対象をにすることをためらってしまったのです。

しかし、あなたは、今のパートナーにロマンスを求めてしまうと、現在の2人の間にロマンスがないことを不満に思ってしまい、それが原因でケンカしてしまうことを怖がっているようです。

私たちのエゴは、2人の関係が前に進むのを遅らせようと妨害をしてくるようです。

エゴは、あなたがパートナーにとっていかにすばらしい存在か、ということをあなたに認めさせません。

ですから、あなたは、パートナーがあなたにロマンスをくれないのは、自分に価値がないからなのだ、とあなたは感じてしまいます。

そして、パートナーが私にロマンスをくれないのに、どうして私があの人にロマンスを与えてあげなきゃならないの?と感じてしまうのです。

ここで、私たちの意識は分裂してしまいます。

パートナーにロマンスを求めながら、パートナーに不満を持ってしまったり、パートナーにロマンスを求めながら、他者に魅力を感じてしまう・・・心が同時に2つの方向に進もうとして、問題や痛みを作り出してしまうのです。

人によっては、せっかく築き上げたパートナーとのつながりまで失ってしまい、何も手にできなくなる人もいます。

もし、あなたがパートナー以外の人に 魅力を感じてしまったら、そのエネルギーをあなたの一番大事な人に向けてみてください。

そうすることで、あなたがずっと隠していた痛みが心の中から出てくるかもしれませんが、そのときには、自分自身もパートナーも責ないで、自分が一番欲しいものは何かということを求めてください。

そうすれば、あなたとパートナーの間にあったマンネリがひとつ燃やされて、2人の関係が前に進みはじめるでしょう。

来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。