結婚って本当にいいの?

これらは結婚に対する恐れなんです

こんばんは

神戸メンタルサービスの平です。

結婚に関するご相談が多いのですが、先日、カウンセリングをした女性がこんなことをおっしゃっていました。

「結婚してよかった」っていう話をほとんど聞きません。

「子供ができたから結婚した」とか「年も年だから・・・」とか「親がうるさかったから・・・」とか。

雑誌を見てもそんな話ばかりで、本当に幸せな結婚生活なんてあるのかしらと、感じてしまいます。

最近、こういうご相談をよくいただくのですが、「結婚に対する怖れ」がある場合に、このように感じてしまいます。

「みんなの言う通りになったらどうしよう・・・」

「私も彼女たちと同じようになったらどうしよう・・・」と思ってしまうんです。

「結婚したい」と思うのも「結婚なんて・・・」と思うのも、それは自由なんです。

でも、その考え方(自己概念といいます)が、あなたを幸せにするのかどうか、チェックされることをおすすめします。

例えば、女性が持つ一般的な自己概念に、「美しくてスタイルのいい女性はモテる」「私は美しくもないし、スタイルもよくない」というものがあります。

すると必然的に、「美しくもないし、スタイルもよくない私は幸せになれない」という結論に至ってしまうわけです。

これは、他人が客観的に見て、きれいとか、魅力的だというのではなく、自己概念、自己評価なんです。

男性にも同じような自己概念があります。

男性だと「ハンサムで、頭がよくないとモテない」とか「たくましくて稼ぎがよくないとモテないし、結婚できない」というのが多くあります。

これらは結婚に対する恐れなんです。

「結婚なんて絶対にうまくいかないわよ」

「いい結婚なんてありえないわよ」

そういう問題のカウンセリングを何千件も行ってきましたが、本当に問題にしているのは、「結婚が悪い」とか、「結婚がうまくいかない」というのではありません。

女性の場合は、「男」が悪いし、このような悩みをもつ男性にとっては、「女性」が問題になってくるんです。

「ひどい結婚生活」の話というのは、本当は、「ひどい男(女)の話」ではありませんか?

「始めはいいのよね。男って。でも、時間が経つと、私のことを奴隷やお手伝いさんのように扱うのよね・・・」というのがあると、80%くらいの方が結婚に対する怖れや幻滅を感じてしまいます。

表面的には男性に対する不信感という感じて出てくるんです。

でも、潜在意識を見ていくとこの下には、「この私を一生愛する?本当に? あなたにそんなことができるの?」という疑いが出てきます。

だったとしたら、あなたを本当に愛してくれなかった男性って誰だったのでしょうか?

世の中には映画や小説の中にも、そして実際にも幸せな結婚生活を送っているカップルがいますよね。

でも、私たちにとってそれ以上にリアルで現実味があるカップルは、私たちの両親の結婚生活なんです。

潜在意識のレベルでは女性が男性に対して不信感を持っているということは父親に対する怒りがあるということを表しています。(男性の場合は母親に対する怒りです)

しかし、無意識レベルで見ると逆に男性に対する無力感を表しています。

これは「私は男性を助けてあげれるほど成熟していない」という自己概念なんです。

もし仮に「どんな男性でも私は幸せにしてあげることができるわ」と思えたとしたらこの問題は起こらないんです。

男女関係というのはパズルと一緒で、私たちの元に届けられるのは、完成品ではありません。

バラバラのピースが届けられるんです。

このピースが自己概念というものです。

父親に対してネガティブな自己概念を持っている男性もいれば、男性に対して不信感を持っている女性もいます。

男性に対して期待が大きい女性もいます。(一般的に父親に対して幻滅した度合いが強い場合、男性に対する期待と怖れが大きくなります)

だから、これらのピースを上手にはめてあなた仕立ての完成品を作る必要があるんです。

ところが多くの方は「私(俺)がいい男(女)にしてあげる」という気持ちが少ないんです。

それとは逆に「彼(彼女)に私を変えてもらいたい」「でも、私は手強いわよ」と思うんです。

そうなってくると私たちに無力感がありますから、完成品の彼や彼女をねらいます。

でも、そんな男性や女性は少ないんです。

そして「そんな男性や女性が私を選んでくれない」ということが問題になってしまいます。

そしてもう一つの問題は、完成品を手に入れるとつまらなくなってしまうということです。

二人で築き上げてきたというものがないので時間が経つとつまらなくなります。

男女関係はお互いに変化がないと、だいたい3年も経つと終わってしまいます。

ところが付き合いはじめたころはおてんば娘のようだった彼女が、3年後には理知的でセクシーな女性に変わったり、更に3年後には包み込むような雰囲気をもった女性に変わったりすると、一人の女性と付き合っていても、まるで3人の女性と付き合ってきたような感覚がします。

変化があるところにはロマンスが生まれるんです。もちろんこれは男性も同じですよ。

では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!

この記事を書いたカウンセラー

About Author

神戸メンタルサービス/カウンセリングサービス代表。 恋愛、ビジネス、家族、人生で起こるありとあらゆる問題に心理学を応用し問題を解決に導く。年間60回以上のグループ・セラピーと、約4万件の個人カウンセリングを行う実践派。 100名規模のグループワークをリードできる数少ない日本人のセラピストの1人。