「私らしく愛すること」が幸せな恋愛を導く

私らしくいること、私らしく愛すること

私達は様々な要因に影響されながら生きています。だから、大切な人への愛を届ける方法も「あの人のように愛さなきゃ」などと考えてしまうことがあります。しかし実際は「本当の私らしくいる」ことを通じて愛することが、最も自然で無理のない相手に伝わりやすい方法になるのです。

○私らしく愛することが幸せな恋愛を導く

さて、今までの講座では「恋愛が怖くなる・めんどうになる」といった事情についてまとめてみました。

ただ、恋愛を怖れたり、面倒に感じてしまう理由が「いい人でいなければ」という思い込みや、ハートブレイク、「あんな人のようにはなりたくない」という気持ちであるならば、どこか「今の自分が自分らしい状態であるとはいえない」と思いませんか?

例えば、いい自分でいなければ、こんな傷ついた自分のままでは愛し合えない、あんな人になってしまったらどうしよう、と思えば思うほど、自分のことがよく分からくなってしまうことってないでしょうか。

どこか恋愛がうまくいかないときって「自分でもなんでこんなことをしてしまうんだろうと思うとき」ってないでしょうか。

それぐらい「自分らしくいる」ことがとても大切な要素だと気づいていただけるでしょうか。

私達は生きていれば傷つくこともありますし、人の目を怖れるようになることもあります。

ついつい人を嫌い、あんなふうになんてならないと思うこともあるでしょう。

そういった人と関わる中で影響が「自分らしく過ごすこと」を制限するものになっているなら、これを手放すことが素敵な自分らしい幸せな恋愛を得ていく方法になるんですね。(これが3回目の講座までの内容になります。)

そして他の誰でもない「私」の「私らしさ」を表現していくことで、恋愛の中で深い喜びや充実感、親密感を感じられるようになっていきます。

逆に言えば「私ではない私」を愛されても嬉しくないし、私ではない私が愛を与えて相手に喜ばれても感動できないのです。

○私らしさの2つの見つけかた

さて、あなたは自分らしさをどこまで知っているでしょうか?

「あなたってどんな人か教えて」と人から聞かれたときに、すっとその答えが出てくるでしょうか。

今日は2つの「私らしさ」を見つける方法についてご紹介したいと思います。

・自分の能力、強み、弱み、周囲への影響力などについて考えてみる

これは今の自分(現実)と、自分が思う自分を比較して、どれだけ自分というものを知っているかについて見つめていく方法です。

例えば、あなたが思うあなたの能力と、現実のあなたが恋愛で発揮している能力は一致しているか?と見つめていく方法です。

例えば、実はパートナーを受容する力を十分に発揮しているにも関わらず、「私はいつも押しが強くて優しくない」と思い込んでいるケースについて考えてみましょう。

実はパートナーをすごく受け止める(受容する)ことが多いのに、自分の意識やイメージとしては「押しが強い」としか認識していないとたら、私らしさの一面を認識できていないことになるのです。

すると、パートナーから「君は優しいよね」と言われても「そんなことないよ」といった反応しかできなくなってしまう。(その時相手はどう思うか、という問題も生じますね。)

どこか「私の強みを生かして相手を受け止めてあげよう」といった意識が持てない分だけ、「私は優しくない、もっと優しくできるはず」と思い悩んでしまうことにもつながるんですよ。

ここで意識して「自分が実際に発揮している能力、強み、弱み、周囲への影響力などを客観的に自分の日々の行動を振り返ること、「私らしさ」を見つけることも可能になります。

場合によってはなかなか骨の折れる作業になることもありますが、紙に普段の自分の行動(主観ではなく客観的に見た行動)を書き連ね、じっくり自分を俯瞰してみていくと「私ってこんな部分があるんだ」と発見することができるでしょう。

・信頼できる人に聞いてみる

私らしさを知る方法のもう一つの側面は「他人が見ている自分を知ること」にあります。

これは「私は人にどう思われているか」ではなく、他人の視点に立って自分がどう見えているかを知ることです。

自分で考える自分はどこか偏ってしまうもの。だからこそ深く自分を知り、また「人にどう思われているか」という不安の壁を超える目的も含めて「他人に自分のことを聞いてみる」と、自分では気づけなかった強みが見えてくることがありますよ。

ただ、どうしても人にはよく思われたいもので、うっかり自分の悪い部分を指摘されると恥ずかしくなってしまうかもしれません。

そんなときは「あなたのパートナーの視点を知るきっかけにもなる」ぐらいの意味を考えてみてください。

ちょっと勇気は必要ですがチャレンジしてみてもいいかもしれません。

だからこそ、自分について聞く相手は信頼できる人(愛ある批判者)が理想的です。

信頼できない人に聞いたとしても、自分がその意見を受け止められないことが多いものですからね。

○私らしさを喜んでくれる人がいる

実は、人は「相手が自分らしくいること」を見ると、いい気分になるものなんです。

逆に、傷ついている姿や無理をしている姿を見ていると、あまりいい気分にならないものなんですね。

つまり、私らしく、できることを与え、私らしく、できないことを認め、相手のために自分のベストを尽くしている姿こそ、自分を好きになり、人から好感を抱かれやすくなります。

これは「自分を隠すこと」がもたらす、罪悪感や怖れが少ない状態になるから、と考えることができます。

つまり、あなたがあなたらしくいると、そんなあなたを笑顔で受け容れてくれる人が出てくるということです。

そして、あなたも「相手らしさ」を受け止めて、喜んで上げる人になれれば、きっとパートナーシップの質もぐんと高まることでしょう。

それこそ「分かり合う無理のない関係」「素直な自分で愛し合える関係」になれるのではないでしょうか。

だから、自分を偽るように、傷つかないように、無理をして愛するようになる事情があるならば、そこを理解して手放してみてはいかがでしょうか。

(完)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら

1.「いい人でいなければいけない」という思い込みが恋愛を遠ざける
2.「もう同じ痛みを感じたくない」が恋愛を怖いものにする 〜恋愛とハートブレイク〜
3.「あの人と同じようにはなりたくない」が恋愛をネガティブなものにする 〜恋愛とシャドー〜
4.「私らしく愛すること」が幸せな恋愛を導く

この記事を書いたカウンセラー

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年間400件以上の面談カウンセリングを行う実践派。「男女関係向上・男性心理分析」「自信・自己価値向上」に独特の強みをもち、ビジネス・ライフワーク発見なども対応。明快・明晰かつ、ユーモアと温かさを忘れない屈託のないカウンセリングは「一度利用するとクセになる」と評され、お客様の笑顔が絶えない。