Keep going ~成し遂げるよりも大切なこと~

昨年、フィフティーズの仲間入りを果たし、私はこう思いました。

これは、ますます、
有意義な時間を過ごしたいものだと。

あんまり気乗りしないことや、楽しくないことに時間を使っている場合ではないなと、ますます思ったわけです。

もちろん、大人の事情もありますから、その辺りは上手に加減したとしても、時間は限られているのですから、やりたいことを選んでいきたいものです。

人生がまだまだずっと続くと感じていた自分とは、考え方を変えざるを得ないのかもしれないと思うことも出てきました。

あんまり気づきたくなかったなということも。

きっかけがありました。
それは、実家でのことです。

私の父は、昔から身体の大きな人で、私が子どもの頃は、ピークで100キロくらいあったんじゃないでしょうか。
今は、病院の先生からも、ダイエットしてくださいね、と言われて、80キロ台かと思いますが、それでも、高齢のため、足が痛かったり、血圧が高かったりするので、もう少し痩せるように言われているようです。

病院の先生よりも口うるさくなってしまうのは、母です。
でも、甘いものや、白いご飯が大好きな父には、ダイエットはなかなかつらいもののようです。

ある日、母から、また食べ過ぎを指摘されると、父はこう言い放ったそうです。

「もう俺は、このままでいい!」

母は、その出来事をぷりぷりしながら、私に言ってきました。
母にしてみたら、心配しているのに、父が逆ギレでは、腹も立つことでしょう。

しかし、こんなことも、私は思いました。

例えば、ダイエットって、誰か憧れのモデルさんがいて、あんな風に痩せて、あんな洋服が着れたら、どんなに素敵だろうな。
カッコイイ彼が出来ちゃうかもしれないし!

なーんて、いろんな楽しいビジョンがあると、励みになるものですよね。

「ダイエットした先に、いいことがある!」

これが、辛さを越えさせるのです。

しかし、うちの父は、少々足が痛いけれど、ご飯は美味しいし、毎日好きなテレビを観たり、カラオケに行って歌ったり、とりわけ具合がわるいわけでもないのです。

切羽詰まっていない父が、好きなものを我慢して、痩せろ痩せろと言われるのは、そりゃあ、モチベーションが上がらないわねと、呑気に同情してしまいました。

でも、もしダイエットを全然しなくて、食事も気を付けずにいたら、体調を崩してしまうかもしれません。
今は、痛くないところが痛くなったり、具合悪くなったりしたら、困ってしまいます。

父だって、今のような生活ができないのは困るのですから、ダイエットの目的を「痩せること」としておくより、「今の楽しみをずっと楽しめるように」というふうに設定しておくほうがしっくりくるのかもしれませんね。

「現状維持」が目的というのも、あるんですよね。
何かを成し遂げるというよりも、Keepすることが目的。
この良い状態をKeepして、生きて進んでいく。

何かを達成しながら進むのとは違いますが、ここにもひとつの生き方がありますよね。

そうなると、私の人生についても考えてしまいます。

「そのうち出来るようになったらいいなー」
なんて考えていることの「そのうち」というのは、「今」かもしれない。

だったら、少々躊躇することも「今」手をつけてみたらいいかもしれない。
あぁ、やっておけばよかったと、やらなかった後悔はしたくないな~と思ったり。

もしくは、「そのうち」は、今世では来ないかもしれない。
成し遂げるというところまで、行き着けないこともあるだろう。

そんなことは、あまり気が付きたくなかったことでもありますが、そう思うと、放り出したくなりますか?
もうどうでもいいや、無駄なことだと、あきらめる?

いいえ、それは、そんなに絶望的なことではないんじゃないかなと、私は思いました。

ゴールを成し遂げるところに合わせておくのではなく、Keep going。
とにかく、前へ進んでいく。
たとえ少しずつであっても、止まらず進み続けること。

もしかしたら、ゴールを見られないかもしれない。
成し遂げたものを見られないかも。

たくさんありすぎて、全部終わらないかもしれないからと、止めてしまうのと、それでも1つずつこなしていくのとでは、全然意味が変わってきますよね。

そしてなにより、まだ出来ない、まだ出来ないと、足らないところばかりが気になる世界から、ポーンと飛び出すのは、快感といってもいいかもしれません。

もう、達成する、完成させるが目的ではなくなったのなら。

途中をやり続けることの意味は大きい。
そんなふうにも感じます。

スペインのサグラダファミリアは、複雑な建築で、100年以上建築中という世界遺産ですが、この完成を見ていない人はたくさんいたわけで、その意志(遺志)を継いでいる人がいるから、完成が未来に向かえるのですよね。

サグラダファミリアの建設に携わった、完成を見られなかった人たちが、何か悔しい思いをしたかな、と想像してみると、完成を夢見ながらも、その過程を存分に果たしたという感じだったのではないでしょうか。

アラフィフが思う、これからの生き方のヒントがある気がします。
今の自分自身にしっくりとくる生き方をみつけるのは、大切なことですね。

私の夢は、みんながハッピーになること。
それって、世界平和?!?!?!

そんなふうに言うと、大きすぎて、エビみたいに後ずさりして、岩の影に隠れたくなりますが、それこそ今世で、ひとりで達成するのを目指すより、少しずつコツコツ、コツコツ、目の前にいる方が、まずはハッピーになっていただくためのお手伝いを続ける、Keep going。そんなふうに思っています。

お読みいただき、ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

池尾 千里

「自分らしく自分の人生を生きることに、もっとこだわってもいい。好きなことをもっとたくさんして、もっと幸せになっていい。」 そんな想いから恋愛・夫婦関係などのパートナーシッップを始め、職場、ママ友などの人間関係、子育てに関する問題など、経験に基づいたカウンセリングを提供している。